0歳から身につけてあげたい!正しい歯みがきの習慣

0歳 歯みがき

0歳から身につけてあげたい!正しい歯みがきの習慣

生まれたばかりの赤ちゃんの小さなお口にも、かわいい歯が生えてきます。この歯を虫歯から守ってあげたいと願うのはお母さんとして当然のことでしょう。しかし、0歳のうちから歯みがきをする必要があるのか迷うところですよね。0歳児にはどのようなケアをしてあげるとよいのか、具体的なやり方をお伝えします。虫歯予防のためには、0歳のころから歯みがき習慣をつけておくとよいでしょう。

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この記事の目次

1.歯みがきを開始する時期

0歳 歯みがき

歯みがきの準備から始める

歯のケアは、まだ歯の生えていない時期から少しずつ始めておきましょう。
歯みがきをする必要がないころから、お母さんやお父さんの指でときどきお口のまわりやお口の中を触っておくようにします。特に上唇を触られるのを嫌がる赤ちゃんが多いので、少しずつでかまいませんから慣らしておくとよいでしょう。
こうしていると、いざ歯みがきを始めるときにスムーズに受け入れてもらいやすいのです。
ただし、お口を触るときには必ず指を清潔な状態にしてくださいね。

乳歯が生え始めたら

個人差がありますが、生後3~9か月くらいで乳歯が生えてくる赤ちゃんが多いでしょう。生まれたときにすでに生えている子もいれば、1歳を過ぎてから生え始める子もいるので時期にかんしてはあまり気にする必要はありません。
乳歯が生えてきたら、徐々に歯みがきの習慣をつけていきましょう。

2.0歳児の歯のみがき方

0歳 歯みがき

0歳の子どもの歯のみがき方

お母さんが正座した状態で、ひざのうえに赤ちゃんをあおむけに寝かせます。こうするとお口の中がよく見えますし、両手を使うことができて便利です。
最初のうちはあおむけが上手にできないかもしれません。その場合には、おっぱいをあげるように抱っこをしてみがいてあげてもいいでしょう。大切なのは、赤ちゃんが嫌がらない体勢をとらせてあげることです。お母さんもみがきやすい姿勢を見つけてくださいね。
こうした姿勢で、赤ちゃんのお口の中をよく観察してください。最初は歯ブラシを使わずに、ガーゼや綿棒で歯の汚れをぬぐう程度で構いません。特に上唇の裏側にミルクのカスがつきやすいので忘れずにとってあげましょう。
慣れてきたら、乳児用の歯ブラシでちょんちょんと歯にやさしく触れる練習を始めましょう。
歯ブラシにも抵抗を示さなくなったら、歯を1本ずつていねいにみがいていきます。この際、力を入れ過ぎないように軽くブラッシングするのがポイントです。
1本につき5秒ほどかけて、歯ブラシの毛先を歯の面にまっすぐにあてながら小刻みに動かしていきます。

上の前歯をていねいに

上の前歯はだ液が届きにくいので、歯についた汚れはなかなか流れ落ちていきません。ミルクのカスも残りやすい場所です。
ところが、上唇の裏には小帯と呼ばれる筋があるので気をつけてください。小帯に歯ブラシがあたると痛みが生じて、歯みがきを嫌いになってしまう可能性があるのです。上の前歯をみがくときには、人差し指で小帯を軽く押さえておくとよいでしょう。

歯みがき粉は必要?

まだ前歯しか生えていない時期は、歯みがきをするというよりも歯ブラシになれる時期と考えておきましょう。赤ちゃんはだ液がとても多いので、だ液で前歯の汚れを洗い流すことができています。歯みがきに対してそれほど神経質になる必要はありません。
また、うがいができるようになるまでは歯みがき粉は使わなくて大丈夫です。子どもによって違いますが、歯みがき粉を使い始めるのは2歳半から3歳ころを目安に考えておいて構いません。それまでは歯みがき粉を使わずにブラッシングをし、ぶくぶくうがいの練習をしておきましょう。

