歯医者さんの治療時間ってどれくらい?症状別に通院回数の目安も紹介

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歯医者 時間

「虫歯や親知らずが気になる」「お口のメンテナンスに通いたい」と考えたとき、忙しい方ならまずは診療時間が気になりますよね。そして、通う回数によっては職場の近くか自宅の近くかで、選択肢がわかれます。

この記事では、疾患別におおよその治療時間と通院回数をまとめています。また、歯医者さんを探す際に何を基準にするかについても記載していますので、通院を考えている方はチェックしてみてください。

※掲載している通院に必要な回数や時間は、あくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、各歯科医院の考え方や混み具合、症状等により、変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

1.1回の診療にかかるおおよその時間

1-1.カウンセリングを含む初診時

歯医者さんにかかる時間は、患者さんの症状や処置内容によって変わってきますが、おおよその目安として初診時は30分から1時間前後です。初診時にはカウンセリングのほかに、レントゲン撮影などの検診が行われることが多いです。急ぎの方は、予約時に相談しておくことをおすすめします。

 

1-2.治療がはじまる2回目以降

具体的な治療に入る2回目以降は、処置内容による所要時間の違いが大きくなってきます。お口の状態にもよりますが、初診時の検査やカウンセリングで患者さんのスケジュールを考慮した治療計画がたてられるため、ある程度の所要時間は把握することができます。

 

1-3.短期集中治療とは

短期集中治療とは、1回の診療時間を長くすることで受診回数を少なくする処置方法です。お口の中で同時に治療することが可能な虫歯は一度に型を取ったり、並行して治療が可能な内容はできるだけ同じ来院日のうちに処置をしたりと、さまざまな方法があります。

しかし病状や症例、その歯医者さんの方針や混み具合によっては難しい場合も多くあります。

また一方では、受診回数を減らすことによって、1回1回の治療内容が濃くなり治療する虫歯の本数が増え、結果的に1回の診療にかかる治療費が高くなってしまうというデメリットもあります。

治療費の総額は同じくらいでも、1回あたりの負担額が増加することは頭に入れておかなければなりません。

さまざまな都合で頻繁な通院が難しい方は、そのことをかかりつけの歯医者さんに伝えて、よく治療計画を相談してから、最後まで治療を継続できるようにしましょう。

 

歯医者 時間

2.症状別のおおよその通院回数

2-1.段階別虫歯の治療回数

虫歯の治療回数は進行度によって変わってきます。進行度は、C0からC4までの5段階に分けられます。

 

・C0(初期の虫歯)

症状 自覚症状も穴もなく、表面に白斑が生じます。

治療方法 クリーニングのあとフッ素やキシリトールを塗り、歯の表面の修復を促します。

治療回数 1回

 

・C1(エナメル質までの虫歯)

症状 痛みはなく、歯の表面のエナメル質という部分に穴があいています。

治療方法 虫歯部分を除去し、レジンなどで補強します。

治療回数 1回

 

・C2(象牙質までの虫歯)

症状 エナメル質の内側の象牙質まで穴があき、甘いものや冷たいものがしみることがあります。

治療方法 麻酔を使用して虫歯部分を削り、型どりをして詰め物を入れます。

治療回数 2回から3回

 

・C3(神経に達した虫歯)

症状 夜間に痛みが増したり、特に温かいものがしみたり、何もしなくてもズキズキとした痛みがあったりします。

治療回数 5回から10回

 

・C4(末期の虫歯)

症状 神経が死んでいるため痛みはなく、歯の根だけが残っています。

治療方法 歯茎より上の見えている部分がおおかた崩壊していても、レントゲンなどの診断で歯根がまだ使えると判断できれば、

 

2-2.歯のメンテナンス治療回数

定期検診やクリーニングなどのメンテナンスの場合、通院頻度は基本的に3カ月に1回程度ですが、お口の環境によっては1カ月ごとの場合もあります。定期的に通い続けることでお口の状態が安定してくるので、次第に間隔を長くしていきます。1回の診療時間は、30分~1時間くらいが目安になります。

 

2-3.抜歯を含む親知らずの治療回数

親知らずの治療については、初回に検診を行い、抜歯が必要な場合は2回目に行うことがほとんどです。抜歯そのものは当日で終わりますが、傷口の確認や消毒が必要なため、通院回数は2回から3回が目安になります。

また、複雑な生え方をしている場合や歯茎や顎の骨の中に埋まっている親知らずの抜歯は、抜くときに歯茎を切開することがあり、傷口を早くきれいに治すために縫うことがあります。

お口の中の傷を縫った糸は不潔になりやすいため、傷が落ち着いた段階で糸を抜くための受診も必要です。

そのほか、事情によって1回に4本まとめて抜くケースでは、自宅では食事がとりにくくなり、痛みや腫れの管理のため1泊から2泊の入院が必要なケースもあります。

 

2-4.歯周病の治療回数

歯周病菌を除去する基本的な処置を行う場合、治療時間は30分から45分程度で、通院回数は4回から6回くらいが目安です。そのあとに処置をはじめるまえと同じ検査を再度行い、歯周ポケットに問題がなければ治療は終了します。

ただし、歯周病菌は治療が終わってもなくなることがないので、再発を予防するためには定期的なメンテナンスが大切になります。また、重症の場合には手術が必要になるため、治療にかかる時間や回数も変わってきます。

 

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3.通いやすい歯医者さんの探し方は?

3-1.忙しくても通える歯医者さんを探す方法はある?

歯医者さんでの治療は1回で終わることが少ないため、通いやすい歯医者さんを選びたい、と考える方も少なくありません。

通いやすさのポイントはさまざまですが、例えば普段の行動範囲内にあることが挙げられます。

インターネットツールや歯医者さんの情報をまとめたサイトの中には、エリアを絞って検索できるものもあります。

現在はスマートフォンでもインターネットを使用した検索が可能なため、あいた時間を利用して歯医者さんの情報を探したり、予約したりすることが可能です。こうした機能を活用して、途中で通えなくなり治療が中途半端になってしまう、といった事態を避けることも重要になります。

しかし、歯医者さんを選ぶときには利便性だけでなく、本当に自分に合った歯科医師がいる歯医者さんを選ぶことが大切です。

現代では、治療方針や診断に納得がいかないときには「セカンドオピニオン」という考え方もあります。

大切な歯を任せる歯医者さんは、治療方針や混み具合といった要素も考慮しながら、慎重に選んでみてください。

 

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4.まとめ

歯医者さんの治療時間や通院回数を症状別に紹介してきました。

歯医者さんでの治療は痛む部分の処置だけでなく、定期検診や予防歯科などメンテナンスが大切になる疾患も多くあります。そのため、通い続けたいと思える歯医者さんを探すことも大切になります。まずはスケジュールを調整して、お口の健康を守るための一歩を踏み出しましょう。

 

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監修医

遠藤 三樹夫先生

遠藤歯科クリニック 院長

経歴

1983年大阪大学歯学部 卒業
1983年大阪大学歯科口腔外科第一講座 入局
1985年大阪逓信病院(現 NTT西日本大阪病院)歯科 勤務
1988年遠藤歯科クリニック 開業
 現在に至る

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