乳歯の役割とは?乳歯の生える時期、生え変わりの時期の注意点を解説

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乳歯

子どもの乳歯が生えたり、それが永久歯へ生え変わったりすることは、子どもの成長を感じられ親御さんはうれしい気持ちになりますよね。その一方で、虫歯予防や歯並びの改善について、どんな点に着目すべきか気になっている方もいるかもしれません。

ここでは、乳歯や永久歯が生える時期の目安や注意点を掲載しています。それぞれの歯の違いも掲載しているので、子どもの口の健康を保ちたい方は、ぜひご覧ください。

この記事の目次

1.乳歯の役割と永久歯との違いとは?

1-1.乳歯は永久歯ができるまでのサポート役

どうして子どものうちから永久歯が生えてくることはなく、乳歯と永久歯があるのでしょうか。

私たちの体にまず乳歯が生え、その後永久歯に生え変わる理由は二つあります。それは、永久歯ができるまでに時間がかかること、そして栄養摂取が必要ということです。

永久歯ができるまでには、5年以上の長い年月がかかります。
しかし、永久歯ができる時期まで母乳やミルクだけで栄養をとるわけにはいきません。母乳やミルクだけでは子どもの成長に必要な栄養が不足してしまうからです。
これらの理由から、永久歯ができる時期までの食事をサポートするために、乳歯が生えてくるのです。

1-2.乳歯は永久歯に比べて小さく薄い

乳歯は永久歯ができるまでに働く補助的な歯といえます。そのため、永久歯ほど丈夫にできていません。

歯の内部は、表面からエナメル質、象牙質(ぞうげしつ)、歯髄(しずい)という3層構造でできています。乳歯も永久歯も同じ3層構造でできていますが、乳歯のエナメル質や象牙質の厚さは永久歯の半分程度しかありません。

あえて薄くし、子どもの成長に合わせてすり減ることができるようになっているのです。

さらに、乳歯の歯並びは隣の歯と隙間があるのが一般的です。これは、乳歯より大きな永久歯が生えたときに歯がきれいに並ぶよう、スペースが必要なためです。
子どもの乳歯がすきっ歯で気になる親御さんがいらっしゃるかもしれませんが、隙間があっても過度に心配する必要はないでしょう。

1-3.乳歯が生え始めるのは生後6~9カ月頃

乳歯は、生後6カ月~9カ月頃に下の中央の歯から生え始めます。その後、2歳半から3歳頃にかけて20本の乳歯が生えそろいますが、個人差が大きく、少し時期がずれても特に問題はない場合が多いです。

一方で、生まれたときから乳歯が生えている場合や、なかなか乳歯が生えてこない場合もあります。早く生えすぎると乳歯の成長が不十分で抜けてしまうといった弊害が出るケースもありますので、小児歯科に詳しい歯科医師に診てもらうといいでしょう。

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2.乳歯の時期から気をつけたほうがよいこととは

子どもの歯を虫歯にしないためには、正しいお口のケアと食生活を意識することが重要になります。
どのようなケアや食事が重要なのか、詳しく見ていきましょう。

2-1.乳歯の時期におこなうセルフケア

乳歯が生えてきたら、まずは歯みがきの練習をするようにします。子どもを親御さんのひざの上にあおむけで寝かせ、ガーゼや綿棒で歯の表面をぬぐうことから始めていきましょう。

このケアに慣れたら、今度は子ども用の歯ブラシで歯の表面を触る練習をおこない、少しずつ実際に歯みがきができるようにします。

歯ブラシにも慣れてきたら、徐々に歯を磨く回数を増やし、食後の歯みがきが習慣になるようにします。毎食後におこなうことが難しい間も、寝る前にはしっかりと仕上げ磨きをしてあげましょう。

歯みがきはダラダラと長時間おこなうのではなく、優しい力で1本5秒程度を目安に磨きます。
鉛筆を持つようにして歯ブラシを持ち、片方の手で唇をめくりながら横方向に歯ブラシを動かしていきます。上手にできたら褒める、ということも大切です。

上唇の裏側は触られるのを嫌がりやすい一方で、汚れが溜まりやすいので注意してあげましょう。

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2-2.乳歯の時期におこなう歯医者さんでのケア

歯医者さんでは、口のケアの確認に加え、フッ化物(フッ素)塗布という虫歯予防をおこなうこともできます。
生後10カ月から3歳まで2カ月ごとにフッ素の塗布をおこなったところ、乳歯の虫歯数が69.5%減少、虫歯がまったくない3歳児の割合が17.7%から51.5%へ増加したという研究結果もあります。

一方で、一般的におこなわれている半年に1回のフッ素塗布では、虫歯予防作用は20%程度と低いため、継続的に歯医者さんでのケアを受けることが必要といえるでしょう。フッ化物塗布をおこなう、おこなわないの判断は、歯科医師と親御さんの考えによりますが、このような予防法も検討してみてはいかがでしょうか。

【参考】フッ化物 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020

2-3.丈夫な歯を作る食事と栄養

丈夫な歯を作るためには、お母さんのおなかの中に赤ちゃんがいる時期から中学生頃までの食事も重要です。特にカルシウム、たんぱく質、リン、ビタミンA、C、Dをバランスよく食事でとるように心がけましょう。
それぞれの栄養素を多く含むものは次のようなものです。

