舌がんだけじゃない!口腔がんの初期症状と早期発見につなげるための確認ポイント

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口腔がん 初期 症状01

食事や会話などに重要な役割を持つ口腔内の健康を保つことは、日常生活の質を維持するうえで大切です。

この記事では、口腔がんの中でも発症頻度が高いとされる「舌がん」の特徴をはじめ、口腔がんの種類や症状、セルフチェック方法、口腔がん検診について紹介します。

日頃から口の中の変化を確認することで、異変に気づきやすくなります。気になる症状が続く場合は、自己判断せず医療機関へ相談しましょう。

この記事の目次

1.長引く口内炎では確認が必要な場合も

1-1.そもそも舌がんとは?

口腔がんとは、口の中や唇などに発生する悪性腫瘍の総称です。口腔がんは、口の中の粘膜や歯ぐき、舌、頬粘膜、口腔底、硬口蓋などに発生します。

その中でも「舌がん」は口腔がんの中で多いとされるがんで、舌の側面に発生することが多くあります。口腔がんの多くは扁平上皮がんです。

舌がんの初期には痛みを伴わない場合もあり、口内炎と見分けがつきにくいこともあります。長引く症状がある場合は、歯科口腔外科や耳鼻咽喉科、頭頸部外科などに相談しましょう。

1-2.舌がんの症状って?

舌がんでは、しこりやただれ、白色や赤色の変化などがみられることがあります。口内炎のように見える場合もあり、初期には痛みや出血がないこともあります。

発生する場所は舌の両脇に多く、舌の先端や中央部分ではあまりみられないとされています。ただし、舌の裏側など見えにくい場所にできることもあります。

一般的な口内炎は1~2週間程度で治まることが多いですが、長期間改善しない場合や繰り返す場合は、歯科口腔外科などへの相談が推奨されます。

進行すると、食事の際の痛み、出血、口が開けにくい、話しづらい、飲み込みづらいなどの症状がみられる場合があります。

女性

1-3.舌がんの進行とステージ

口腔がんでは、「TNM分類」に基づき、腫瘍の大きさや広がり、リンパ節転移、遠隔転移の有無などから病期が分類されます。病期や全身状態に応じて、手術、放射線治療、薬物療法などが検討されます。

2.舌がん以外にもある口腔がんとその原因

2-1.お口の中にできるがんの総称が「口腔がん」

口腔がんには、舌がん以外にも歯肉がん、口腔底がん、頬粘膜がん、口蓋がん、口唇がんなどがあります。

・歯肉がん
歯ぐきにできるがんです。歯のぐらつきや入れ歯が合わなくなるなどの症状がみられる場合があります。

・口腔底がん
舌と下顎の間にあたる口腔底にできるがんです。舌に隠れやすい場所のため、発見が遅れる場合があります。

・頬粘膜がん
頬の内側にできるがんです。粘膜のしこり、ただれ、痛みなどがみられる場合があります。

・口蓋がん
口の中の天井部分にできるがんです。粘膜の変色やただれ、違和感などがみられる場合があります。

・口唇がん
上唇・下唇にできるがんです。唇のしこりやただれ、治りにくい傷などがみられる場合があります。

2-2.痛みに気づけないことも!口腔がんの初期症状

口腔がんでは、初期に痛みがないこともあります。次のような症状が続く場合は、医療機関への相談が勧められます。

・口内に硬いしこりやただれがある
・口内炎が2週間以上治らない
・粘膜が白色や赤色に変化している
・首のリンパ節が腫れている
・口の中で出血しやすい
・舌が動かしにくい
・食べ物が飲み込みづらい
・話しづらい
・口が開けにくい

