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インビザラインはいわゆるマウスピース矯正のひとつで、目立たない、通院回数が少ないなどさまざまなメリットがあります。ただ、まだまだ普通のブラケット矯正と比べると知られていない治療法です。
この記事ではインビザラインとは何か、メリットやデメリット、治療の流れや費用を紹介します。
インビザラインをこれから矯正の選択肢のひとつとして考えてみてはどうでしょうか。

この記事の目次

インビザラインとは

インビザラインは、マウスピース矯正のなかでは普及率の高い治療法です。90か国以上の国々で導入されており、治療に関する研究は現在も進んでいます。
マウスピースを1日20時間以上装着することで歯を整えていきます。といってもずっと同じマウスピースを装着しているわけではありません。歯を移動させるために複数のマウスピースを作成します。おおよそ7日から14日ほどの間に新たなマウスピースに交換し、歯並びをキレイにしていきます。
場合によっては、アタッチメントというデコボコした突起を歯の表面につけてからマウスピースを装着することによって、よりいっそう歯に圧力をかけながら動かしていくこともあります。

インビザラインのメリット・デメリット

11個のメリット

◆マウスピースがうすく透明なので目立ちにくい

インビザラインでは透明なマウスピースをつけるので、目立ちにくいというメリットがあります。よほどじっくり見ない限りマウスピースをつけていることはわかりません。金属製のブラケットなどと比べると人から気づかれにくいので、営業職や接客業の人にもよいのではないでしょうか。

◆毎月歯の型をとらなくてよい(通院回数が少ない)

インビザライン矯正では最初に治療計画(3D画像によるシミュレーション)が行われ、どのような段階を経て歯を動かしていくかが決められます。それにあわせてすべての段階のマウスピースが作成されるため、いちいち歯型をとる必要がありません。マウスピースを新しいものにかえる際、自分で脱着するので医院へ出向くことは不要。
ただし、きちんと歯が動いているかチェックをするためにおおよそ1~3か月ごとに通院しなければいけません。(この頻度は医院によってちがいます。)

◆フル矯正だけでなく軽度の歯並び治療や部分矯正にも対応

インビザライン矯正はさまざまな歯並びに対応できる柔軟性があります。たとえば、前歯だけ、気になる八重歯だけなどの部分矯正も可能です。また、そこまで歯を動かす必要のない軽度の症状でしたら矯正期間も短くてすみます。
フル矯正だけでなく、いろいろな歯並びの人にあわせることができるのは嬉しいですね。

◆誤差の少ないマウスピースを作ることができる

矯正は知識と経験が必要な治療のため、行う医師によって矯正装置の精度に差がでやすい場合があります。
しかし、インビザラインは専用のコンピュータソフトによる3次元画像技術や、ソフトを製作した会社がそのデータに基づきマウスピースを作ることで、人間の間隔調整と比べて誤差の少ないマウスピースを作ることができます。

◆新機能や新素材が導入されるため現在でも進化をつづけている

インビザラインはマウスピース矯正のなかでも世界中で普及している治療で、新素材の導入、治療期間の短縮や治療費の低減などを進めています。
そういった意味では、時代や患者さんの要求にあわせて進化をつづけている治療といえるでしょう。

◆ワイヤー矯正・裏側矯正よりも違和感が少なく会話がしやすい

マウスピースによって歯をしめつけながら動かしていく治療のため、装着したときは違和感を覚えることもあります。しかし、ワイヤー矯正や歯の裏側に矯正装置をつける裏側矯正などと比べると、舌や口内に装置があたりづらく違和感が少ないでしょう。慣れてしまえば会話も困難なくできます。

◆とり外しできる

ほかのワイヤー矯正や裏側矯正などは歯医者さんでとりはずしてもらう必要がありますが、インビザライン矯正ではマウスピースを自分でとりはずすことができます。歯みがきや飲食をするときなど、とりはずしたいタイミングでそれができるのは便利ですよね。

◆歯みがきしやすいので虫歯になりにくい

ワイヤー矯正などの場合、デメリットとして歯みがきがしにくい点があがります。どうしても食べたものが装置に引っかかったり、絡みついたりするのです。
その反面、インビザラインではマウスピースを外して歯みがきができます。とりはずしてしまえば普通の歯とかわりないので、歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)などを使ってお手入れすることも可能です。虫歯や歯周病になりにくいのもメリットといえます。

◆ほかの矯正と比べ痛みが少ないといわれる

ワイヤー矯正は歯の表面1点に力をかけながら歯を移動していきます。しかし、インビザラインはワイヤー矯正とちがい、歯全体をマウスピースですっぽり覆いながら歯を移動させます。そのため歯に負担をかけず痛みにくいとされています。
ただし、絶対に痛みがでないという治療ではありません。新しいマウスピースに交換したときや、とりはずした直後などは痛みがでやすいので固いものを食べないなど注意が必要です。

◆ホワイトニングも併用できる

ワイヤー矯正や裏側矯正をしている最中にホワイトニングを併用することはできません。しかし、インビザラインではアライナーをとりはずすことができます。歯医者さんでしてくれるオフィスホワイトニングをすることができます。また、普段使っているアライナーを使ってホームホワイトニング(薬剤とマウピースを使い自宅でホワイトニングする治療)することもできるのです。これはほかの矯正にはない、マウスピース矯正の特権といえるでしょう。

◆金属アレルギーをおこさない

人によっては金属がお口のなかに入ることで金属アレルギーをおこすこともあります。ワイヤー矯正や裏側矯正とちがい、インビザラインでは透明な樹脂素材でマウスピースを作ります。そのため、金属アレルギーを引きおこすこともありません。

