むし歯で口臭が気になる理由とは?考えられる原因と口臭対策

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むし歯による口臭を抑えるには、むし歯治療や予防のための定期健診が大切です。ただ、歯科医院にすぐに行けない人もいらっしゃるでしょう。

そんな方のために、むし歯で口臭が気になりやすくなる理由と、歯科医院を受診するまでにできる口臭対策をご紹介します。口臭が気になるときの一時的な軽減につながることがありますが、根本的な原因を確認するには歯科医院で診てもらうことが大切です。

この記事の目次

1.むし歯が原因で口臭が気になる6つの理由

むし歯になると、なぜ口臭が気になることがあるのでしょうか。むし歯がある場合に口臭が発生しやすくなる理由や、むし歯以外でも口臭の原因になりやすい歯周病、親知らずのトラブルについて紹介します。

なお、歯周病はむし歯とは異なる病気ですが、口臭の原因として重要です。厚生労働省e-ヘルスネットでは、口臭の多くは口の中に原因があり、舌苔や歯周病が主な原因とされています。口臭が気になる場合は、むし歯だけでなく、歯周病や舌の汚れ、口の乾燥なども含めて確認することが大切です。

1-1 むし歯に食べ物が詰まり、細菌によって口臭が発生することがある

むし歯ができると、そこに食べかすなどが詰まりやすくなります。歯みがきをしても完全に取れないと、歯垢などで繁殖した細菌が食べかすを分解し、口臭の原因になることがあります。むし歯が進行して穴が大きくなると、食べ物がさらに詰まりやすくなります。

また、むし歯でなくても、歯みがきで取れなかった食べかすが分解されることで口臭の原因になることがあります。

しっかり磨いたつもりでも口臭が気になるようであれば、痛みがなくても歯科医院で診てもらうことをおすすめします。むし歯の初期は症状が少なく、自分で気づくのは難しいことがありますが、歯科医院なら早めに見つけてもらえる可能性があり、磨き方のチェックもしてもらえます。

1-2 むし歯を放置すると歯の神経に影響し、口臭が発生することがある

むし歯が進行すると、歯の神経にまで炎症が及ぶことがあります。さらに進行して歯髄(神経)が壊死すると、歯の内部で細菌感染が進み、口臭の原因となることがあります。

神経が死んでしまった歯は痛みを感じにくくなるため、むし歯が進行しているのに気づきにくい場合があります。放置していると周囲の組織に炎症が広がることもあるため、歯科医院で定期検診を受けることをおすすめします。

1-3 歯根の炎症や膿によって口臭が発生することがある

むし歯が神経に達したまま放置されると、歯の根の先に炎症が起こり、膿がたまることがあります。膿がたまると、口臭の原因になることがあります。

この状態は自然に改善しにくく、歯科医院での治療が必要になることがあります。早く治療しないと、歯を残すことが難しくなる場合もあるため、歯ぐきの腫れ、膿、噛んだときの痛み、口臭などが気になる場合は早めに受診しましょう。

1-4 むし歯は治療が終わったあとも口臭が気になることがある

むし歯を治した後も、定期的に歯科医院で診てもらうことが大切です。詰め物や被せ物と歯の間に段差や隙間があると、そこに食べかすや歯垢がたまりやすくなり、口臭の原因になることがあります。

神経を取った歯は痛みを感じにくいため、むし歯が再発しても気づくのが遅れ、進行してしまうことがあります。口臭だけでなく、再治療や抜歯が必要になる事態を避けるためにも、定期的に歯科医院で検診を受けることをおすすめします。

1-5 歯周病による口臭の発生

歯周病はむし歯とは異なる病気ですが、口臭の原因になることがあります。歯周病では歯と歯ぐきの間に歯垢や歯石がたまり、歯ぐきの炎症や歯周ポケットの深まりが起こります。歯周病が進行すると、歯を支える組織に影響し、歯が揺れたり抜けたりすることがあります。

また、歯周病は全身の健康との関連も指摘されています。初期の歯周病は、歯みがきをしたときに出血する、歯ぐきが腫れるといった症状以外は、ほとんど自覚症状がないことがあります。

なぜか口臭がある、歯みがきで出血する、歯ぐきが腫れているなどの場合は、歯科医院で診てもらうことをおすすめします。

1-6 親知らずがあると口臭が発生しやすい

親知らずは、歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすい歯です。斜めに生えたり、一部だけ歯ぐきから出ていたりする場合は、食べかすや歯垢が残りやすく、むし歯や歯ぐきの炎症につながることがあります。

親知らずの周囲に炎症が起こると、腫れ、痛み、口臭が気になることがあります。親知らずが生えてきたら、放置せずに早めに歯科医院で診てもらいましょう。抜歯が必要かどうか、清掃しやすい状態かどうかを確認してもらえます。

2.むし歯が関係する口臭は歯科医院で原因確認が大切

むし歯による口臭をなくすには、むし歯の治療をすることが根本的な対策になります。ただし、口臭の原因はむし歯だけではありません。舌苔、歯周病、口の乾燥、詰め物や被せ物の不適合など、複数の原因が関係することがあります。

むし歯の治療は「歯を削るのが怖い」「痛みが苦手」といった理由で、歯科医院に行かずに放置してしまう人もいます。しかし、進行するほど治療範囲が広がることがあります。むし歯が進行する前に、早めに診てもらうようにしましょう。

2-1 初期のむし歯は再石灰化による回復が期待できる場合がある

むし歯は、細菌が糖を利用して酸を作り、その酸によって歯の表面が溶けることから始まります。歯の表面で脱灰が起こっていても、穴が開く前のエナメル質初期う蝕であれば、唾液やフッ化物の働きによって再石灰化が期待できる場合があります。

