病院を受診したほうがいい口内炎とは?症状別に考えられる疾患を紹介

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女性 口内炎

「口内炎がなかなか治らない」「いつもの口内炎よりも痛みが強い気がする」「子どもの口内炎についてどうケアしたらいいかわからない」といった経験はありませんか?
この記事では、口内炎の症状別に考えられる疾患を解説するほか、口内炎を診療している診療科目や治療内容についてもお話していきます。
口内炎がなかなか治らなくて困っている方はぜひチェックしてみてください。

この記事の目次

1.ただの口内炎じゃないかも?注意が必要な症状7つ

1-1.長期間治らない

一般的な口内炎(アタフ性口内炎)は数日から10日程度で自然に治るケースが多いのですが、2週間以上たっても症状が改善しないようであればほかの原因も考えられます。
例としては舌がんがあります。
舌の両脇や裏側にできるケースが多い舌がんですが、口内炎によく似ているものの自然に治ることはないので、違和感が続くときは早めの受診をおすすめします。

 

1-2.何度も同じ場所にできる

1年近く口内炎を繰り返しているような状態であれば、全身にかかわる疾患も疑われます。
例えば、何度も口内炎の再発を繰り返す疾患としてベーチェット病が挙げられます。
自己免疫疾患であるベーチェット病は難病に指定されており、その原因は不明ですが、口内炎を繰り返すという初期症状が見られることがあります。

 

1-3.熱が38度以上ある

免疫力の低い乳幼児や子どもは、ウイルス性の口内炎にかかることがあり、ヘルペス性口内炎やヘルパンギーナがそれにあたります。
どちらも39度前後の高熱とともに口内炎が発生します。
ヘルペス性口内炎は多数の口内炎ができるほか、歯茎や舌、唇が腫れあがることもあるようです。
一方のヘルパンギーナは喉から上顎周辺に口内炎や水ぶくれができるため、痛みから食べたり飲んだりが困難になってしまうこともあります。

口内炎 唇

1-4.皮膚に発疹や水ぶくれができている

口内炎以外に手や足に発疹や水ぶくれが現れた場合には、手足口病の恐れがあります。
手足口病は、その名のとおり手や足に発疹や水ぶくれができることが多い疾患です。
子どものかかる病気と思われがちですが、手足口病やヘルパンギーナは大人でもかかることがあります。

 

1-5.口のなかに白いコケのようなものができている

頬の粘膜や舌などに、こすっても取れない白いコケのようなものができている場合も要注意です。
喫煙者だと、口のなかが熱にさらされてこのような症状が起こるニコチン性口内炎が考えられます。
この場合、禁煙することがなによりの対策となります。

 

1-6.特定の条件で口内炎ができる

特定の食材を摂取したときや薬を飲んだあとに口内炎が出る場合は、アレルギー性口内炎の可能性があります。
詰め物や被せ物に使われている金属が原因となることもあるため、気になる方は病院で歯科金属や食材のパッチテストを受けましょう。

 

1-7.しこりや厚みがある口内炎

1-1でお話したとおり、口内炎のように見えて実は舌がんだったというケースもあります。
舌にできる口内炎に限らず、「硬いしこりがある」「1cm以上の大きさがある」といった場合は、口内炎以外の疾患も疑ってください。
なかでもヘビースモーカーや度数の強いお酒を飲む方、あわない入れ歯や義歯で舌などに刺激を与えている方が発症しやすいと言われています。

2.口内炎はどの科を受診?

2-1.耳鼻いんこう科のほか、内科や歯科でも対応

口内炎の治療を得意としているのは耳鼻いんこう科ですが、内科でも対応している場合があります。
また、歯科でも治療をおこなっていることがあり、とくに虫歯や義歯など歯が原因と思われる口内炎は歯医者さんに相談するのがいいでしょう。

 

2-2.子どもの口内炎

子どもの場合は、一般的な口内炎以外に前述した手足口病やヘルパンギーナといった感染症の可能性もあるため、小児科を受診しましょう。

子供 口内炎

3.一般的な口内炎の治療方法

3-1.塗り薬や飲み薬などの薬物治療

一般的な口内炎「アタフ性口内炎」に対する治療法ですが、痛みがつらい場合は患部に直接塗る薬やシール型の貼り薬が処方されます。
また状況によってはビタミン薬を飲んだり、炎症を抑えるためのうがい薬が使用されることもあります。

口内炎 パッチ

3-2.歯医者さんによるレーザー治療

歯医者さんのなかには口内炎のレーザー治療に対応しているところもあるため、気になる方はチェックしてみてください。
この方法は患部の表面を焼き殺菌消毒するもので、数日は違和感を覚えますが口内炎の痛み自体は早く改善していきます。
ただし歯医者さんによっては自由診療でおこなっている場合もあるので、事前に問いあわせておくといいでしょう。

4.まとめ

口内炎で病院を受診する目安や治療方法についてご紹介してきました。
2週間以上たっても状態が改善しないときにはアタフ性口内炎以外の病気も考えられるので、早めに病院を受診しましょう。
また、痛みがつらいときには薬やレーザーを使った治療に頼ることもできるので、ひとりで悩まず医療機関へ相談してみてください。

 

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監修医

野村 雄司先生

本町通りデンタルクリニック 理事長

経歴

2003年 大阪歯科大学卒業
2007年 大阪歯科大学保存学講座入局
2009年 まごころ歯科勤務
2012年 まごころ歯科退職
2012年 本町通りデンタルクリニック開業
2013年 大阪歯科大学保存学講座歯学博士号取得
現在に至る。

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