知覚過敏を治したい!自宅でできる治療法&歯医者での治療法も解説

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キンキンに冷えたアイスやジュース、ためらいなく口にすることができますか?または、歯磨きなどで口をゆすぐ時、「うっ」と眉をひそめたくなるような感覚が走ったことはありませんか?

虫歯でもないのに冷たいものが歯にしみるという場合、それはもしかすると知覚過敏のせいかもしれません。知覚過敏は、日本人の3人に1人は感じたことがある痛みといわれています。ここでは、知覚過敏が起きる原因や症状、歯医者さんや自宅でできる治療法などについて詳しくお伝えしていきます。

また、歯のアンテナでは、ほかにも知覚過敏に関連する記事を掲載しています。よろしければそちらも参考にしてください。

【関連記事】冷たいものがしみるのは知覚過敏かも?症状・原因・治療方法について解説

この記事の目次

1.知覚過敏の治療は自宅でもできる!

歯茎やエナメル質に保護されているはずの「象牙質」が露出してしまい、歯の神経に刺激が伝わりやすくなっている状態を知覚過敏といいます。つまり、エナメル質が摩耗してしまうことが知覚過敏に繋がるのですが、摩耗してしまう原因としては、食べ物や飲み物などに含まれる酸がエナメル質を溶かしてしまう酸蝕歯(さんしょくし)、歯ぎしり、過度な歯磨きなどが考えられます。

また、加齢や歯周病、過度な歯磨きが原因で歯茎が後退してしまい、象牙質が露出することで知覚過敏を引き起こすケースもあります。

どちらの場合にも関係しているのが「過度な歯磨き」であり、歯磨きの方法は歯や歯茎の健康を守る重要な要素です。視覚過敏は、歯磨き粉やブラッシング方法などの簡単な対処で改善することができるので、ぜひお試しください。

1-1.誤ったブラッシング方法を治そう

歯を磨く時、固めのブラシでゴシゴシ磨いていませんか?歯を綺麗にするためのブラッシングですが、強すぎる場合は歯茎を傷つけたり萎縮の原因になります。ブラッシング圧は、歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力でも十分に歯垢を落とすことができます。

子どもの歯を磨く時も、弱い力で優しく磨いてあげると良いでしょう。

知覚過敏 治療

1-2.歯磨き粉を変えて痛みを軽減

知覚過敏専用の、痛みを抑えることができる歯磨き粉も市販されています。知覚過敏に有効な成分については諸説ありますので、どんな商品が良いか迷う場合には、歯医者さんに相談してみると良いですね。

また、歯磨き粉の量にも注意が必要です。適量は基本的に小豆一個分程度と少量で、歯ブラシを覆ってしまうほど付ける必要はありません。研磨剤入の歯磨き粉をたっぷり付けて歯磨きするのも、知覚過敏の一因となります。

効率よく汚れを落とすための研磨剤が、歯の表面を傷つけてしまうこともあると覚えておきましょう。

2.歯医者さんで受けられる知覚過敏の治療

仕事や子育て中の女性など忙しくてなかなか外出できない、といった声も多くありますが、可能であれば、やはり歯医者さんでしっかり治療するのがおすすめです。

歯医者さんでの知覚過敏の治療法にはさまざまなものがあり、重度の場合にはレーザー治療や神経を抜いてしまうという方法もありますが、ここではフッ素を使ったものやマウスピースといった一般的な治療法について紹介していきます。

2-1.コーティング剤によって痛みを軽減

ある程度進行してしまった知覚過敏を除き、一般的にはコーティング剤の塗布によって十分に症状を改善することができます。しかし、コーティング剤がはがれると症状が出てしまうので、症状によっては何度か通う必要があります。

また、妊娠中はこうした薬剤を使っての治療が難しい場合もありますので、その際は歯医者さんでほかの治療法を相談してみると良いでしょう。

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2-2.原因になっている歯周病を治療

歯周病によって歯茎が下がり、知覚過敏の症状が出ているケースも多くみられます。その場合には、歯周病のケアも必要です。歯石除去だけでなく、口内環境の改善など根本的な治療を進めていきます。少し時間はかかりますが、根気強く続けることが大切です。

2-3.マウスピースを用いてエナメル質を保護

歯ぎしりや食いしばりなどで歯のエナメル質がはがれることが原因の知覚過敏も多く、この場合にはマウスピースを用いた治療となります。

マウスピースを終日お口の中に入れているというわけでなく、寝ている間だけ付けるため、負担も軽いのが特徴です。そのため、仕事や子育てで忙しい方でも気軽に利用できます。

なお、歯ぎしりの治療についてはこちらの記事で詳しく取り上げていますので、気になる方はこちらも参考にしてみてください。

【関連記事】歯ぎしりを治す!歯医者と自宅で出来る6つの改善方法

3.知覚過敏以外で歯がしみることも?考えられるお口のトラブル

ここまで読んでくださった方は、「歯がしみる=知覚過敏」という認識をもたれたかもしれませんが、知覚過敏以外にも「歯がしみる」といった症状を引き起こすお口トラブルがあります。そちらについて解説していきます。

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3-1.虫歯

ずばり、虫歯です。虫歯というと、ズキンズキンと響くような痛みを想像する方が多いですが、C1と呼ばれるエナメル質の虫歯、またC2と呼ばれる象牙質まで達した虫歯の場合、冷たいものが歯にしみるという症状があります。

知覚過敏との違いとして、しみる感覚が長ければ虫歯の可能性が高いといえますが、見極めが難しいので、安易な自己判断はせずできるだけ歯医者さんで診てもらうのがいいでしょう。

3-2.虫歯治療後の銀歯

「虫歯は治療したばかりなのにしみるんだけど!?」なんて経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は、虫歯治療を終えて銀歯にした後でも、歯がしみる症状があらわれることがあるのです。

銀歯は熱を伝えやすい性質があるため、冷たいものや熱いものを口へ含んだ際、残っている神経を刺激して「しみる」と感じることがあります。

また、虫歯治療で麻酔をしたり、歯を削ったりなどで歯の神経がダメージを受けたことから、神経が過敏になっていることもあります。こうした症状は治療から1週間ほどで落ち着くといわれていますが、あまりにも長く続く場合は歯医者さんへ相談しましょう。

4.まとめ

知覚過敏は軽度のものであれば、歯医者さんでコーティング剤を塗ってもらうだけでも痛みを軽減できます。早めの治療、正しい日々のケアを続けられれば症状の改善もしやすくなるので、まずは予防歯科に力を入れている歯医者さんに相談してみるのがいいでしょう。

 

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監修医

飯田 尚良先生

飯田歯科医院 院長

経歴

1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る

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