笑った時に見える白い歯は誰もが憧れるものです。これを自宅で簡単に手にいれられるとしたら嬉しいですよね。では、好きな時間に好きな場所で出来るホワイトニング方法とはどんなものがあるのでしょうか。今回は、「いろいろな種類があってよく分からない」なんてお悩みの方のためにまとめました。また、アメリカと日本のホワイトニングケアの違いややってはいけないNGケアも一緒に紹介します。
1.自宅で簡単にホワイトニングケア
1-1 歯のマニキュアを使う
根本的に白くするわけではありませんが、塗料を歯の表面に塗り、白くしていく歯のマニキュアであればその場で白くすることが出来ます。例えば銀歯や差し歯、神経のない歯など、ホワイトニングで白く出来ない歯でも、上から色を乗せることで歯の色を白く出来るのが特徴です。市販の歯のマニキュアであれば値段も安価で、手軽に試せますよね。
1-2 美白効果のある歯磨き粉を使う
自宅で行う方法としてはとても簡単で手軽なものです。ホワイトニング薬剤などと比べると、安全面を配慮してあまり強い成分は入れられませんので白くなるまでに時間がかかることもあります。市販の歯磨き粉を選ぶなら「ピロリン酸ナトリウム」など、汚れを浮かせて洗い流す作用のある成分が配合されたものを選びましょう。
1-3 水流洗浄が出来る電動歯ブラシでケア
歯磨き粉がいらない、水流洗浄の電動歯ブラシであれば歯の細かい凹凸や歯のすきま、歯茎の間などを綺麗に出来ます。歯ブラシの毛先が細いものよりもっと狭い場所に入り込んで汚れを落としてくれるのがメリットです。その洗浄力の高さから歯磨き粉も必要ありません。茶渋や着色を定着させづらくするだけでなく、虫歯や歯周病予防にもなります。
1-4 歯ごたえの良いものを食べる
リンゴやセロリ、ニンジンなどの生野菜や果物に含まれる食物繊維は、自然の研磨剤としてエナメル質を傷つけずに、歯の汚れを落としてくれる効果があります。また、リンゴは歯を綺麗にするリンゴ酸が含まれるスーパーフルーツです。歯垢や着色がつく予防効果も期待できます。
1-5 ホームホワイトニングで白くする
歯医者さんでホワイトニング専用のマウスピースを作ってもらい、専用ジェルを用いて歯を白くするのがホームホワイトニングです。カウンセリングは歯医者さんでしてくれるのでホームホワイトニングのやり方や注意点などもしっかり教えてくれて安心です。
薬剤は何種類かあり、希望の白さや、施術期間、頻度やお口の中の状態によって合うものを選んでくれます。薬剤がなくなったとしてもその都度歯医者さんで購入出来ます。
2.アメリカのホワイトニングケアとは
アメリカでは歯の綺麗さが日本よりも重視されている傾向にあります。歯のホワイトニングも一般的に行われている方法です。アメリカは、日本と比べてキスやハグを日常的に行い、人との距離がとても近いからというのが理由のひとつとされています。そのため歯の綺麗さはマナーとなっているのです。
アメリカではもっと手軽に強いホワイトニング剤が購入出来ます。日本であれば歯医者さんでしか処方・施術出来ない過酸化水素や酸化尿素10%以上のホワイトニング剤も、アメリカだとスーパーなどで市販されているのです。
その分アメリカではホワイトニングがとても身近なもので、自宅でホワイトニングケアしている人がたくさんいます。ホワイトニング剤を購入することはオシャレやファッションのひとつなのです。
2-1 ホワイトニングテープ
1日1度、歯の表面に専用のテープを貼ることで気軽にホワイトニングが出来るのがホワイトニングテープです。アメリカだと薬局などにも置かれ、認知度も高いものですが日本ではまだ馴染みがありません。水のみで歯磨きをした後にテープを貼り、30分ほど経ったら剥がすというものです。
2-2 歯磨き粉
アメリカ製の歯磨き粉の中には、歯医者さんで使うようなホワイトニング剤が配合されていて、1度で効果を感じられるという製品もあります。
3.これは間違っている?NGケア
3-1 歯をゴシゴシ磨く
力を入れてゴシゴシ磨けば汚れは落ちそうですが、強く歯ブラシの毛先を押し当てることで毛先自体が寝てしまって汚れがうまく落ちない、ムラになるなど問題が起きます。また、強い摩擦が起きることで歯面を覆うエナメル質を削りとってしまい、より着色がつきやすい状態になることもあります。
効果的な歯磨きのために、良いと言われる歯ブラシの圧力はわずか200gです。これは毛先が歯面に少し触れる程度です。当てる時もブラシの毛先が曲がらなくらいの力をかけるようにしましょう。
3-2 重曹で歯磨きをする
重曹は油汚れを落としやすくするため、お掃除などにも使われますが、強い研磨作用があります。ゴシゴシ強く擦ることで歯のエナメル質が剥げてしまう可能性があります。ですが、重曹を溶かしたお水で口をゆすぐ程度であれば問題ありません。
3-3 レモンで歯を擦る
歯磨き後にレモンを擦りつけることで歯が白くなるというウワサがありますが、レモンの酸は歯の表面を覆うエナメル質を溶かしてしまう働きがありますのでやめましょう。
3-4 バナナの皮で歯を擦る
ホワイトニングの方法でバナナの皮を擦りつけると白くなるというウワサもありますが、これについても確証のない方法です。またレモンと同じようにバナナの皮に含まれたフルーツ酸が歯のエナメル質を溶かすリスクも否定出来ないのでおすすめ出来ません。
3-5 激落ちくんで擦る
激落ちくんというのは水をつけて擦ることで汚れや垢が落とせるというメラミンスポンジのことです。メラミンスポンジ自体柔らかくて歯を傷つけなさそうですが、実は硬い素材で研磨する働きがあります。そのため劇落ちくんで擦っていると歯のエナメル質を剥がし、細かい傷をつけて着色しやすくなることもあるのです。メーカーの説明にも「人体には使用しないでください」とあります。
4.まとめ
自宅で簡単に歯を白くする方法は様々な種類があります。ネットで検索をするとたくさんあり過ぎてどれが良いか迷ってしまいますよね。しかし気をつけないと中には間違った情報もあります。特に自宅でケアをする場合、歯医者さんなど専門的なアドバイスがないため、気をつける必要があります。
間違ったNGケアを続けていることで、よりステインがつき、歯茎や歯にダメージを与える行為ともなりかねません。特にホワイトニングの薬剤を自己責任で使った場合、虫歯や知覚過敏の痛みを引き起こす可能性もありますので、歯医者さんで診察をしてもらってから自宅ケアをおこなうことをおすすめします。
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監修医飯田尚良先生
飯田歯科医院 院長

■院長経歴
1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る