3つのデメリット

◆装着の期間や時間を守らなければ治療計画通りに歯が動かない

インビザラインのメリットとして「とりはずせる」ことをあげましたが、逆にいえば簡単に自分でとりはずせるからこそ、装着時間を守らないときちんと歯が動いてくれません。インビザラインというのは最初の段階で治療計画をしっかり行い、それにもとづいてマウスピースを作成します。たとえばはずす時間が長かったり、気分によってつけたりつけなかったりを繰りかえしたりすると、当初の計画通りに歯が動かないばかりか、マウスピースがはまらなくなってしまうことも考えられます。そうなればまた1から治療になるので時間も費用もかかってしまいますよ。

◆歯の状態によっては治療できない場合も

歯のデコボコが大きいなどインビザライン治療が適さない歯並びもあります。その場合には、最初はワイヤー矯正などで歯を移動させ、ある程度そろってきたらインビザラインに切りかえるなどの治療も可能です。クリニックによってできるところとできないところがあるので相談してみてくださいね。

◆とりはずしに時間がかかることがある

上でも少し触れましたが、インビザラインでは食事中にマウスピースをはずす必要があります。そのまま食事をしてしまうとマウスピースのなかに食べものや飲みものが入りこみ、汚れてしまうからです。マウスピースは歯にぴったりと密着しているためにとりはずしに時間がかかることもあります。特に外で誰かと一緒に食事をするときなど、すぐにはずす必要があるなら注意が必要です。

治療の流れと費用

治療の流れ

クリニックによってちがいはありますが、一般的にインビザラインの治療の流れは以下のようになります。

①カウンセリング

まずは歯医者さんで歯の悩みを相談しましょう。歯並びで気になっていることを伝えます。歯の見た目と一緒に噛みあわせを改善するための治療の計画を考えてくれます。おおよその費用や期間、治療方法などの説明を受けます。

②検査

インビザライン矯正ができるか、虫歯の進行などがないか検査をします。レントゲン撮影など複数の検査をして矯正が可能か診断されます。

③歯型をとる

自分専用のマウスピースを作るために歯型をとります。

④治療計画・シミュレーション

これから長期間かけ歯をどのように動かしていくか治療計画をたててもらいます。この治療計画をベースにしてマウスピースが作られます。歯の状態にもよりますが、できあがるまでに1か月から1か月半かかります。

⑤インビザライン前の虫歯治療やクリーニング

マウスピースが作られているあいだに虫歯や歯周病の治療を進めます。また、クリーニングをしてお口のなかを清潔にしておきます。

⑥矯正開始

マウスピースができあがったタイミングで歯医者さんに行き、最初のマウスピースを受けとります。使い方や気をつけるポイントの説明がありますのでしっかり聞いておきましょう。

⑦チェックするため定期的に来院(1か月、もしくは2か月に1度)

マウスピースをきちんと装着できているか、歯に問題はないか、きちんと動いているか、虫歯などはできていないか、など定期的にチェックしてもらいます。忙しく通院しているヒマがないから…と自己流になってしまうときれいに歯が並ばないこともあります。必ず定期的に歯医者さんに行くようにしましょうね。

⑧アタッチメントをつける

人によってちがいますが、途中からアタッチメント(歯の表面につける突起のようなもの)をつけることがあります。この突起をつけてからマウスピースをはめることにより、よりいっそう歯を強い圧力で動かしてくことができるのです。つける時期や数は歯並びの状態によってちがいます。アタッチメントをつけると外見が目立つので、人によっては最初から最後までつけないこともあります。ただし治療期間は長くなってしまいますのでご用心を。

⑨治療完了

最後のマウスピースを装着しおえれば、ひとまず治療は完了です。人によっては追加矯正などが入ることもあります。

⑩保定期間開始

治療後にマウスピースをとりはずすと、歯があと戻りしてしまいます。それを防ぐため、保定装置(リテーナー)をつける期間があります。保定の期間というのは矯正期間と同じといわれていますが人によって差があります。およそ1年半から2年半をみておきましょう。

かかる費用

インビザラインにはすべての歯を動かすフル矯正のほか、前歯だけなど一部だけ動かしていく部分矯正もあります。
フル矯正のなかでも重度の叢生(歯が重なっていたりでこぼこのある状態)、普通の歯並び、軽度の叢生があります。それぞれかかる費用も差があります。クリニックによっては提示してある金額以外に追加料金がかかることもあるので治療を開始する前に必ず確認してくださいね。
矯正治療は基本的に保険外で自己負担になりますが、インビザラインの治療費だけでなく検査の費用なども、医療費控除を受けることが可能です。確定申告の際に申請すれば、一部の税が手元にかえってきて金額の負担が軽くなります。

まとめ

インビザラインはマウスピース矯正のなかでも普及している治療法です。いま現在でも新しい機能や素材が追加され、進化しつづけています。
見た目に目立たないだけでなく、コンピューターをもちいることで誤差の少ないマウスピースを作るなどメリットもたくさんありますよね。しかし、歯医者さんによって技術や実績などに差があるのも事実です。そのため、安易に治療費が安いクリニックを選ぶのは危険です。
インビザライン矯正をするためには「インビザラインドクター」の資格がいります。この資格自体は歯科医師であれば誰でもとれる資格といえます。
ただし、そのランクが実績(症例数)によってわかれているのです。少ないほうからブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイアモンドと順に症例数が多くなっていきます。特にダイアモンドの歯科医師は日本にも数名しかいません。症例数や実績を考慮しつつ、自分にあった矯正歯科を選んでみてはどうでしょうか。

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2022-08-16T13:13:36+00:00