予防歯科にかかる費用はどのくらい?どういう施術をするの?

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近年、予防歯科に注目が集まっています。予防歯科とは、むし歯や歯周病などが進行してから治療するのではなく、これらのリスクを抑えるという考え方です。定期的に歯科健診を受け、口腔内の状態を確認することは、歯と口の健康維持に役立つとされています。
厚生労働省は歯科口腔保健に関する基本的事項を示しており、令和5年には「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」が改正されています。ここでは、予防歯科の施術内容や費用の考え方などについてまとめます。

※ 掲載する費用はあくまで参考であり、施術内容、症状、保険適用の有無、歯科医院の方針などにより変動します。必ず各院の治療方針を確認したうえで、ご自身の状態に合った歯科医院を選びましょう。

この記事の目次

1.予防歯科の具体的な手順

1-1 磨き残し、虫歯や歯周病などの確認

最初のステップとして、口腔内の状態を確認します。まず、目視や染め出し液を使って、磨き残しを確認します。
この検査結果をもとに患者さん本人が自身の歯磨きを見直し、普段の歯磨きについて歯科衛生士から指導を受けます。同時に口腔内にむし歯が発生していないか、歯周病が進行していないかを確認します。

歯医者さんが行うクリーニングに関する情報は、【歯のクリーニングとは?知って得する方法と種類】でも説明しているのでご活用ください。

1-2 歯石やバイオフィルムの除去

普段の歯磨きでは落としきれない歯垢や歯石、歯と歯の間や歯周ポケットなどにたまった粘性のある細菌の集合体を、バイオフィルムといいます。歯科医院では、専用の機器を用いてこれらを除去することがあります。これをPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング、プロによる専用の器具を使ったクリーニング)といいます。
PMTCは、歯磨きで落としにくい歯石や磨き残したプラークを中心に、歯面の清掃と研磨を行う方法です。むし歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石を取り除くことで、口腔内を清潔に保ちやすくなります。

1-3 表面を磨いてフッ素を塗布

超音波器具などを使用して汚れを落とした後、歯の表面を磨いて整えることがあります。
仕上げにフッ素を塗布することで、歯の再石灰化を促し、むし歯予防に役立つとされています。
フッ素塗布後の飲食やうがいのタイミングは、使用する薬剤や歯科医院の方針によって異なります。歯科医師や歯科衛生士の指示に従いましょう。

フッ素に関する情報は【大人も知っておきたい!歯の健康にフッ素がいい理由】でも詳しく説明しています。

2.予防歯科にかかる費用

2-1 PMTC(プロによるクリーニング)

予防を目的としたPMTCは、自由診療として行われる場合があります。一方で、歯周病治療などの一環として行われる処置は、保険診療の範囲で実施される場合があります。
費用は、診療内容、検査の有無、保険適用の有無、歯科医院の方針によって異なりますが、保険診療で3割負担だと一般的に約1,500円~4,000円とされています。

※あくまでも目安になります
・厚生労働省 令和8年度診療報酬改定について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html

自由診療の場合は、医院が診療内容や金額を設定するため、費用や内容に差があります。事前に処置内容、所要時間、費用、通院回数を確認しておきましょう。

 

・e-ヘルスネット PMTC(歯石除去・歯面清掃)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-009.html

2-2 セルフケアする場合

自分で歯石取り用のスケーラーを購入してケアをしたいと考える方もいます。しかし、口腔内には自分では確認しにくい場所もあり、自己判断で使用すると歯や歯ぐきを傷つける可能性があります。
また、器具の衛生管理が不十分になることや、自分ではむし歯や歯周病などの疾患に気づけないこともあります。
それよりも、フロスや歯間ブラシも使用し、なるべく歯石にならないようなセルフケア、定期的な歯科検診を行うことをおすすめします。

3.PMTCの頻度の目安は?

3-1 例①:2~4か月に一度

歯科衛生士の指導を受けて、次回までセルフケアが向上しているかチェックしたい方、毎月は難しいがむし歯や歯周病が心配な方など、無理なく通える自分に合う方法を相談しましょう。

3-2 例②:半年に一度

セルフケアが安定してできている、むし歯や歯周病のリスクが低いと判断される方は、半年に一度程度の受診が目安になる場合もあります。
ただし、歯周病は自覚症状が少ないまま進行することがあるため、受診頻度は自己判断せず、歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。

3-3 半年に一度

セルフケアが難しい方や不安な方、むし歯や歯周病のリスクが高い方、外科処置の前後、という場合は短い間隔での受診が検討されることがあります。
歯周ポケットが深い場合や、外科処置後の管理が必要な場合、全身疾患などにより口腔内の管理が重要な場合には、歯科医院で適切な頻度を相談しましょう。

4.予防歯科に通った方が良い理由

4-1 歯の疾患の早期発見や進行リスクの低減

定期的に予防歯科に通うことは、むし歯や歯周病などの口腔内トラブルを早期に見つけ、進行を防ぐことにつながります。
たとえ疾患が見つかったとしても、早期に対応できれば、歯への負担を抑えられる場合があります。大切な歯を健康な状態で維持するために、定期的なチェックとセルフケアの見直しは重要です。

4-2 結果的に負担を抑えられる場合がある

予防歯科に通って、定期健診を受けたりクリーニングをしたりすると費用がかかります。むし歯や歯周病になっているかどうかわからないのに、歯科医院に通って費用をかけることに迷う方もいるでしょう。
しかし、定期健診を受けていれば、口腔内に疾患が発生しても、初期の段階で治療を開始できる場合があります。治療期間や痛み、費用などの面で負担を抑えられる可能性があります。
一方で、歯痛などの自覚症状が現れてから通院すると、症状が進行している場合があり、治療内容や通院回数が増えることもあります。

5.まとめ

予防歯科は、口腔内のトラブルを早期に見つけ、むし歯や歯周病の進行を防ぎ、将来的な自分の歯を多く残すための取り組みの1つです。 日本では、平成元年から「ただ長生きするだけでなく、健康で満足度の高い人生を送っていくためには、80歳で20本以上の歯を保つ」という目的で【8020運動】の取り組みを行っています。提唱当初の10.6%から令和6年には60%を超えてきています。

歯科医院での定期的なチェックやクリーニングに加え、日々のセルフケアを継続することで、お口の健康維持につながります。 費用や通院頻度は、口腔内の状態や歯科医院の方針によって異なります。気になる方は、まず歯科医院で相談してみましょう。

【参考サイト】

・厚生労働省 歯科口腔保健関連情報 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/shikakoukuuhoken/index.html

・日本歯科医師会8020推進財団 https://www.8020zaidan.or.jp/what/past.html

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監修医

飯田 尚良先生

飯田歯科医院 院長

経歴

1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る

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