住所 福岡県春日市春日原北町3-66 アーバンコーナーズ1F地図
A.患者さまとは10年後、20年後あるいはさらに先の健康まで見据えた治療に取り組みたいからです。
治療をする上で患者さまには現状だけでなく、「10年後、20年後にお口の中はどうなっているか」「何本の歯が残っているか」といった将来の予測もお伝えしています。
例えば、インプラント治療はあくまでも最後の手段であって、残っている歯が不完全な状態で最後の切り札を切ってしまうと、安定した健康を長期に維持することは不可能であり、終わりなき治療になってしまう可能性が高いと考えられるからです。歯科治療の目的は今ある症状を改善するだけではなく、より多くの歯を長期に健康的に残し、治療の繰り返しをしないことが重要だと理解いただきたいからです。
せっかく治療しても数年で症状が再発したのでは意味がありません。そうやって治療と再発をくり返してしまうと、いずれ大切な歯を失うことになるでしょう。再発をゼロにすることは困難ですが、再発リスクを抑えることで歯を長持ちさせることは可能です。
患者さまとは、「一本でも多くの歯を残すには何ができるか」ということをテーマに話し合い、その上で予防も視野に入れた治療計画を立てるようにしています。
A.先ず、歯の表面に付着した虫歯菌は、患者さんが食事によって摂取される糖を栄養にして強い酸を出し、その強い酸によってエナメル質の表面に穴をあけます。暫く放置すると、エナメル質の下にある象牙質という層まで虫歯菌の出す酸によって穴が深くなるだけでなく、口腔内に常在している腐敗菌などが侵入、感染し組織の腐敗が広がります。この状態を混合感染といいます。
この状態で、虫歯の取り残しなどなく、丁寧に感染部分を取り除いて再び菌の侵入が起こらないように蓋をしてしまえば、蓋の仕方にもよりますが、虫歯が次のステージへ進行するのをかなりの確率で長期間ストップすることが可能です。
この段階で進行を止めることができれば、次のステージ(神経あるいは根の治療)まで虫歯が進行しないので虫歯によって歯を失うこともありません。この段階の治療は、歯医者の腕の見せ所です。この段階の治療がうまくいかないと、神経や根の治療が必要になり治療後の再発率に大きく影響します。
次に、すき間の話ですが、人工的な詰め物や被せものでの修復治療は、肉眼では見にくいですが自分の歯と修復物の間にすき間や溝が存在します。そのすき間や溝からの細菌の侵入を長期間防ぐための材料の選択や自分の歯との結合精度や強度が再発率と大きく関わってきます。治療を繰り返す場合、虫歯の取り残しや修復精度に問題があるかもしれません。再治療の連鎖を食い止め、長期的に虫歯で歯を失うことがないよう、再発リスクの少ない治療法を提案します。
A.日本人の場合、歯を失う原因の4割弱は歯周病であるという事実があるため、歯周病は治らない成人病や老化現象のようなものだと誤解をしてあきらめている方が多いように思います。
実は、歯周病は、その進行をくい止めることも、発症を予防することも可能です。歯周病の発症や進行に関わる一見複雑な影響因子を排除することなく、ブラッシングやクリーニングだけで歯周病に立ち向かっても、歯周病の進行を止めきれずに重症化に歯止めをすることができず、最終的に歯を失っていく患者さんがたくさんいます。
皆さんがよく知っているブラッシングやクリーニングという歯周病菌のコントロール対策は重要です。ただ、片方で進行を止める上で、歯を支える歯槽骨や歯茎などのいわゆる支持組織が持つ抵抗力や免疫力、さらには治癒力というものを無視したところでの治療や健康維持は非常に困難だと言えます。
簡単に言えば、歯周病が発症する主戦場であるところの歯槽骨や歯茎の免疫力や抵抗力、治癒力と攻撃側である歯周病菌とのせめぎあいの結果によって、進行が停止したり、進行が食い止まられないという結果になります。歯周病菌を如何にコントロールするかという面ばかりに注力しても、片手落ちで思うような結果が伴わない場合が多いと思われます。歯周病菌のコントロールを行ったうえで、同時並行的に歯を支えている支持組織の免疫力や抵抗力を上げ、さらには治癒力を引き上げる環境を作るマネージメントが歯医者の腕の見せ所です。
A.周囲の歯に負担をかける入れ歯と違い、人工歯が一本の歯として自立する点です。
インプラント治療(※)は、使い方によっては非常にメリットのある治療法です。入れ歯やブリッジは周囲の歯の支えを必要とするため、設計や残存歯の状態によってはせっかく残っている自分の歯の寿命を縮めることにつながります。それに比べインプラントは、人工歯が一本の歯として自立するので、周囲の歯に負担をかけずに済むだけでなく残っている自分の歯の負担を軽減する働きも期待できます。
ヨーロッパと異なり、日本では、現行の保険制度の性格から患者さんが診断し治療方針を決めるというシステムが主流です。また、その要望を無責任に引き受ける施設もたくさんあります。このような流れで、インプラントのいいことばかりに注目し、歯を失った場所だけに囚われて治療方針を決めてしまいがちですが、そこに大きな落とし穴があります。
その他の残された自分の歯の虫歯や歯周病の進行は止まっていて、将来的にそれらの歯を失う可能性はないという担保は十分にあるのでしょうか。インプラント以外の歯が歯周病などで失われて、インプラントが数本お口の中に残ってしまい、かえって食べづらいという笑えない話はたくさんあります。
歯を失った場所に人工の歯を作ることに、患者さまは注目されがちですが、むしろ、今残っている歯をいかに長く残していけるかということが、やり替えのない補綴法を考える上での前提条件としてとても大切です。そのようなことを踏まえた上で、残された自分の歯への負担が少なくてすみ、残された歯の寿命が延びるという側面を引き出すことができることがインプラントの大きなメリットの一つと言えるでしょう。
しかし、インプラントにメリットが多いと言ってもデメリットがないというわけではなく、患者さまの症例に適用できるかは精査が必要です。また、ケースによっては、ブリッジや入れ歯がふさわしい場合もあります。
※は自由診療。医院価格は下記の通り。
【インプラント治療】330,000円(税込)/1本。
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