歯の治療を終えたあと、定期的に受診してくださいと歯科医院に案内されたことはありませんか。もう歯の痛みもなく、何のために通うのかわからないという方も少なくありません。
歯科検診は、口腔内の健康を守るために大切なもので、むし歯や歯周病の重症化リスクを抑えることにつながります。
この記事では、歯科検診の内容や費用、検診に行かなかった場合のリスクなどについて解説しています。
※ 掲載する費用は、施術内容や症状、保険適用の有無などにより変動します。必ず各院の治療方針や費用を確認したうえで、ご自身の症例に合った歯科医院をお選びください。
この記事の目次
1.歯科検診(歯の定期検診)とは?
1-1.歯科検診の概要
歯科医院は、歯の痛みや歯ぐきの出血など、口腔内のトラブルが起きてから受診するところと思っている方も多いです。そのため、治療を終えても定期的に受診してくださいと案内され、どこも悪くないのになぜ?と疑問に思う方もいます。
歯科医院で行っている歯科検診(歯の定期検診)は、口腔内の健康を守るために大切なものです。症状が気になってから受診するようにしていると、その頃には症状が進行していることもあり、通院回数や費用といった負担も大きくなる場合があります。
予防歯科として取り入れている歯科医院もあり、長く自身の歯を残していくためのメンテナンスの一つといえます。

1-2.歯科検診ではどんなことをするの?
歯科検診では、主に以下のことを行います。
・むし歯、歯周病の検査
・歯垢、歯石除去
・ブラッシング指導
・かみ合わせのチェック
内容は歯科医院によって異なるケースもあります。定期的に通うことで、むし歯や歯周病の早期発見、必要に応じた治療につながります。
食後にしっかりと歯磨きを行っていても、歯と歯のあいだや歯周ポケットなどに歯垢が残っていることがあります。歯垢は時間がたつと歯石へと変化し、歯ブラシだけでは取り除けない状態になります。
さらに放置すればむし歯や歯周病の原因となることがあるため、定期的に歯科検診を受け、口腔内の状態を確認してもらうことが大切です。
2.歯科検診にかかる費用
2-1.歯科検診のおおよその費用・通院頻度
歯科検診の費用は、保険診療として行うか自由診療として行うか、また検査や処置の内容によって異なります。保険診療で行う場合でも、初診料、検査、レントゲン撮影、歯石除去などの有無によって窓口負担は変わります。
例)3割負担の場合の費用目安
初診・再診料、レントゲン料、歯周基本検査料、ブラッシング指導や夜間・早朝等加算などの点数から出され、約2,500円~3,500円となり、イレギュラーな加算があれば、約5,000円前後となる場合があります。
・厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
検診の頻度は、口腔内の状態や歯科医院の方針により変わります。3カ月~半年に1回程度と案内されることもありますが、歯周病リスクやむし歯リスクが高い方や短期間での経過観察が必要とされれば、より短い間隔で受診をすすめられる場合もあります。
※保険診療の適用範囲は、診療内容や制度改定によって変わる場合があります。予約時に費用の確認をしておくと安心かもしれません。
2-2.もし歯科検診に行かなかったら…?
歯科検診の重要性について触れてきましたが、それでもむし歯や歯周病などの問題がないと、受診をおろそかにしてしまいがちです。
歯科検診はむし歯や歯周病の早期発見につながります。初期の段階で必要な処置を受けることは、健康面だけでなく、結果として治療費用や通院回数の負担を抑えることにつながる場合があります。
歯科検診に行かず症状が進行してしまえば、痛みによる負担や通院回数・費用が増えるほか、歯そのものを失ってしまう恐れもあります。
こうしたさまざまなリスクを避けるためにも、歯科検診は定期的に受けることをおすすめします。

3.歯科検診はどこで受けられるのか?
3-1.歯科検診は歯科医院で受けられる
歯科検診は歯科医院で行っています。定期検診、歯のメンテナンスなど、歯科医院によって名称が異なる場合もあります。
また、予防歯科の一環として取り入れているところもあります。予防歯科では「PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)」を導入している歯科医院もあり、専門的な機器を用いて歯面清掃を行うことがあります。
PMTCでは、専用の機器や研磨剤などを使い、歯みがきで落としにくい歯石や磨き残したプラークを中心に、歯面の清掃と研磨を行います。むし歯や歯周病になりにくい口腔内環境を整える目的で行われます。
また、食事や飲み物、喫煙などによる軽い着色汚れを除去できるケースもあります。むし歯や歯周病の予防と合わせて歯の黄ばみなどが気になる方は、PMTCの対象や費用を歯科医院で確認してみましょう。

3-2.歯科健診も視野に入れましょう
治療後に定期的に行く検診とは別に、「歯科健診」があります。検診が特定の疾患を対象としているのに対し、健診では総合的な健康状態を診査し、口腔内の状態を知ることができます。
歯科健診は、加入している保険組合で実施されている場合があるほか、自治体で取り組んでいるところもあります。費用を抑えて受診できるようサポートしていることもあるので、加入している組合やお住まいの地域の情報を確認してみてください。
4.まとめ
歯科検診は、歯の健康を守る大切なものです。セルフケアだけでは磨き残しが生じ、むし歯や歯周病が進行する恐れがありますので、痛みや症状がなくても定期的に歯科医院を受診することが重要です。
もし、歯科検診をおろそかにしてしまい、症状が進行してから治療を開始した場合、通院回数や費用面でも負担がかかることがあります。治療を終えたあとも、再発予防や口腔内の健康維持のために歯科検診を受けましょう。
【参考サイト】
・厚生労働省 歯科口腔保健関連情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/shikakoukuuhoken/index.html
・厚生労働省 e-ヘルスネット PMTC(歯石除去・歯面清掃)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-009.html
・厚生労働省 e-ヘルスネット 歯周病の予防と治療
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-006.html
・日本歯科医師会 歯科健診を定期的に受けよう
https://www.jda.or.jp/go/check.html
【監修医 松岡 浩司先生のコメント】
たかが歯科健診・されど歯科健診!!です。虫歯や歯周病は後戻りは出来ないという意識を持って生活してくださるようにお願いしたいと思います。
【あわせて読みたい】
・歯科検診の用語を解説!意味を知って口の中の状態がわかるようになろう
監修医
松岡 浩司先生
松岡歯科クリニック 院長
経歴
1986年 日本歯科大学 卒業
1988年 パール歯科医院 勤務
1995年 松岡歯科クリニック 院長就任
現在に至る
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