虫歯が原因で熱が出る?発熱する理由や歯の痛みの原因について解説

  • 352
  • 276
  • 49
  • 17
  • 26
虫歯 熱

放置していた虫歯が進行してしまい、発熱してしまうことがあります。また、風邪などの体調不良がきっかけで歯が痛むこともあります。

この記事では、なぜ虫歯が原因で発熱するのか、どのような口腔内のトラブルで発熱するのか、虫歯が原因ではない歯の痛みなどについてまとめています。虫歯と発熱が関係あるのか気になる方や、風邪をひくたびに歯が痛んで困っている方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次

1.虫歯が原因で発熱することはあるのか?

1-1.虫歯から発熱は起こる

結論からお伝えすると、虫歯が原因で発熱することはあります。正しくは、虫歯を介して周辺の組織にまで炎症・感染が達すると、発熱につながるケースがあります。虫歯が歯の根まで進行すると神経が死んでしまい、さらに歯の根元が炎症を起こします。歯の根の先端部分に膿が溜まると、その周辺まで感染が広がり痛みや発熱などが生じるのです。

また、歯の根に入り込んだ細菌が顎の骨まで広がると顎骨骨髄炎を起こし、高熱や体調不良を招くことがあります。

1-2.発熱する可能性がある口腔内の病気

発熱の恐れがある口腔内の病気として、虫歯以外にも、歯周病 ・歯根膜炎 ・歯根のう胞 ・歯根破折 ・顎骨周囲炎などが挙げられます。

ただの虫歯だと放置していると症状はさらに悪化し、歯の周りの組織や骨まで炎症が広がっているケースもあります。歯の痛みや熱が出てきた場合は、早めの受診が大切です。

虫歯 熱

1-3.虫歯が原因で副鼻腔炎を招く恐れ

虫歯が要因となって発症する病気があるのは、お口の中だけではありません。例えば上の奥歯は鼻に近いため、歯の根にある細菌が副鼻腔(ふくびくう)まで広がってしまうことがあります。副鼻腔に細菌が入り込むことで「副鼻腔炎」を発症すると、鼻詰まりや頭痛に加えて発熱する方もいます。

副鼻腔炎を発症した場合、歯医者さんでの治療に加えて、耳鼻いんこう科の受診が必要になるケースもあります。

2.熱は体調不良?歯が原因?

2-1.風邪をひいたときに歯が痛む

元気なときは問題ないけれど、風邪をひいたときや体調不良で歯が痛むことがあります。その理由として、免疫力が低下し虫歯菌や歯周病菌が活性化している、治療した歯に残っていた虫歯菌が炎症を起こしている、といった原因が挙げられます。

また、風邪によって副鼻腔が炎症を起こし、それが上の奥歯の神経に伝わり、痛みが生じるケースもあります。

虫歯 熱

2-2.歯と関係ない疾患からの歯痛

虫歯をはじめとした口腔内のトラブルではなく、全身の疾患や心筋梗塞、精神的ストレスなどが原因で歯が痛むこともあります。
そのほか、肩こりから歯痛が起こるケースもあります。加えて、歯を強くかみしめたことが原因で口や顎周りの筋肉が凝り、歯が痛む方もいます。

虫歯は見当たらないけれど歯が痛むときは、原因を知るためにも一度歯医者さんに受診をしましょう。

2-3.どちらが原因なのか判別方法は?

虫歯が原因で発熱し体調が悪いのか、体調不良が原因で歯が痛むのか、判断に迷うこともあります。

虫歯が原因の場合、原因となっている1本が主に痛みます。歯茎が炎症を起こしている場合も、痛む範囲は限定的になるケースが多いです。しかし体調不良から歯の痛みがくる場合、「全体が痛い気がする」「どこの歯が痛いのかよくわからない」など、痛む箇所が曖昧になることが多くなります。

とはいえ、自身で判断するのは難しいため、歯の痛みがある場合は歯医者さんで相談することをおすすめします。

虫歯 熱

2-4.歯の痛みは放置すると危険!

上記で説明した通り、歯の痛みにはさまざまな原因があります。虫歯や歯周病といった口腔内のトラブルに加え、心筋梗塞などの恐れもあるため、放置するのはとても危険です。
痛みがすぐに引いた、がまんできる痛みだからと放置せず、医療機関で原因を探ることが大切です。

3.発熱はなくても頭痛を招くことも

発熱はなくても、虫歯の痛みから頭痛を招いてしまう方も少なくありません。この場合も早めに受診することが大切ですが、深夜や仕事中などですぐに病院へいけない場合は、鎮痛剤などの服用も視野に入れましょう。その後、痛みが引いたからと放置せず、歯医者さんで受診することをおすすめします。

虫歯 熱

4.まとめ

虫歯によって発熱することはあり、痛みと熱のだるさで心身ともに負担が生じてしまいます。

また、歯の痛みや発熱にはさまざまな原因があるため、放置するのは危険です。ときには歯の根の細菌が副鼻腔や顎に影響を与え、強い痛みや発熱を伴うケースもありますので、虫歯や歯の痛みがある場合は、早めに歯医者さんへ相談しましょう。

 

【あわせて読みたい】

虫歯の原因とは?予防のためにできることや進行速度についても解説

虫歯を放置するとどうなる?全身への影響や定期検診について詳しく解説

お住まいの地域の歯科検診情報まとめ「歯科検診N」

監修医

小川 隆介先生

後楽園デンタルオフィス 院長

経歴

2005年 日本歯科大学 卒業
2005~2006年 東京医科歯科大学摂食機能構築学 医員
2007~2011年 東京都内歯科医院 副院長
2011年 後楽園デンタルオフィス 院長就任
現在に至る

この記事は役にたちましたか?

  • すごく
  • いいね
  • ふつう
  • あまり
  • ぜんぜん
不正確な情報を報告

歯医者さんを探す