カルシウム:えびやかになどの甲殻類(殻ごと食べられるもの)、かたくちいわし、えんどう豆、チーズ
たんぱく質:豚肉、卵、大豆、小麦
リン:かたくちいわし、さくらえび、かぼちゃ、大豆
ビタミンA:レバー、のり、にんじん、温州みかん
ビタミンC:のり、ピーマン、芽キャベツ、キウイフルーツ
ビタミンD:きくらげ、しらす干し、まいわし、鮭

また、ビタミンDは日光を浴びると体内で生成されます。日焼けのしすぎも注意が必要ですが、栄養の面を考え、外に出て活動することも心がけるとよいでしょう。

甘いお菓子やジュースは虫歯の原因になりそうで避けたいと考えている親御さんもいるかもしれません。しかし、お菓子やジュースは食べてはいけないわけではありません。
おやつの時間を決めてダラダラと食べ続けない、食べた後は歯みがきをする生活を心がけることで、口の健康を保ちやすくなります。

【参考】食品成分データベース

2-4.虫歯菌は周りの人から子どもへ感染

虫歯は細菌に感染することで起こります。生まれたばかりの子どもの口には、虫歯菌はいません。虫歯菌は、家族から子どもに感染することが多いです。そのため、家族も正しい歯みがき習慣、食生活を身に着け、虫歯や歯周病がある場合には早めの治療を心がけましょう。

3.乳歯が生え変わる時期と注意点

3-1.永久歯が生え始めるのは6歳頃

永久歯が生え始めるのは6歳頃です。以前は20本ある乳歯の後ろに永久歯が4本生え始めるのが一般的でした。しかし最近は、先に下の前歯の永久歯が生え始めることも多いといいます。

9歳から12歳までに乳歯から永久歯への生え変わり、さらに奥に4本の永久歯が現れて、永久歯の歯並びが完成します。人によっては、20歳になる頃にさらに奥歯が4本生える場合もあります(いわゆる親知らずです)。

乳歯と同様に永久歯への生え変わりも個人差が大きいため、生え変わりの時期について過度に心配する必要はありません。

その一方で、平成19~20年度におこなわれた一般社団法人 日本小児歯科学会の調査では、歯医者さんを受診した7歳以上の子どものうち、生まれつき永久歯が足りない子どもの割合は約10.1%にのぼったという報告もなされています。

生え代わるべき永久歯が先天的にない場合、乳歯の歯根が十分に溶けずに抜けおちないままで大人になってもずっと残っているというケースもあります。これは乳歯晩期残存といい、第2乳臼歯(乳歯の一番奥の歯)であることが多いです。ほかの歯が抜けたのに1本だけ乳歯が抜けないような場合には、かかりつけの歯科医師に相談してみてください。

【参考】学会からのお知らせ|日本小児歯科学会

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3-2.乳歯の生え変わりの時期に気をつけたほうがよいこととは

永久歯に生え変わる時期は、虫歯ができやすい時期でもあります。

特に乳歯の奥に生えてくる永久歯は、奥にあることに加え、歯の上に歯茎がかぶっている期間が長くなるため、歯ブラシが届きにくく虫歯になりやすいのです。そのため乳歯から永久歯に生え変わる時期には、お口のケアと食生活により配慮することが必要です。

また、歯医者さんではフッ化物の塗布に加え、シーラントという虫歯の予防処置をおこなうこともできます。シーラントは歯の溝をコーティングして汚れを溜まりにくくしたり、虫歯の進行を防いだりする処置です。

おこなう・おこなわないの判断は歯科医師と患者さんによりますが、これらのケアは自宅ではできないので、検討してみるのもよいかもしれません。

さらに、歯の生え変わりの時期には歯並びに隙間ができますが、この隙間に舌を入れる癖がついてしまう子どももいます。この癖によって歯並びが悪くなる恐れがあるため、周りの大人が注意して子どもの様子を見てあげ、癖がついている場合には直すように促しましょう。

3-3.乳歯がなかなか抜けない場合はかかりつけの歯科医院の受診を

乳歯がまだあるのに永久歯が生えてきた場合には、早めに歯科医院を受診しましょう。そのまま放置してしまうと、永久歯の歯並びが悪くなってしまう恐れがあります。歯並びが悪くなると、次のような影響が出るかもしれません。

・滑舌が悪くなる
・食事をうまくとれなくなる
・顎の骨に負担がかかる
・虫歯や歯周病になりやすくなる
・審美的な面で、本人のコンプレックスやいじめの原因につながる恐れがある

4.まとめ

子どもの歯の変化には成長が感じられる一方、「虫歯にならないか」「歯並びは大丈夫か」など心配もつきまといます。

歯の生える時期や生えかわりの時期は個人差があるため、過度に心配する必要はありません。一方で、虫歯を未然に防ぐためのお口のケア、食生活の改善には親御さんが細心の注意を払ってあげるようにしましょう。歯科医院の力も借りながら、子どもの歯の成長を温かく見守っていけるといいですね。

【監修医】遠藤三樹夫先生の写真

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