出っ歯の原因は、大きく分けて先天的なものと後天的なものに分けられます。先天的な出っ歯は治療でしか治せませんが、その割合は意外と少ないものです。
後天的な原因による出っ歯は、日常的なクセが関係している可能性があります。子供の歯並びを良くしたい場合は、原因となる習慣を注意深く見直して予防しましょう。
この記事の目次
1.出っ歯の原因は日常のクセにあり
出っ歯の多くは、日常的にしているクセに原因があります。遺伝による先天的な出っ歯は、全体のおよそ30パーセント程度と言われています。残りの70パーセントは、知らず知らずのうちにしているクセが影響を与えているのです。
1-1 赤ちゃんの頃のクセが原因
後天的な出っ歯の原因は、乳幼児期のクセから始まっています。代表的なものは「指しゃぶり」です。こうした幼い子どもにはよく見かけるクセも出っ歯の原因となります。お子さんがなかなか指しゃぶりをやめない場合、出っ歯になるリスクが高まってしまいます。
1-2 大きくなってからのクセも原因になる
子どもが大きくなってからも、出っ歯の原因となるクセに注意をすることが必要です。指しゃぶりをやめた子どもでも、代わりに「爪を噛む」というクセを持つことが出てきます。また、知らないうちに、舌で前歯をいじっていたり、前歯で舌や唇を噛んだりといった動作をしている場合もあります。
1-3 子どものクセは早めに直すこと
前歯を使ったクセを持っている子どもは、歯並びが乱れて出っ歯になる可能性が高くなります。大人になってからクセを直すのは大変なので、お子さんのクセに気づいたら早めに改善してあげましょう。前歯をいじるクセは、知らないうちに悪い状態へと「矯正」しているのと同じことです。
2.遺伝が原因の出っ歯
遺伝が原因の出っ歯は、顎の骨に問題があることが多く、上あごと下あごのバランスによって発生します。上あごが大きすぎることや下あごが小さすぎることによって前歯が前方に出ているように見えてしまうのです。
こうした出っ歯は日常生活に支障をきたすことがあまりなく、治したいと願う人の多くが美容上の問題を抱えています。
2-1 遺伝の出っ歯は歯列矯正で改善
遺伝が原因の出っ歯は、生まれつきのものなので、生活習慣で予防、改善することはできません。基本的には歯列矯正をして、前歯の位置を調節することで治します。上あごの前歯を内側に押して、下の歯とのバランスをとります。
出っ歯の矯正治療に関する情報は【出っ歯は治せる!歯医者さんに相談してみよう】や【出っ歯を矯正したい!その方法や期間と料金について】に掲載していますので、参考にしてみてください。
2-2 遺伝の出っ歯は外科治療が必要な場合も
上あごと下あごのバランスが大きく違う場合には、あごの骨そのものを削るための外科手術を行うこともあります。遺伝による出っ歯は、骨格そのものが原因で起こるので、根本的な部分からアプローチすることが必要です。
外科処置を伴う矯正治療については【顎の骨から改善して歯列を整える外科矯正とは】に詳しい情報を掲載しています。
3.まとめ
出っ歯の原因の多くは、後天的なものです。知らないうちにやっているクセが出っ歯に繋がります。子供が歯をいじるクセを持っている場合は早めに止めて、歯列の乱れを防ぐことが重要です。
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監修医
野村 雄司先生
本町通りデンタルクリニック 理事長
経歴
2003年 大阪歯科大学卒業
2007年 大阪歯科大学保存学講座入局
2009年 まごころ歯科勤務
2012年 まごころ歯科退職
2012年 本町通りデンタルクリニック開業
2013年 大阪歯科大学保存学講座歯学博士号取得
現在に至る。
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