歯茎が黒いのはなぜ?4つの原因と治療法まとめ

歯茎が黒いのはなぜ?4つの原因と治療法まとめ

201499 View
★役に立った!71

歯茎が黒いのが気になっているという方も多いのではないでしょうか?見た目はもちろん、なにか病気のサインかもしれないと思うと心配になりますよね。もし何かの病気だった場合、歯茎が黒いまま放置しておくと症状が進行してしまう可能性もあります。

そこで今回は、歯茎が黒い原因から歯医者さん・自宅でできる治療法をそれぞれまとめてみました。歯茎を綺麗にして口元に自信を取り戻していきましょう。

※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

1.健康な歯茎とは?

1-1 歯茎の色が淡いピンク色

健康な歯茎の色というのは淡いピンク色です。ところどころ赤くなっている場合には歯肉炎の可能性があります。

1-2 歯茎が引き締まっている

歯茎の形がところどころで膨れていないというのも健康な歯茎の特徴です。歯と歯の間にある歯肉がキレイな三角形をしており、ブラッシングをしていて血が出ことはありません。触ってみると分かるのですがブヨブヨと柔らかく引き締まっていない場合は歯肉炎の疑いがあります。

1-3 歯茎と歯の境目に歯垢・歯石がついていない

歯垢が唾液内にあるミネラルとくっ付いて硬くなると歯石となります。歯垢は普通、歯茎と歯の境目に出来て、約2日間で歯石に変化するのです。きちんと毎日ブラッシングが出来ていないと歯垢や歯石が溜まり、その周りに細菌が増えることで歯茎が腫れ、炎症が起こる原因になるのです。

1-4 スティップリングがついている

健康な歯茎に見られる「スティップリング」、それは細かい凹凸です。例えて言うならオレンジの皮に見られる凸凹のようで、歯茎のコラーゲン繊維の状態が良好である証拠です。健康な歯茎ではなく、歯周病にかかっていたりするとスティップリングはありません。

2.歯茎が黒い原因とは?

2-1 被せものや土台の金属の劣化

虫歯治療の際に被せ物や詰め物として使用した金属が溶け出すことで、歯茎が黒く見えてしまいます。
そもそも保険適用の金属は強度が強くなく、酸化または腐食しやすいのです。そのため長い期間歯茎に接触するとその成分が少しずつ溶けて染み出し歯茎にその色素が溜まってしまい、歯茎が黒い状態になってしまいます。

また、差し歯の場合もそれと同じで土台や被せ物内の金属が長時間かけて溶け出してしまうことで歯茎が黒く目立つようになるのです。これらはメタルタトゥーとも呼ばれています。

2-2 歯周病

pixta_14666059_m

歯周病が進行してしまうと歯茎の内側の色が黒っぽく変化していきます。それは歯茎の奥深くまで歯周病が進んでしまったことにより内部で炎症が起きるためです。そうなると歯茎から出血することが多くなり、歯垢と血液が混ざることで黒い歯石になります。

自分の歯を見てみて歯茎の内部が黒ずんでいたら歯周病が進行している可能性がありますので要注意です。

歯周病が進行してしまうと歯磨きや歯石取りだけでは歯周病を食い止めることが出来ません。気が付いた時点で早めに歯医者さんに行き、歯周病の治療をしてもらうことをおすすめします。

2-3 歯の神経が死んでいる

歯を打ち付けてケガしてしまった場合、虫歯などの場合に歯の神経が死んでしまうことがあります。歯の神経が死んでしまうと歯自体が黒ずんでしまい、それから元通りになることはないのです。

また歯だけでなく、歯の根元も黒ずむことがあります。そうすると歯茎から黒っぽい歯の根元が透けて見え、歯茎が黒いように見えるのです。神経がないだけで黒くなる理由は歯に血液が染み出て、象牙質という歯の内部に色素沈着するからです。
そのため歯の表面を白くするようなホワイトニングを使って白くすることは出来ません。

2-4 タバコ

タバコを吸っている人の歯茎が黒いように感じるのは、ニコチン、タールなどのタバコの成分が歯茎内にあるメラニン細胞を刺激し、メラニン色素が歯茎に定着してしまうために起こります。夏に日焼けしてしまうのと同じ原理です。

またタバコの中に含まれるニコチンやタールのような成分は体の血管を収縮させます。そのため血流が悪くなり、歯茎や口元に必要な栄養がまわらなくなることで歯周病にかかりやすくなる場合があります。

2-5 子供の場合

歯が生え替わるとき、歯茎が黒く内出血したようになっている場合があります。しかしこれは血管が破れてできる「血豆」のようなもので、歯が生えて治れば問題はありません。

3.歯茎が黒い場合の治療法

自宅でできる対処法

3-1  歯周病予防の歯磨き粉を使う

歯周病で歯茎が黒ずむのを予防するためには、歯周病菌を殺菌してくれる成分が入った歯磨き粉を選びましょう。

3-2 デンタルグッズを使う

歯周病や虫歯により歯茎が黒くならないように、歯磨きと一緒に併用するべきなのが歯間ブラシです。歯ブラシだけでは歯垢の除去率は61パーセントですが、一緒に歯間ブラシを併用することで除去率が85パーセントまでアップすると言われています。特に歯並びがあまり良くない人は歯ブラシが届きづらく、汚れが残ったままになりがちです。歯間ブラシで汚れを効率的に落とすことで歯周病、虫歯予防をすることができます。

