歯がザラザラになる5つの原因!セルフケア・歯医者さんでのケアで気になる症状を改善

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女性 前歯

ふと、歯を舌で触ってみたときに、ザラザラしていると感じたことはないでしょうか。
歯磨きをしてもその感触が取れない、歯磨きをした数時間後にはまたザラザラしているといったことがあると、ついザラザラ感が気になってしまいますよね。
そこで、この記事では歯がザラザラする5つの原因と対処方法を掲載しています。
ザラザラする症状を改善するための方法は、セルフケアと歯医者さんで行うケアに分けてまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次

1.歯を舌で触るとザラザラしている!5つの原因を紹介

1-1.歯垢・歯石が付着している

歯に歯垢が溜まっていると、舌で触ったときにザラザラした感触があります。
歯垢は別名プラークとも呼ばれ、歯に付着した磨き残しによってできる細菌の塊です。
個人差はありますが、一般的に食後6時間~8時間ほどでできると言われています。
歯磨きをして数時間後にザラザラする感触が出て来る場合は、磨き残しや食事による歯垢が原因である可能性が高いです。

さらに、この歯垢に唾液中のリンやカルシウムが作用して固まると歯石となり、やはり歯がザラザラする原因となります。
歯石は約48時間で形成され、文字通り石のように固いため歯磨きで取ることはできません。
そのため、歯を磨いた直後でもザラザラ感がある場合は歯石が原因である場合が多いです。

 

1-2.歯の表面が傷ついている

ブラッシングのときに力を入れすぎていたり、研磨剤が入っている歯磨き粉で磨きすぎたりすると、歯の表面のエナメル質に目に見えない傷が付いてしまいます。
こういった歯磨きを継続して行っていると、次第に歯の表面がザラザラしてきます。
また、噛み合わせの悪さや固い物を食べるといったことが原因で、歯が欠けてしまった場合もザラザラすることがあります。

 

1-3.初期虫歯の症状

初期虫歯は自覚症状がなく見た目にも分かりづらいですが、エナメル質の色が白っぽくなってザラザラした感触になります。

 

1-4.乳歯はザラザラしている

乳歯は未発達のため、永久歯と比べて表面がザラザラしています。
乳歯の子供が歯のザラザラ感を訴えてきた場合は、歯垢や歯石の付着、虫歯がないかチェックしてあげましょう。
問題なければ乳歯のキメの荒さによる可能性が高く、次第に表面が滑らかになっていきます。

ただ、表面が凸凹していると歯垢が付きやすいです。
そのため、歯医者さんで乳歯や生え替わったばかりの永久歯の噛み合わせの部分の溝に樹脂を詰めて溝を浅くして、歯垢が付きにくく、また清掃しやすい形態にするシーラントという予防処置や、歯の表面にフッ素を塗布して虫歯になりにくいようにエナメル質を強化するといった処置を施してもらうことも大切です。

 

1-5.歯石を除去した後の違和感

舌が歯垢や歯石が付着しているときの感触に慣れていると、歯医者さんでクリーニングを行った後に本来の歯の凹凸にザラザラ感を覚えることがあります。
また、歯石を除去した場合は、ザラザラ感にくわえて歯が小さくなったように感じる場合もあります。
いずれも時間が経つと違和感はなくなります。

スケーラー

2.セルフケアでザラザラ感を改善する方法

2-1.歯磨きで歯垢を落とす

歯垢が原因でザラザラする場合は、毎日の歯磨きをしっかり行うようにしましょう。
歯磨きをしても時間が経てば、再び歯垢が溜まってくるので朝と夜に歯磨きをする習慣が大切です。
就寝中は唾液の分泌量が少なくなって虫歯菌が繁殖しやすくなるので、寝る前の歯磨きは特に丁寧に行う必要があります。

また、歯を磨いても、磨き残しがあるとザラザラする原因となります。
そのため、磨き残しが多い歯と歯茎の間、奥歯の溝、歯並びが悪いところを意識して磨きましょう。
順番を決めておくと歯を効率的かつ均等に磨きやすいので、磨き残しを防ぐことができます。

 

