入れ歯・義歯の治療内容｜えんどう歯科クリニック

新しい入れ歯を作る場合は、試行錯誤が必要となってきます。不具合も予測しづらいので、いざ使ってみたら問題が出たということもしばしばです。例えば、入れ歯に組み込まれているバネがうまく機能せず、噛んだ時に下にずれる事や、グラついてしまうというようなこともあります。また、見た目では分かりづらい顎の凹凸に入れ歯が強く当たり、痛みを感じるということもあるでしょう。もちろん作る前にも型を取り、患者さまごとに合わせているのですが、実際入れてみないと分からないというのが実情。装着してから、でっぱりを削るなど、慎重に微調整をしていかなくてはなりません。入れ歯というと義手や義賊と違い、入れたらすぐ噛めるとお考えの方も多いですが、やはりリハビリは必要。痛いからといって外さずに根気よく来ていただければ、お口に馴染むまで丁寧に調整させていただきます。

入れ歯を良い状態で長く使っていただくには、ご自宅での管理が重要です。プラスチックの素材なので無造作に放置していると変形し、劣化してしまいます。使わないときは水につけておくというのが鉄則です。除菌や汚れの除去という面から考えると入れ歯洗浄剤を使っていただくと良いのですが、劣化を防ぐという面では水道水で十分でしょう。落下にも弱いので落とさないように気を付ける、決まった場所に保管するといったことも必要です。最近では、愛犬に入れ歯を噛まれてしまったという患者さまも多く来られます。壊れ方によっては直しますが、バラバラになっているような場合は修理もできません。入れ歯に合った管理で、ぜひ長持ちさせてください。

現在、当院に来られる患者さまは保険の範囲内で不自由なく使えるものをご希望される方が多く、それを叶えるかたちで進める治療が中心です。ただ、自由診療を念頭に入れていれば、金属床を取り入れて、格段に使い心地の良い入れ歯をご提供することができます。保険内の素材ではどうしても厚みが出ますが、上顎で薄い金属床を使うと、食事中の違和感も緩和されます。薄ければ薄いほど自分の歯と同じように噛めるので、食事もおいしく召し上がっていただけるのではないでしょうか。金銭的なご負担を伴うものなので、ご要望をうかがいながら、よりご納得のいく治療ができればと思っています。