歯みがきの回数

0歳のころは歯みがきに慣れることが重要ですから、回数にはこだわらないでください。
赤ちゃんの機嫌がいいときや、お母さんに余裕があるときを見計らってゆったりとした気持ちで歯みがきの練習を楽しみましょう。

歯みがきに時間をかけない

歯をていねいにみがかなければ、と思うあまり時間をかけ過ぎてしまうと赤ちゃんは飽きてしまって嫌がります。時間はあまりかけずに、手早くすませられるように心がけてください。
ほんの少しの時間でもじっとしていられたら、たっぷりとほめてあげましょう。

3.0歳の子どものための歯ブラシ選び

0歳 歯みがき

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ヘッドが小さな歯ブラシ

毛のあるヘッドの部分が小さめの歯ブラシを選びましょう。毛の部分が歯2本分の幅を目安と考えてください。
はぐきを傷つけずにみがきやすい歯ブラシが理想ですから、毛先が丸く加工してあるものがよいでしょう。
仕上げ磨き用の歯ブラシは、お母さんが持ちやすいように柄が長めのものを選びます。

赤ちゃんが好きそうなデザイン

歯みがきタイムを少しでも楽しめるように、赤ちゃんが好きそうなキャラクターの絵がついているものや明るい色の歯ブラシを選んであげましょう。歯ブラシに対する抵抗感を減らすこともできます。

4.乳歯も虫歯にしないように

永久歯に影響する

乳歯はいずれ抜け落ちるから虫歯になっても問題ないと考える人がいるようですが、大きな間違いです。
乳歯の下には次に生えてくる永久歯が控えています。もし乳歯が虫歯になってしまうと、その永久歯も虫歯に感染してしまうのです。
また、乳歯が健康な状態で生えていないと永久歯が正常な位置にまっすぐ生えてこられなくなる可能性が高まります。きれいな歯並びのためにも、乳歯も虫歯から守らなければなりません。

食べ物をしっかりかめる状態に

将来的に食べ物をしっかりとかめる状態にするためにも、乳歯が生えたばかりの早い時期から歯ブラシに慣れておくことが大切です。
また、乳歯が虫歯になってしまうと食べ物をしっかりとかむことができません。発育に欠かせない栄養を十分に吸収できなくなるおそれがあるだけでなく、かたいものを食べなくなるなど偏食にもつながるでしょう。

甘い飲み物にも注意

0歳児でも飲める赤ちゃん用のジュースやイオン飲料が売られていますが、このような甘い飲み物を哺乳瓶で与えると上の前歯が虫歯になりやすいのでできるだけ控えてください。
糖度の低いイオン飲料は赤ちゃんの水分補給に適していますが、ふだんの生活でひんぱんに飲ませるものではありません。発熱時などでなければ、水や麦茶で水分を補給します。
どうしても甘い飲み物をあげたい場合には、コップで飲ませます。9か月ころからお母さんのサポートがあればコップ飲みができるようになるでしょう。1歳近くになると、自分でコップを持って飲めるようになってきます。

5.まとめ

お伝えしたとおり、まだ歯が生えたばかりの0歳の赤ちゃんでも歯みがきは少しずつ始めておきましょう。
ただし、歯をしっかりとみがくというよりも、お口に触れられることや歯ブラシを入れられることに慣れさせる目的で行ってください。そして、早い時期から歯みがきをするのが当たり前という習慣をつける意味もあります。
2歳、3歳と自我が芽生えてくると歯みがきを嫌がる子が多いですから、0歳のうちから抵抗感をなくしておくとよいでしょう。

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監修医 高橋貫之先生

本町通りデンタルクリニック

【経歴】
2003年 大阪歯科大学 卒業
2003年 大阪歯科大学 大学院歯学研究科博士課程 入学
2007年 大阪歯科大学 大学院歯学研究科博士課程 修了
2008年 大阪歯科大学 勤務
2016年 大阪歯科大学(歯周病学 助教)退職
2016年 本町通りデンタルクリニック 勤務
現在に至る。
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