虫歯で口臭が発生しやすくなる6つの理由と効果的な口臭対策

  • 368
  • 234
  • 81
  • 16
  • 41

虫歯による口臭をなくすには、虫歯治療や予防のための定期健診が大切です。でも、歯医者さんにすぐに行けない人もいらっしゃるでしょう。

そんな方のために、虫歯で口臭が発生しやすくなる6つの理由と、すぐにできる口臭対策を5つご紹介します。これで、周囲に気づかれているかもと不安になったときすぐに対策できます。

この記事の目次

1.虫歯が原因で口臭が発生する6つの理由

虫歯になると口臭がなぜ発生するのか、その理由を虫歯が起きやすいパターン別に、また虫歯を放置するとさらにひどい悪臭がなぜ発生するのか6つの理由を紹介します。

なお、歯周病は虫歯とは異なる病気ですが、歯周病は口臭の原因になるだけでなく、歯が抜けたり他の病気の原因にもなる怖い病気です。そのため、虫歯による口臭として一緒に紹介しています。

口臭対策には虫歯対策が大切なことを理解しましょう。

1-1 虫歯に食べ物が詰まり菌で発酵し口臭が発生

虫歯ができると、そこに食べかすなどが詰まりやすくなります。歯みがきをしても完全に取れないと歯垢などで繁殖した菌によって発酵・腐敗し悪臭のガスが発生します。虫歯が進行していくにつれて、虫歯の穴が大きくなると食べ物がさらに詰まりやすくなってしまいます。

また、虫歯でなくても、歯みがきで取れなかった食べかすが腐敗することで口臭の原因になることもあります。

しっかり磨いたつもりでも口臭が気になるようであれば、痛みがなくても歯医者さんで診てもらうことをおすすめします。虫歯の初期は症状がなく自分で気づくのは難しいですが、歯医者さんなら早めに見つけてもらうことができ、磨き方のチェックもしてもえますよ。

1-2 虫歯を放置すると歯の神経が腐り口臭が発生

虫歯が進行すると歯の神経が死んで腐敗してしまいます。腐敗した神経からは強い悪臭が発生するため、口臭が気になる状況となります。

神経が死んでしまった歯は痛みも感じることができないため、虫歯が進行しているのに気付けない恐れがあります。放置していると全身の病気へつながる場合もあるため、歯医者さんで定期検診を受けることをおすすめします。

1-3 歯根の化膿によって口臭が発生

虫歯の進行が神経に達するまで放置していると神経から細菌が入り込み、細菌が増え、そこが化膿して膿がたまり悪臭が発生します。この臭いを取るには早期に歯医者さんでの治療が必要です。また、早く治療しないと歯を抜かなくてはならなくなります。

1-4 虫歯は治療が終わったあとも口臭が発生する

虫歯を治した後は、定期的に歯医者さんで診てもらうことが必要です。元の歯と差し歯や銀歯との間には、隙間ができている場合もあり、そこに食べかすがたまりやすいです。食べかすが腐敗すれば、やはり口臭が発生します。

また、神経を取って治療した虫歯の場合痛みを感じないので、虫歯が再発した場合は気付かないうちに進行しやすい状況です。臭いだけでなく抜歯まで必要な事態を避けるため、定期的に歯医者さんで検診を受けることをおすすめします。

1-5 歯周病による口臭の発生

歯周病は虫歯とは異なる病気ですが、原因となる菌の種類が異なるだけで、同じように強い口臭が発生します。歯が抜けたり、心臓病、肺炎、早産などの引き起こす原因にもなる怖い病気です。

初期の歯周病は、歯みがきをしたときに出血する、または歯茎が腫れる以外は、ほとんど無症状で気がつかないうちに進行していきます。なぜか口臭がある、あるいは出血がある場合は、歯医者さんで診てもらうことをおすすめします。

1-6 親知らずがあると口臭が発生しやすい

親知らずは虫歯や歯周病になりやすい歯です。斜めに生えてくることが多いので食べかすがたまりやすく、歯みがきでも取れにくいため、口臭が発生する可能性が高くなります。

親知らずが生えてきたら、放置せずに早めに歯医者さんで診てもらいましょう。お口の環境を良くするために、抜歯が必要かどうか、診察してもらえます。

2.虫歯による口臭を防止するには治療が必須

虫歯による口臭をなくすには虫歯の治療をすることがもっとも効果的で、根本的な対策です。しかし、虫歯の治療は歯を削る治療を嫌って、痛みで我慢できなくなるまで歯医者さんに行かない人が多くいます。そのため、自分自身では気がつかないうちに口臭がさらにひどくなります。

