親知らずの痛みが気になる!ピークはいつまで?原因や対処方法を解説

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女性 親知らず 痛み

親知らずが痛いとき「ピークはいつまでなのかな」「早く治まらないかな」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
親知らずが痛むときは、その原因によって痛みのピークや対処が変わってきます。
この記事では、抜歯前後それぞれの親知らずの痛みについて、その原因や対処方法を解説しています。

この記事の目次

1.親知らずを抜歯した後に痛む原因とピーク、痛みを和らげる方法は?

1-1.抜歯したところが痛むのはなぜ?

親知らずを抜歯した後は痛みが出ることが少なくないため、鎮痛剤が処方されます。
痛む原因は大きく分けるとふたつです。
・抜歯の傷が治る途中
・ドライソケットという状態になっている

ドライソケットとはなんでしょうか。
通常、歯を抜いたあとにできる穴(抜歯窩)には血液がたまって固まり、骨の露出を防ぎます。さらに時間をかけて肉芽組織という状態へ変化し穴がふさがっていきます。
ドライソケットは、この穴の中に血液が溜まらなかったり、血が溜まってできた血餅がはがれたりして、骨がむき出しになってしまっている状態です。
むき出しになった骨に外部からの刺激が加わったり、細菌感染を起こしたりして痛みが生じます。

 

1-2.抜歯後の痛みや腫れのピークはいつなのか

抜歯後の痛みや腫れのピークは、その原因によって差があります。

抜歯の傷が痛む場合

抜歯をする際、短時間で処置が終わるケースもあれば、歯肉を切開して長くかかるケースもあります。
かかる時間と痛みの強さは比例するようです。麻酔が切れたタイミングで痛みが出て、翌日や翌々日がピークとなります。
傷が治っていくにつれて落ち着いていくことがほとんどです。
長くても10日ほどで治まります。
同時に頬や歯茎が腫れることもありますが、3日ほどで治まります。

ドライソケットになっている場合

抜歯の2,3日後からはじまり、抜歯の傷による痛みよりも強くなることがあります。
細菌感染が起こっている場合もあるため、再度処置をおこなうまで痛みが強くなることもあります。
痛みが落ち着くまでは数週間から数カ月かかります。

 

1-3.痛みを和らげる方法や処置

抜歯の傷が痛む場合には、処方される鎮痛剤を服用しましょう。
歯茎に腫れが出ている場合には、保冷剤や冷却シートで外側から冷やします。

ドライソケットになっている場合には、同じく鎮痛剤を服用すると一時的に痛みが緩和することがあります。
しかし、歯医者さんで処置を受けたほうが痛みが早く緩和したり治りが早くなったりするので、受診をおすすめします。

歯医者さんでは、歯を抜いてできた穴を洗浄して、鎮痛剤や抗生剤を注入する処置をおこないます。
それでも痛みが引かない場合には、もう一度麻酔をしたうえで歯を抜いた穴を削り、出血させて血液を固まらせる治療がおこなわれます。

鎮痛剤

2.親知らずが抜歯前に痛む原因と痛みを和らげる方法は?

2-1.親知らずの周りで炎症が起こっている

親知らずは永久歯が生えそろってしばらくしてから生えてきます。
そのため、生えるためのスペースが残っておらず、埋まったままになったり、半分しか表に出られなかったりすることが少なくありません。
これらが原因で起こるトラブルもさまざまで、痛みがともなうことがあります。

親知らずが痛む原因として、まず考えられるのは智歯周囲炎です。
これは親知らずがお口の中でも奥にあるため、汚れがたまることで引き起こされます。
しかも、親知らずの一部が表に出た状態で止まると、歯茎と親知らずの境目はさらに汚れがたまりやすくなり、智歯周囲炎のリスクが高まります。

ひどくなると顎や喉へも炎症が広がり、口が開けづらくなるなどの症状も出るので、早めに歯医者さんを受診することが望ましいです。
歯医者さんでは、抗生剤や消炎剤、鎮痛剤が処方されます。
炎症が落ち着いたところで、親知らずの抜歯を検討します。

 

2-2.生えてくるときに周りを圧迫している

親知らずが生えてくるときに、隣の歯や歯茎を押すため痛みが出ることがあります。
歯茎がだんだんと膨らんで親知らずが生えるスペースを作りますが、スペースが不十分な場合には隣の歯を強く圧迫してしまいます。

このような痛みの際には、まずは歯医者さんでチェックを受けましょう。
しっかりと生えるスペースがある場合は、鎮痛剤で痛みを抑えながら生えてくるのを待ちます。
生え方やスペースに問題がある場合には、抜歯など歯医者さんでの処置を検討することになります。

 

2-3.虫歯ができている

親知らずも生えてくると虫歯にかかることがあります。
この場合はほかの歯と同じで、進行とともに痛みが出ます。
親知らずの虫歯に気づいたら早めに歯医者さんへ行きましょう。
親知らずが正しく生えていない場合は、残すことで再び虫歯や炎症になったり、歯並びへ悪い影響をおよぼしたりするリスクがあるので抜歯することが多いです。
親知らずが正しく生えて噛み合わせに関与している場合は、基本的にほかの歯と同じ処置をおこないます。

親知らず 腫れ

3.まとめ

親知らずを抜歯した後、そして抜歯していない状態での痛みとその原因、対処方法などを紹介いたしました。
親知らずは生える位置が奥にあるためトラブルが起こりやすく、自身での観察も難しい歯です。痛みを感じたら、早めに歯科に相談することが大切です。

 

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監修医

野村 雄司先生

本町通りデンタルクリニック 理事長

経歴

2003年 大阪歯科大学卒業
2007年 大阪歯科大学保存学講座入局
2009年 まごころ歯科勤務
2012年 まごころ歯科退職
2012年 本町通りデンタルクリニック開業
2013年 大阪歯科大学保存学講座歯学博士号取得
現在に至る。

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