虫歯治療後の食事|いつから食べていい?気を付けるポイントは?

    虫歯の治療をした後、すぐに食事をしても良いのかどうか、お腹が空いてしまったけど食べていいのかどうか分からない…という方もいらっしゃるでしょう。虫歯の治療をした後は、どれくらい時間を空ける必要があるのでしょうか。

    ここでは、虫歯の治療で歯を削った場合と、麻酔を使用した場合の食事について、注意事項をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

    この記事の目次

    1.歯を削っている場合の食事

    まず、虫歯治療で歯を削っている場合の食事の注意点をご紹介します。

     

    被せ物や詰め物をした場合

    被せ物や詰め物をつけた接着剤がしっかり固まるまでに30分程かかりますので、その間は食事をしないようにしましょう。

    歯を削った後、最終的な被せ物や詰め物が出来上がってくるまでの間は仮のものをしています。仮の詰め物や被せ物は取れやすく、強度もそれほど高くありません。従って、おせんべいなどの固いものや、ガムやキャラメルなど、歯にくっつきやすい粘着質のものは避けるようにしてください。仮のものが割れる、欠けるなどして壊れたり、取れたりする原因となります。

     

    仮歯の場合

    仮歯の場合も同様に、30分程は食事を控えましょう。また、固いものや粘着質のものも避けるようにした方が良いでしょう。仮に、型取りをした時と歯の形状が変わってしまっては、手間ひまをかけて行った治療のやり直しをすることになりかねません。

    2.麻酔をした場合の食事

    つぎに、麻酔を使った場合の食事の注意点についてご紹介します。

     

    麻酔が切れるまで食事は控える

    麻酔を使用した場合には、基本的に麻酔が切れるまで食事を差し控えます。また、切れるまでの時間が治療内容によって変わってきます。

    ・虫歯治療の場合
    2~3時間程度

    ・親知らずの抜歯の場合
    3~6時間程度
    虫歯治療よりも強い麻酔を使用していますので、麻酔が切れるまでに時間がかかります。

    麻酔の効果は治療後徐々に薄れていきますので、食事はしびれの感覚がなくなり、感覚が戻った後にしてください。

     

    麻酔が切れるまで食事をしてはいけない理由

    麻酔を使用した場合には、以下のようなリスクがあるため、食事は控えた方が安全です。

    唇を噛んでしまう

    麻酔が効いていると口周りを思うように動かせないので、誤って唇を噛んでしまう可能性があります。また、唇だけでなく頬の内側を噛んでしまう可能性もあります。傷口が割けて出血してしまうなど、意図せず大きな怪我につながってしまうこともあります。

    傷ついていても気付かない

    麻酔で感覚がないことから、遊び半分で、爪などでつついたり引っ掻いたりしていると、唇や歯茎に傷を付けてしまいかねません。もし傷ができてしまったとしても、感覚がないため気付かないことがあります。

    火傷をしてしまう

    火傷にも注意が必要です。熱さや冷たさが分からなくなっていますので、麻酔が効いている間に水分を摂る際には、熱いものは特に注意を払うようにしてください。

    飲食物をこぼしてしまう

    何か食べ物を口に入れようとしても、麻酔が効いた状態だと、口は思うように動いてくれません。思いがけず口の端から飲み物や食べ物がこぼれてしまうことがあります。

    3.虫歯治療後におすすめの食事

    虫歯治療後、麻酔が切れた後は食事を摂ることができますが、おすすめなのは治療箇所にとって優しいものです。具体的には、刺激が少なくてあまり噛まなくとも大丈夫な、柔らかくて食べやすく、消化の良いものを選ぶと良いでしょう。

    麻酔が切れた後も動きの感覚が鈍っていたり、腫れが完全に引いていないこともありますので、食事の際は少しずつゆっくり時間をかけて行うようにしてください。

    4.治療箇所がしみる場合も

    虫歯の治療箇所が強くしみる場合、神経が過敏になっていることが考えられます。虫歯治療後は、強い刺激を受けたことで、神経が過敏になります。

    時間が経過すればある程度治まりますが、もし2~3週間経っても痛みが消えない場合は、歯医者さんへ連絡して事情を説明しましょう。

    5.まとめ

    虫歯の治療後の食事には注意が必要です。歯を削っている場合には、その後、詰め物や被せ物をすることが想定されますので、30分程度は食事は控えることはもちろん、固いものや歯にくっつきやすいものを食べるのは避けるようにしてください。麻酔をしている場合には、思わぬ怪我をしてしまう可能性があるため、虫歯治療であれば2時間前後、親知らずの抜歯をしている場合には3~6時間は食事を控えましょう。

    せっかく虫歯の治療をしたのですから、治療後少しの間は歯医者さんの指示に従うことで、今後は食事をもっと楽しめるようになります。注意事項を忘れずに、虫歯治療と食事の折り合いを上手に取るようにしましょう。

    監修医

    矢島 昇悟先生

    青山通り歯科 院長

    経歴

    2007年 第100回歯科医師国家試験合格
    2007年 日本歯科大学 生命歯学部卒業
    2008年 埼玉県羽生市 医療法人社団正匡会 木村歯科医院
    歯科医師としてのホスピタリティの基礎を学ぶ。
    2010年 埼玉県新座市 おぐら歯科医院
    地域に密着した医院で地域医療に携わり、
    小児から高齢者歯科まで治療を行う。
    2011年 東京都文京区 後楽園デンタルオフィス
    施設の訪問診療などにも携わる。
    2015年 東京都港区 青山通り歯科 院長
    現在に至る

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