2-3.がん化する可能性もある「白板症」

口腔内の粘膜が白く変化する「白板症」は、口腔潜在的悪性疾患(前がん病変)として扱われる場合があります。

白板症は、こすっても取れない白い病変としてみられることがあります。すべてががん化するわけではありませんが、特に舌にできたものは悪性化に注意が必要とされています。

見た目だけで判断することは難しいため、必要に応じて組織の一部を採取する病理検査が行われます。気になる白い病変が続く場合は、歯科口腔外科などへ相談しましょう。

2-4.口腔がんの原因になり得るもの

口腔がんの発症には、喫煙や飲酒、慢性的な刺激、不適合な義歯、口腔内の衛生状態などが関与すると考えられています。

欠けた歯や合わない入れ歯、むし歯によって尖った歯などが粘膜を繰り返し刺激する場合もあります。口の中に違和感が続く場合は、早めに歯科医院で確認してもらいましょう。

たばことアルコール

3.お口の中の異変に気づけるセルフチェック

3-1.口腔がんは自分で異変に気づく場合がある

口腔がんは口の中にできるため、鏡などを使ったセルフチェックによって異変に気づく場合があります。

定期的に口の中を観察し、変化が続く場合は受診を検討してください。ただし、セルフチェックだけでがんの有無を判断することはできません。

口の中を確認している女性

セルフチェックの際は、明るい場所で鏡を使い、手や器具を清潔にしたうえで行いましょう。デンタルミラーがある場合は、見えにくい部分の確認に役立つことがあります。

3-2.口腔がんセルフチェックの方法

鏡を使って、唇の内側、歯ぐき、頬の内側、舌、舌の下、口の中の天井部分などを確認します。 確認するポイントは、粘膜が白色や赤色に変化していないか、ただれやしこりがないか、出血しやすい場所がないかなどです。

舌を出して舌の両脇や裏側を確認し、下顎から首にかけて腫れやしこりがないかも確認しましょう。

4.年に1度は口腔がん検診を検討しましょう

4-1.口腔がん検診と口腔検診

口腔がん検診では、口腔内の異常を確認し、必要に応じて専門医療機関への受診につなげます。実施内容や頻度は自治体や医療機関によって異なります。

口腔検診は、むし歯や歯周病、粘膜の異常など口腔内を総合的に確認する検診として行われることがあります。口腔がん検診の実施状況は、自治体や歯科医院などで確認してください。

お口の中

4-2.口腔がん検診の方法

検診では、視診や触診が行われます。粘膜の色や形の変化、しこり、ただれ、潰瘍などの有無を確認します。

必要に応じて、画像検査や細胞診、組織検査などが行われることがあります。医療機関によっては、蛍光観察装置などを補助的に用いる場合もあります。

4-3.検診の結果によってはさらに検査を行うことも

口腔がん検診で異常が疑われる場合には、病理検査や画像検査などの精密検査が行われます。

検査の内容は、症状の場所や大きさ、全身状態などによって異なります。気になる症状がある場合は、検診結果にかかわらず医療機関へ相談しましょう。

4-4.口腔がん早期発見の啓発活動

口腔がんの早期発見・早期治療を目的とした啓発活動は、国内外で行われています。

自治体や歯科医師会、学会などによって口腔がん検診や啓発活動が行われる場合があります。受診を検討する際は、地域の実施状況や医療機関の案内を確認しましょう。

 

5.まとめ

口腔がんにはさまざまな種類があります。初期には痛みがない場合もあるため、口内炎が長引く、しこりがある、粘膜が白色や赤色に変化しているなどの変化に気づいた際は、早めに歯科口腔外科、耳鼻咽喉科などの医療機関へ相談しましょう。

定期的なセルフチェックや歯科受診は、異変に気づくきっかけになります。自己判断で放置せず、気になる症状が続く場合は医療機関で確認してもらうことが大切です。

 

【参考サイト】
・国立がん研究センター がん情報サービス「口腔がん」
https://ganjoho.jp/public/cancer/oral/index.html
https://www.ncc.go.jp/jp/information/knowledge/oral/index.html
・国立がん研究センター がん情報サービス「舌がん」
https://ganjoho.jp/public/cancer/tongue/index.html
・日本口腔外科学会「口腔粘膜疾患」
https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_koku/
・Mindsガイドラインライブラリ「口腔癌診療ガイドライン2023年版」
https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00822/
・厚生労働省「医療広告ガイドライン」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000206553_00012.html

 

【監修医 遠藤 三樹夫先生からのコメント】

一時期、女性タレントさんが舌がんになり、手術を受けたニュースが世間を騒がせていました。実はあの直後は多くの患者さんが自分の口の中の状態を気にされて口腔外科を受診し、ほとんどの方は診察の結果何も問題のないことがわかってホッとされました。

確かに舌がんのみならず口腔がんの頻度は低いのですが、口は話したり食事をしたりととても重要な器官であるのみならず、顔という最も外観的に重要な部分の一部を構成していますので、早期発見して大きな障害を残さないように早めの処置を行うことが大切だと思われます。

 

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監修医

遠藤 三樹夫先生

遠藤歯科クリニック 院長

経歴

1983年大阪大学歯学部 卒業
1983年大阪大学歯科口腔外科第一講座 入局
1985年大阪逓信病院(現 NTT西日本大阪病院)歯科 勤務
1988年遠藤歯科クリニック 開業
 現在に至る

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