現在の虫歯治療では、初期の虫歯の場合できるだけ歯を削らない治療が行われています。ですので、虫歯が進行する前に早めの治療を行うようにしましょう。

2-1 虫歯は初期であれば自然に治癒できる

虫歯は、虫歯菌で歯が溶けた状態です。人間には唾液の力で歯の溶けた部分を元に戻す「再石灰化」というメカニズムがあり、歯垢ができないようにしっかり歯みがきをすれば、初期の虫歯なら自然治癒できることが多いです。

さらに、歯医者さんでマウスピースを作り、虫歯にミネラルを補給したり、虫歯菌を減らす錠剤をなめたり、フッ素を歯に塗ったりすることも虫歯治療に効果的です。

こういった治療で虫歯と、虫歯に伴う口臭を防止することができます。歯が再石灰化されれば、前の歯よりも硬くて虫歯になりにくいエナメル質の歯に変わるメリットもあります。

2-2 虫歯はある程度進行すると自然治癒しない

虫歯はある程度進んでしまうと自然治癒しないため、治療が必要です。また、ひどい虫歯で神経を抜いた場合も自然治癒しません。

虫歯が進行しないように定期的に歯医者さんで検診を受けることが、口臭防止のためにも重要です。歯医者さんの定期健診では、歯垢を定期的に除去したり歯の状態をチェックして、虫歯の進行や再発を防止することができます。

3.すぐにできる虫歯による口臭防止・軽減対策

虫歯による口臭を改善するには、歯医者さんで虫歯が重要ですが、すぐにでも自分でできる口臭軽減・防止方法もあります。
歯医者さんでの治療に比べると根本的に口臭防止できるわけではありませんが、軽度の口臭であれば防止できます。また、ひどい口臭も軽減することができます。

3-1 重曹でうがいをする

コップ一杯の水に対して小さじ半分程度の食品重曹を混ぜ、その水でうがいすることで口臭を防止できます。

3-2 キシリトールガムをかむ

ガムをかむことで唾液の分泌を促し、口臭の原因となる口腔内の乾燥を軽減することができます。

3-3 クエン酸を含んだ食べ物、飲み物を摂取する

レモンや梅干しなどの食品や、クエン酸入りの飲料を摂ることによって、唾液の分泌が促されます。唾液の自浄作用がアップするので、口臭を防ぐことができます。

クエン酸は酸性なので歯のエナメル質を溶かすため、虫歯にはあまり良くありません。過度な摂取は避けましょう。

3-4 デンタルリンス、デンタルフロスの使用

デンタルリンスには殺菌成分が含まれています。また、デンタルフロスや糸ようじ(取っ手の付いたデンタルフロス)は、歯ブラシでは除くことのできない歯と歯のすき間の食べかすを取り除くことができます。

3-5 水分補給をこまめにする

唾液の分泌には水分が必要です。キシリトールガムなどと比べて即効性はありませんが、口腔内の乾燥を防ぐことができるので口臭を軽減することができます。

4.まとめ

虫歯による口臭にはさまざまな原因があり、口臭を防止、軽減する方法もいろいろあることをご紹介してきました。

虫歯は口臭が発生するだけでなく、身体全体の健康にもつながる病気です。口臭などのサインが出たら、酷くなる前にできるだけ早めに歯医者さんで治療をしましょう。

 

【あわせて読みたい】

「口臭」に関するまとめ記事一覧

アルコール摂取と虫歯の関係は?飲酒時に気をつけたい3つのこと

お住まいの地域の歯科検診情報まとめ「歯科検診N」

監修医

貝塚 浩二先生

コージ歯科 院長

経歴

1980年 岐阜歯科大学 卒業
1980年~ (医)友歯会ユー歯科~ 箱根、横浜、青山、身延の診療所 勤務
1985年 コージ歯科 開業
1996年~2002年 日本大学松戸歯学部生化学教室 研究生
歯学博士号 取得
2014年 昭和大学 客員講師
現在に至る

この記事は役にたちましたか?

  • すごく
  • いいね
  • ふつう
  • あまり
  • ぜんぜん
不正確な情報を報告

歯医者さんを探す