口臭にも関係するドライマウスってどんな症状?原因や自宅でできる予防方法を解説

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ドライマウス

この記事では、ドライマウスの症状や原因、治療方法などについてまとめています。

最近、口腔内がかわく、舌がヒリヒリするなどの症状でお悩みではないですか?その原因はドライマウスかもしれません。ドライマウスが進行すると、食事が困難になる、喋りにくくなるなどの症状が現れる恐れがあるため、早めの対応が大切です。

この記事では、ドライマウスの原因や症状、治療や予防方法について解説していますので、ぜひ参考にしてください。

※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

1.ドライマウスの症状と紹介!受診するときは何科にいけばよい?

1-1.ドライマウスって何?

ドライマウスとは、唾液の分泌が減少し、継続的に口の中や喉が乾いている状態のことを言います。

ドライマウスはただ口の中が乾燥するだけでなく、舌がヒリヒリしたり口臭が気になったりといろいろな症状がでてきます。
ストレスや不規則な生活習慣、薬の副作用などさまざまな原因により、引き起こるドライマウスは、ドライマウスによる唾液分泌の減少は、虫歯や歯周病口腔内以外の病気の進行にも関わってきます。そのため、気になった際には早めの対応を検討することが大切です。

1-2.ドライマウスの症状

ドライマウスの症状としては、下記のようなものがあげられます。

・口の中がネバネバする
・口の中がいつも渇いている状態
・クラッカーやスコーンなど水分が少ない食べ物が食べづらい
・舌がヒリヒリ・ピリピリ痛い
・水を頻繁に飲む
・口の臭いが気になる
・食べ物の味がしない
・口の中が傷つきやすく口内炎がよくできる

ドライマウス

1-3.ドライマウスを放置するとどうなる?口臭の原因にもなる?

前にも述べたように、ドライマウスは唾液の分泌がうまく行われずに、お口の中が乾燥している状態を指します。唾液が分泌されていないことで、唾液の持つ抗菌作用や自浄作用が働きにくくなります。これにより、口臭が発生してしまうことがあります。

また、食べ物を食べてもうまく飲みこめずに、消化が悪くなったりお口の中に食べかすが溜まったりします。食べかすが溜まりすくなることで、虫歯や歯周病になりやすくなります。

1-4.ドライマウスが気になったらまずは歯医者さんへ受診

ドライマウスの原因は、いくつかの病気が関係していることがあり、その人によってさまざまです。
原因によって受診する科目や治療内容は変わってきます。ドライマウスの症状が疑われたらまずは、口の中のことに詳しい歯医者さんで診てもらいましょう。

歯医者さんでは問診や触診をして原因を探していきます。ドライマウスには実は別の病気が隠れていることが多いです。ほかの科目の治療が必要な場合は、歯医者さんが原因に合わせて診療科目を案内してくれます。

2.ドライマウスを招いてしまう原因は?

ドライマウスは、唾液の減少に起こり、唾液が減少する原因としては、さまざまな事柄が挙げられます。

生活習慣や食生活

ドライマウスは、ストレスや食生活の乱れによる、唾液分泌の減少が原因になることもあります。

ストレスは、自律神経の乱れをひきおこし、唾液の分泌を低下させることがあります。また、ファストフードやパンなどやわらかいものばかり食べている人は、噛む回数が減り噛む力も弱くなるため、唾液が出にくくなります。

薬の副作用

薬の副作用でドライマウスになることもあります。鎮痛剤や風邪薬など添付されている文書に「口が渇くことがある」という様な説明がある薬を日常的に数種類飲む人は、薬の副作用が原因でドライマウスになる確率が高くなります。

ドライマウス

疾患が関わってくる場合も・・・!

糖尿病の人は血糖が高い状態が続いているため、糖と一緒に大量の水分が尿として排泄されます。そのため、脱水状態になりやすく、口の中も乾燥することがあります。

また、閉経前後の女性に現れる更年期障害が原因でドライマウスになることもあります。唾液の分泌には、女性ホルモンが関わります。そのため、ホルモンバランスが乱れると、唾液の分泌のコントロールも上手くできなくなり、結果的に唾液が減ってしまいます。

シェーグレン症候群とは自己免疫システムの異常によって起きる病気です。免疫システムが正しく働かないことにより唾液の分泌が低下します。この病気は全身に症状が出るので、ドライマウスの症状だけでなく、目の乾燥するドライアイも同時に症状として出ます。