3-3 タバコを控える

歯茎が黒い理由のひとつとして挙げられるタバコは、メラニン細胞を刺激してメラニン色素を歯茎に定着させてしまうため、控えてみるのも良いでしょう。タバコは歯茎を黒くするだけでなく血流が悪くなるなど健康に良いことはありません。禁煙は難しくても徐々に本数を減らしていくことが大切です。

歯医者さんで行う対処法

3-4 金属を使った歯を交換

もし被せ物や詰め物として使用した金属が溶け出すことで歯茎が黒いように見えているのが原因であれば、それらを金属製でないものにかえる治療があります。

例えば金属を使用しないオールセラミックの被せ物にすれば長年経っても金属が染み出すことはなく、歯茎が黒いと気にする心配はありません。詰め物であれば金属でない歯科用プラスティックのレジンという素材に、差し歯では土台を金属製でないグラスファイバーやプラスティックで作製している「ファイバーコア」にかえることで着色の悪化を防ぐことができます。

しかし、すでについてしまった金属の着色は歯の材質を交換したとしても改善しない場合もあり、その場合はメスで歯肉を切開して着色した部分を取り除くという外科手術が必要なこともあります。

【オールセラミック】
費用
クラウン:¥94,000~¥130,000/1本*
インレー:¥50,000~¥55,000/1本*

ファイバーコア
費用:¥10,000~¥30,000/1本*

3-5 レーザー治療

タバコでメラニン色素が沈着してしまった場合や、被せ物などの金属が溶け出してしまった場合にレーザー治療を行います。

レーザー治療とは、黒ずんでしまった歯茎をレーザーで焼いて取り去る治療法で、痛みはそこまでなく焼くことによって歯茎を一時的に炭化させ、大体1週間ほどで治って健康的な歯茎の色にすることができます。

【レーザー治療】
費用:\3,000~\18,000*

3-6 歯茎のピーリング

タバコや紫外線・食品の刺激によってメラニン色素が沈着して歯茎が黒ずんでしまった場合、ピーリング剤を使って健康的な色に戻す治療があります。ガムピーリング、もしくはブリーチなどとも呼ばれています。

フェノールと呼ばれる薬を歯茎に塗り、表面の側を剥離させて黒ずみをオフする方法です。といってもすぐに表面の側が剥がれるわけではなく、1週間から2週間ほどかかり剥離します。痛みは人それぞれ感じ方が違いますが、少しジンジン痛むような感じです。

3-7 歯周病治療

歯周病が原因で歯茎が変色している、もしくは痛みや腫れがあるのなら、早めに歯周病治療をする必要があります。

歯周病の初期段階では歯肉炎といって歯茎が腫れる、少しの刺激で血が出るなどの症状が見られます。初期であればお口の中のプラークを取り除くなど治療は比較的難しくはありません。しかし、その時期を超えて歯石が歯周ポケットの内部に深く入り込んでしまうと、SRP(スケーリング・ルートプレーニング)という歯周ポケット内の頑固な歯石を取り除く処置をします。

さらに進行が進んでいた場合、歯茎を切開しなければならないこともあるので傷口が大きくなり治りも遅くなります。歯周病はなるべく早く治療を開始することが大事です。

歯医者さんで行う治療と自宅でできる処置を合わせてご紹介しましたが、一度黒くなってしまった場合はやはり歯医者さんで治療を受けることが大事なのです。歯茎が気になっている方は、ぜひ一度歯医者さんで相談してみてください。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?綺麗な歯茎とはどういったものを指すのか、歯茎が黒くなってしまう原因・治療法などご紹介しました。「歯茎が黒い」ことが気になって人前で話すことや笑うことが嫌だったという方でも、しっかりと歯茎のケアや歯医者さんでの治療を行うことによって歯茎を綺麗にして自信を取り戻すことができます。詰め物等金属を変えること・レーザー治療・ピーリングなど気になった治療法は歯科医師にしっかり相談してみてください。

*・・・平均費用は矯正歯科まとめ編集部が集計しています。
出典:EPARK歯科(https://haisha-yoyaku.jp/)掲載料金より作成

調査時期:2018年12月時点
対象エリア:東京都
対象医院数:2,940医院
収集治療科目:補てつ、レーザー治療

※ 本平均費用は、あくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、
施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。
本平均費用より安価の医院様がその価格で施術を受けられるとは限らず、
本平均費用より高い医院様がより充実した施術を受けられるとも限らず、
何ら施術料金や施術内容について、保証できるものではありません。
必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事は役に立った!

監修医飯田尚良先生

飯田歯科医院 院長

■院長経歴
1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る

不正確な情報を報告

不正確な情報を報告

該当部分を選んでください
メールアドレス
※メールアドレスをご入力いただいた方には、改善結果をご報告致します。
詳細コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

貴重なご意見をありがとうございます
スマイルラインはよりお役にたつ情報をお伝えできるよう、ご意見を参考にサイトの改善を行って参ります。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
送信エラー
大変お手数ですが、ページを更新いただき、再度ご意見をご送信ください。
更新後も再び送信エラーが発生する場合は、 お問い合わせページ からご連絡いただけますと幸いです。

美容診療の相談ができる歯医者さん一覧へ