そのため、初期の段階で発見し、歯みがきやフッ化物の活用、食生活の見直しなどをおこなうことが大切です。歯科医院では、状態に応じてフッ化物塗布やブラッシング指導を受けられることがあります。

ただし、自己判断で「自然に治る」と考えて放置するのは避けましょう。穴が開いているかどうか、再石灰化が期待できる状態かどうかは、歯科医院で確認してもらう必要があります。

2-2 むし歯はある程度進行すると自然に元へ戻りにくい

むし歯はある程度進んで穴が開いてしまうと、自然に元の歯へ戻ることは期待しにくくなります。また、神経にまで達したむし歯や、歯の根の先に炎症が広がったむし歯は、歯科医院での治療が必要になります。

むし歯が進行しないように定期的に歯科医院で検診を受けることは、口臭防止のためにも重要です。歯科医院の定期健診では、歯垢や歯石を除去したり、歯の状態をチェックしたりして、むし歯の進行や再発を早めに見つけることにつながります。

3.すぐにできるむし歯による口臭防止・軽減対策

むし歯による口臭を改善するには、歯科医院で原因を確認し、必要な治療を受けることが重要です。ただし、すぐに受診できない場合は、自分でできる口臭の軽減方法もあります。

歯科医院での治療に比べると根本的な対策ではありませんが、軽度の口臭であれば一時的な軽減につながることがあります。口臭が続く場合や、歯の痛み、歯ぐきの腫れ、膿、出血がある場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。

3-1 丁寧に歯みがきをする

歯みがきは、口臭の原因となる食べかすや歯垢を減らす基本的な方法です。特に、むし歯の穴や詰め物の周囲、歯と歯ぐきの境目には汚れが残りやすいため、やさしく丁寧に磨きましょう。

ただし、強い力で磨くと歯ぐきや歯を傷つけることがあります。歯ブラシの当て方や磨き残しが気になる場合は、歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。

3-2 キシリトールガムをかむ

ガムをかむことで唾液の分泌が促され、口の中の乾燥を軽減することがあります。口が乾燥すると細菌が増えやすくなり、口臭が強くなることがあります。

ガムを選ぶ場合は、砂糖を含まないものを選ぶようにしましょう。ただし、ガムをかむことはむし歯や歯周病の治療の代わりにはなりません。口臭が続く場合は歯科医院で確認してもらいましょう。

3-3 舌の汚れをやさしく清掃する

口臭の原因として、舌の表面につく舌苔が関係することがあります。舌の表面に白っぽい汚れが多くついている場合は、舌ブラシなどを使ってやさしく清掃することで、口臭の軽減につながることがあります。

ただし、強くこすりすぎると舌を傷つけることがあります。1日に何度も強く磨くのではなく、必要に応じてやさしくおこないましょう。

3-4 デンタルリンス、デンタルフロスの使用

デンタルリンスには、口の中をすっきりさせたり、製品によっては殺菌成分を含んだりするものがあります。ただし、デンタルリンスだけで歯垢を完全に取り除くことはできません。歯みがきと併用することが大切です。

また、デンタルフロスや糸ようじは、歯ブラシでは届きにくい歯と歯の間の食べかすや歯垢を取り除くのに役立ちます。歯と歯の間に食べ物が詰まりやすい人は、毎日のケアに取り入れるとよいでしょう。

3-5 水分補給をこまめにする

唾液の分泌には水分が必要です。口の中が乾燥すると、細菌が増えやすくなり、口臭が気になりやすくなります。

こまめに水分を摂ることで、口の乾燥を防ぎやすくなります。糖分を含む飲み物を頻繁に飲むとむし歯のリスクにつながるため、日常的な水分補給には水やお茶などを選ぶとよいでしょう。

4.まとめ

むし歯による口臭には、むし歯の穴に食べかすが詰まる、歯の神経や歯根の炎症が関係する、治療後の詰め物や被せ物の周囲に汚れが残るなど、さまざまな原因があります。

ただし、口臭の原因はむし歯だけではありません。舌苔、歯周病、口の乾燥、親知らず周囲の炎症なども関係することがあります。

口臭が気になる場合は、丁寧な歯みがき、デンタルフロスの使用、舌のやさしい清掃、水分補給などで一時的に軽減できることがあります。しかし、口臭が続く場合や、痛み、腫れ、出血、膿がある場合は、できるだけ早めに歯科医院で診てもらいましょう。

【参考サイト】

・厚生労働省 e-ヘルスネット「口臭の原因・実態」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-07-001.html

・厚生労働省 e-ヘルスネット「歯間部清掃(デンタルフロス・歯間ブラシ)」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-008.html

・厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周治療の流れ」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-005.html

・日本歯科医師会「お口のなんでも相談 口臭」
https://www.jda.or.jp/consultation/vol-06.html

・日本歯科医師会「お悩み相談!教えて先生 テーマ:親知らず」
https://www.jda.or.jp/asahiruban/vol49/contents/oshiete.html

・日本歯科医学会「エナメル質初期う蝕に関する基本的な考え方」
https://www.jads.jp/assets/pdf/basic/before_h30/document-160300-01.pdf

 

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監修医

貝塚 浩二先生

コージ歯科 院長

経歴

1980年 岐阜歯科大学 卒業
1980年~ (医)友歯会ユー歯科~ 箱根、横浜、青山、身延の診療所 勤務
1985年 コージ歯科 開業
1996年~2002年 日本大学松戸歯学部生化学教室 研究生
歯学博士号 取得
2014年 昭和大学 客員講師
現在に至る

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