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歯並びがちょっと悪いのはチャームポイント?
八重歯を受け入れるのは日本だけ
歯並びがちょっと悪いだけ…と言えば、例えば、八重歯などもその一例ではないでしょうか。他の歯並びはきれいだけど、1本だけ犬歯が突出している。日本人は八重歯が多く見慣れているのでいいかもしれませんが、海外へ行けばドラキュラなどをイメージされる場合もあり、かなり驚かれてしまいます。悪い歯並びの例です。
もし、あなたが将来国際的に仕事をするのであれば、ちょっと悪い歯並びくらいの八重歯も、治療するに越したことはありません。もちろん、見た目の問題だけでなく、かみ合わせ全体を考えたら、八重歯だってしっかりと治療したほうがいいのです。
歯並びは変わっていくから
歯並びは年齢を重ねるとともに変わっていきます。しかし、自然に改善されることはありません。ちょっと悪いだけの歯並びでも、年齢を重ねるごとにどんどんと状況が悪化する可能性も…。現在、歯並びは「ちょっと悪い」と言えているうちに、治療することも大切です。後々悪化してしまえば、治療時間や治療費がさらにかかってしまう可能性もあります。
歯並びはよくてもかみ合わせが悪い可能性が
歯並びがいい=「歯が行儀よく口の中に収まっている状態」としましょう。でも、多くの人は上の歯は上の歯だけ、下の歯は下の歯だけを見て歯並びがいいと判断してしまいます。
歯医者さんでは、上下のあごの歯がしっかりとかみ合わさっていることで「歯並びがいい」と定義しています。
一般の素人では、上下の歯の合わさり方などは、いい歯並びの観点には含まれないことがほとんどです。多くの人は、上の歯がきれいに並んでいる、下の歯がきれいに並んでいる、そのことが見た目にわかれば「歯並びがいいね」などと言ってしまいます。でも、本来は、かみ合わせも気にしなければいけないのです。
もし、上の歯も下の歯もきれいに並んでいたとします。でも、上下の歯がかみ合わさっていなければ、これは不正咬合(こうごう)と診断され、矯正の対象とされます。
こうして、専門家の歯医者さんでなければ「悪い」と判断できないことがたくさんあります。ただ歯がきれいに並んでいるからOKとは言い切れないのです。
ちょっと悪い程度…と、思いがちな歯並び
すきっ歯
すきっ歯は、その隙間が小さければあまり気にならないかもしれません。でも、空隙歯列(くうげきしれつ)という立派な症状名がついている悪い歯並びの一つです。空隙歯列の場合は、サ行、タ行、ラ行の発音がしにくくなったりします。
前歯が閉じない
奥歯はきちんとかみ合わさるけれど、前歯の上下に隙間ができる場合は開咬(かいこう)かもしれません。上下の歯を出して「イ」の口をしてみると、開咬でないか確認できるでしょう。
上の歯が下の歯にかぶりすぎ
上の歯が下の歯にかぶさるようになっているのは正常ですが、かぶさりすぎているのは問題です。過蓋咬合(かがいこうごう)と呼ばれ、口元全体が飛び出て見えるなどの影響が出たりします。
上下左右の正中がズレている
こちらも「イ」の口をしてマジマジと見ないと気づかないかもしれません。あなたは上下の歯の真ん中(正中)がきちんとそろっていますか?少しズレているくらいで…と思うかもせいれませんが、これはこれで問題です。あごの左右のバランスが崩れている可能性があり、身体に支障をきたしているかもしれません。
ガチャガチャ歯・八重歯
もし、歯並びがガチャガチャしている、八重歯があるなどすれば、あなたの歯は叢生(そうせい)かもしれません。ものはかめるし困っていないよ!と言っている場合ではないかも…。八重歯であろうが、歯がガタガタとラインが崩れているなら、それはかみ合わせにも何かしらの影響を与えているはずです。
歯並びの悪さが原因!身体への悪影響
消化機能が低下する
かみ砕くことが不十分になり、胃腸へ食べものが入ってもしっかりと消化されにくくなります。消化不良など、知らず知らずのうちに身体に負担も…。
発音しにくい
歯並びがわずかでも悪いと、発音がしにくくなります。また、空気が抜けるような音がしてしまったり、発音に違和感が生じたりすることも。サ行が言いにくいといった影響も現れます。
頭痛や肩こり
歯並びがちょっとでも悪いと、左右のかみ合わせに差異が生じます。すると、それが原因で筋肉の凝りなどが発生して、頭痛や肩こりへつながってしまいます。
虫歯や歯周病
例えば、歯並びが一部悪いだけでも、その部分はお手入れが行き届きにくくなり、汚れがたまりやすい状態になります。それは虫歯や歯周病のリスクを高めることにつながります。
顔がゆがむ
歯並びがほんのちょっと悪いだけでも、それがあご周りの筋肉のバランスを崩す要因になり、それが顔のひずみの原因になります。よくよく見ると、顔がゆがんでいるのは、歯並びが原因かもしれません。
口臭が出やすくなる
口臭も歯並びの悪さが関係しているかもしれません。これは、磨き残しがしやすくなることから、食べものの残りカスが腐敗して臭うからです。
ちょっと悪いだけなら治療も難しくない?
マウスピースによる矯正など、手軽な矯正方法も
少し出っ歯であったり、少しかみ合わせが深かったり、少し歯並びが乱れたりしているくらいなら、マウスピースによる矯正という取り外しできる歯列矯正の装置が使えるかもしれません。症状が軽いからこそ大掛かりな治療にならずに済みます。
最終的には歯医者さんの判断によりますが、意外と気軽に治療ができる可能性もあるので、一度歯医者さんに相談してみましょう。ワイヤを使った矯正に比べたら費用も安価なのでおすすめです。
部分矯正も比較的手軽な治療
すきっ歯などは、部分矯正によって治療できる可能性があります。どのように治療するのかというと、前歯の数本だけ、表側または裏側にブラケットを装着し、矯正していく方法です。すべての歯にブラケットをつけなくても済むため、比較的治療期間も短く、安価に済むのがメリットです。身体にもお財布にも優しい治療法と言えます。
審美性だけのラミネートベニア
すきっ歯などの治療では、歯の表面を薄く削り、セラミックをつけ爪のように貼り付けるラミネードベニアという治療法があります。しかし、これは見た目だけの改善方法であり、かみ合わせは治療できません。すべての治療がかみ合わせに関わるものではなく、中には審美性のみを目的とした治療法があるので注意しましょう。
負担の大きいセラミッククラウン
歯の神経を抜き、歯のほとんどを削ってセラミック製のかぶせものをつけるセラミッククラウンという治療法があります。この方法で曲がって生えた歯を正して歯並びをよく見せるのですが、神経を抜くと歯が死んだような状態になってしまうため、歯の寿命が短くなります。
そのため、最近ではセラミッククラウンでも神経を抜かない方法などが模索されていますが、どちらにしても歯を相当量削ると知覚過敏になったりするため、弊害は避けられない状態です。
まとめ
八重歯1本くらい、歯並びがちょっと悪いくらいと軽く見ていると、知らぬうちに身体に悪影響が出ている場合もあります。これはかみ合わせの悪いことが影響しているので、少し気になることがあれば、治療が必要かどうかも含めて、一度歯医者さんに相談してみるといいでしょう。最近はさまざまな治療法があり、症状によっては複数の治療法から選べる場合もあります。費用面や治療期間などもそれぞれ違いますので、一度詳しく話を聞いて、検討してみてはいかがでしょうか。
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