2-2.歯を傷つけないために!歯磨きの仕方を改善

歯磨きが原因で歯のエナメル質を傷つけてザラザラする場合は、ブラッシングの仕方を改善する必要があります。
力を入れすぎないように注意する、毛が硬めの歯ブラシは避ける、歯磨き粉を付けすぎない、もしくは研磨剤が少ない歯磨き粉を使用するといった工夫をしましょう。

 

2-3.再石灰化を促して初期虫歯を改善

初期虫歯はセルフケアによって改善することも可能です。
お口の中では虫歯菌が糖を分解する際に作られた酸によって歯の表面を溶かす脱灰と、唾液の作用で溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンを補給する再石灰化がくり返されています。
このバランスが脱灰に傾けば虫歯が進行しますが、再石灰化のスピードが勝れば初期虫歯を修復できます。
そのため、毎日の歯磨きによってお口の中の細菌を減らすよう努めましょう。
デンタルフロスや歯間ブラシで、歯ブラシでは落としづらい箇所の歯垢を落とすことも大切です。
また、歯のエナメル質を強化して、再石灰化を促進するフッ素の入った歯磨き粉を使用するのも効果的です。
その際は、フッ素の作用が薄くならないように、歯磨き後のお口のすすぎ過ぎには注意しましょう。

女性 歯磨き

3.歯医者さんでザラザラを改善する方法

3-1.歯石の除去

歯石は歯磨きでは落とせないため、歯医者さんで除去してもらいましょう。
歯石はスケーラーという専用の機器を使用して取り除いていきます。
歯垢は歯磨きをはじめ、デンタルフロスや歯間ブラシを活用してもすべて落とすことは難しいです。
歯垢が固まると再び歯石が歯に付着した状態になってしまうため、歯医者さんで定期的にメンテナンスを受けることが大切になります。

 

3-2.ブラッシング指導!歯垢の取り残しと歯の損傷を防ぐ

歯垢を落とすには歯磨きによるセルフケアが大切であり、歯医者さんでブラッシング指導をしてもらうことで、より効果的にブラッシングを行えるようになります。
ブラッシング指導では、磨き残しの多い場所、歯磨きの癖などを把握することができます。
また、歯並びや噛み合わせ、年齢などをふまえたうえで、歯ブラシの選び方から持ち方・動かし方まで一人ひとりに合った指導をしてもらえます。
正しい歯の磨き方を身につければ、歯垢の取り残しや過度な力によってエナメル質を傷つけるなど、歯がザラザラする原因を改善することにつながります。

 

3-3.初期虫歯の治療

初期虫歯はセルフケアでも改善可能ですが、痛みなどの自覚症状がなく見た目からも判断しづらいです。
ケアが十分でないと悪化してしまうので、ほかに歯がザラザラする原因に心当たりがないなら歯医者さんで診てもらいましょう。
診療では経過観察で大丈夫か、削る必要があるのかを判断したうえで、初期虫歯の段階であれば歯を削らず、再石灰化を促すためのフッ素湿布やブラッシング指導を行います。

近年では初期虫歯に対してレーザーを用いて歯を削らずに再石灰化を促すという方法も普及してきています。
ただし、保険適応治療外の場合もあるので行いたいと思った際は、まず歯医者さんによく相談してみてください。

歯みがき指導

4.まとめ

歯がザラザラしてしまう原因と、そのケア方法・治療方法を見てきました。
歯がザラザラしてしまう原因には様々なものがありましたが、歯垢・歯石の付着が原因であることが多く、普段からのセルフケアが大切になります。
しかし、歯磨きをしっかり行っていても歯垢・歯石は次第に溜まっていきます。
また、間違ったブラッシングをしていたら、歯垢を効果的に落とすことができず磨き残しが出てしまいます。
そのため、歯医者さんでのメンテナンスやクリーニング、ブラッシング指導といったケアも活用ながら、予防・改善に取り組んでみてください。

 

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監修医

遠藤 三樹夫先生

遠藤歯科クリニック 院長

経歴

1983年大阪大学歯学部 卒業
1983年大阪大学歯科口腔外科第一講座 入局
1985年大阪逓信病院(現 NTT西日本大阪病院)歯科 勤務
1988年遠藤歯科クリニック 開業
 現在に至る

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