その他にも、アルコールの飲み過ぎによる水分バランスの崩れや、加齢による影響などで唾液が分泌されにくくなり、口の中が乾きやすくなることがあります。

3.ドライマウスの治療方法

3-1.歯医者さんで行う治療方法

ドライマウスの治療にて、大切なことは口腔内を保湿することです。
歯医者さんで行うドライマウスの治療方法は大きく分けて3つあります。原因により、治療方法は異なるため、自分のドライマウスの原因が何かを知ることが大切になります。

・口腔内の保湿
口腔内を潤すジェルやスプレーを使って口の中の乾燥を防ぎます。続けることで、口の中の乾燥やネバネバが改善し、舌の粘膜が整い食べ物の味も分かるようになる人もいるようです。

・薬物を用いて唾液の分泌を促す
唾液の分泌を促す内服薬を飲むことにより、健康な口内環境を取り戻せる可能性があります。患者さんによっては漢方薬が有効的な場合もあります。この療法は、長期間服用する場合は薬の副作用について確認するようにしましょう。
また、舌に噴霧して人工の唾液を入れて口腔内を潤すスプレーもあります。

・唾液腺の刺激
顔や舌を動かすことで口腔の筋機能向上を目指す治療方法です。あご周りや歯茎のマッサージや、舌やくちの筋肉を動かすことで唾液の分泌を刺激していきます。

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3-2.ドライマウスの治療費用

ドライマウスの治療費用は基本的に自由診療扱いで、保険は適用されません。費用については歯医者さんによって違いがありますが、唾液検査やお口の中の水分量がどれだけあるかなどの検査を含めた初診として、25,000円~30,000円、再診で10,000円~15,000円程度かかります。

そのほかに、口臭検査が1回3,000円~5,000円、歯肉マッサージが1回1,000円~6,000円ほど別途かかることもあります。これらとは別に、口腔ケア用品の処方代がかかるのが一般的です。歯医者さんによって、検査に初診料や再診量が含まれている表記になっているかなど異なりますので、受診の前にどれくらいの費用がかかるか確認することをおすすめします。

4.日々の生活から考える!ドライマウスの予防やケア方法

ドライマウスは自分でできる予防・ケア方法もあります。

・水分補給を適度におこなう
口の中が乾いているのを感じたらこまめに水分をとって、常に口の中が潤っている状態を保ちましょう。

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・よく噛んで食べる
よく噛んで食べると唾液腺を刺激して分泌量を増やすことができます。選ぶ食品もナッツ・きのこ・根菜・海藻・かたまり肉・せんべいなど噛みごたえのあるものを意識して取ると自然に噛む回数が増えます。

・口を閉じて鼻呼吸を意識
口を開けた状態が続くと、口の中が乾いてしまいます。無意識に口が開いてしまう人は、口を閉じて鼻で呼吸することを意識して続けてみましょう。眠っているときに口が開いてしまう場合は、口を閉じられるテープを使うと口の乾燥を防げます。

・顔まわりや舌を動かす
口を開けたり閉じたり、舌をベーと出したり戻したりするだけでも唾液腺を刺激することができます。ほかには、耳下腺(耳たぶの下)・顎下腺(エラ骨の下)・舌下腺(あご先下)には唾液腺があるので、ここを指で押してマッサージするのも良いでしょう。

口のかわきを感じない人でもこれらのケア方法は、ドライマウスの予防につながるのでおすすめです。

5.まとめ

ドライマウスは生活習慣やほかの病気などさまざまな原因が関係していて、口がかわくだけではなく、虫歯や歯周病などの他の疾患にも関係していくことが分かりました。

歯医者さんのなかには、ドライマウスの検査や治療だけでなく、自分でできるマッサージの指導や、必要に応じて口腔内の保湿剤も処方してくれるところもあります。

ドライマウスは歯医者さんの処置と、セルフケアの両方が大切です。放っておくと食事や会話といった普段の生活に支障が出る恐れがあります。気になる症状があれば、早めに歯医者さんで診てもらいましょう。

 

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監修医

野村 雄司先生

本町通りデンタルクリニック 理事長

経歴

2003年 大阪歯科大学卒業
2007年 大阪歯科大学保存学講座入局
2009年 まごころ歯科勤務
2012年 まごころ歯科退職
2012年 本町通りデンタルクリニック開業
2013年 大阪歯科大学保存学講座歯学博士号取得
現在に至る。

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