夜になると歯が痛い!原因と痛みを抑えるためのセルフケアを紹介

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夜 歯が痛い

朝は大丈夫なのに夜になると歯が痛い、といった経験はありませんか?
歯の痛みが気になって眠れないのは、つらいことですよね。

ここでは、遅い時間に歯が痛くなる理由をはじめ、自身でできる痛みの抑え方、歯医者さんを受診するべきかどうかをまとめています。

夜だけ起こる歯の痛みに困っている方、対処法がわからずお困りの方は、参考にしてみてください。

この記事の目次

1.夜に歯が痛くなる原因は?

1-1. 夜になると歯が痛いのは虫歯が原因?

虫歯が進行すると、歯の歯髄と呼ばれるところに炎症が起こり、痛みを引き起こします。こうした虫歯の痛みが、夜にだけ出てしまうケースがあります。眠るときの姿勢や自律神経の働きが影響して、夜に痛みが強くなり、朝起きて体を起こすと痛みが軽減されるのです。

また、上述した虫歯とは違う原因で、痛みが夜に出ることもあります。そういった痛みにも原因があり、お口周りにある筋肉・筋膜や、神経、ストレス、血流などに関するものが挙げられます。このように、原因が歯にないのに歯痛につながるものは、「非歯原性歯痛」と総称されます。

 

1-2. 朝に痛みが治まっていても歯医者さんの受診は必要?

夜にあった痛みが朝に落ち着いていたとしても、できる限り歯医者さんには行きましょう。痛みが虫歯によるものであるならば、虫歯が進行している恐れがありますので治療が必要です。痛みの有無にかかわらず、歯医者さんに確認してもらうことが大切です。

非歯原性歯痛でお口の中に虫歯がないとしても、患者さんご自身で原因を判断することは難しいため、歯医者さんに判断してもらう必要があります。原因によってそれぞれ対処方法が違うため、わからないままではなかなか改善できなくなってしまいます。歯医者さんに何が原因なのかはっきりと診断してもらい、症状にあわせた治療を進めていきましょう。

 

夜 歯が痛い

 

2.痛みが歯からくるものと歯以外に原因があるもの

2-1. 歯が原因の痛み

虫歯が起こると歯の表面にあるエナメル質や、さらにその内部に存在する象牙質が溶けていき、中の歯髄という部分まで菌が入り込んでしまいます。
菌が入り込むと歯髄に炎症が起き、それによって痛みが増加します。

特に夜になると体はリラックス状態になるため、自律神経の働きによって全身の血流が良くなります。
さらに横になることで重力の影響がかからず、頭への血流が良くなるために、歯髄への血流も良くなってしまいます。

炎症で腫れている状態の歯髄に、血流が良くなって血液が流れ込んでいくと、血管・神経などが圧迫されて痛みが増してしまいます。

 

2-2. 筋肉や筋膜による痛み

疲労やストレスで歯の周囲の筋肉・筋膜が凝り固まると、しこりができます。
このしこりに刺激が加わると周囲に関連痛という症状が現れ、歯痛のように感じます。
このしこりはトリガーポイントと言い、体のいろいろな部位にできます。ものを噛んだときなどに筋肉が縮まり、それによってトリガーポイントも圧迫されるため歯に原因があると間違えてしまいやすく、注意が必要です。

 

2-3. 神経からくる痛み

神経には電源コードと同じように、周りを覆うカバーがあります。
その神経のカバーが何らかの原因で外れると、神経がわずかな刺激でも痛いと感じるようになり、歯の周囲に痛みが出ます。

何もしなければ症状はないのですが、食事、歯磨き、会話などわずかな刺激で痛みが生じるため、日常生活に支障が出ることが多いのです。

 

2-4. ストレスによる痛み

うつ病をはじめとした精神疾患やストレスによって、脳には変化が生じます。

痛いという感情は、脳が認識して初めて痛みとして感じます。
そのため脳に生物学的な変化が生じると、本来なら痛いと感じないはずのものを痛みとして認識してしまうことがあります。

これは歯痛に限らず、体のさまざまな部分に生じることがあります。

 

2-5. 血流によって起こる痛み

頭痛の中でも、偏頭痛や群発性頭痛と呼ばれる頭痛は血流によって生じるものですが、これは神経から血管に向けてだされる信号が狂ってしまい、異常に広がることで起こる痛みです。

このような頭痛を人によっては「歯の痛み」として感じてしまい、歯医者さんに行く方もいます。

 

夜 歯が痛い

3.夜の歯の痛みで眠れないときの対処方法

3-1. 痛い部位のマッサージ

筋肉や筋膜が原因である場合、周囲の筋肉をマッサージしてあげることで痛みが和らぎやすくなります。
顎周囲の筋肉や側頭部、首の横の筋肉をやさしくなでるようなイメージで指圧しましょう。
おこないすぎにも注意が必要で、1~2分程度に抑えましょう。

手や足のツボを押さえることは、筋肉以外が原因の痛みにもおすすめです。
足の甲側の人差し指と中指の間にある「内庭」と呼ばれるツボは上の歯や歯茎、手の人差し指の先にある「商陽」と呼ばれるツボは下の歯や歯茎の痛みを軽くするとされています。また、手のひらの中指と薬指の間の根本にある「歯痛点」と呼ばれるツボも歯痛に関係しています。
これらのツボを左右交互に押すことで、一時的に痛みを和らげる働きが期待できます。

これらのマッサージで、一時的な緩和は期待できます。
ただし、根本の治療にはならないため、歯医者さんの診療を受けましょう。

 

3-2. 痛いところを冷やす

口の中から、もしくは外側から氷などを当てて冷やせば、痛みが緩和することがあります。
ただし虫歯がある場合はしみるなど、さらに痛みが強くなる恐れもあります。
その場合にはタオルなどを当ててゆっくりと冷やすか、悪化する場合は冷やすのをやめましょう。

 

3-3. 市販の薬を飲む

市販の痛み止めも歯痛の軽減に役立ちます。

「歯の痛み」と記載があるものであれば、作用が期待できます。
歯の痛みによって寝られなかったり、ものが食べられなかったりすると体力が落ち、さらに症状が強くなってしまうことがあります。
それを防ぐためにも、一時的に痛みを緩和することが必要です。

 

夜 歯が痛い

4.まとめ

夜に出る歯の痛みに対して、要因やセルフケアをまとめてきました。

夜に痛みが出て困っている方は、この記事を参考にしてみてください。
ただし、自己判断はせず歯医者さんの診療を受けることも大切です。

薬やマッサージで一時的に緩和され、朝には痛みが引いていたとしても、できるだけ早めに歯医者さんへ行きましょう。

 

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監修医

松岡 浩司先生

松岡歯科クリニック 院長

経歴

1986年 日本歯科大学 卒業
1988年 パール歯科医院 勤務
1995年 松岡歯科クリニック 院長就任
現在に至る

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