入れ歯の違和感が気になる!解消法や慣れるまでのポイントを紹介

    部分入れ歯を使用すると違和感がある、なかなか馴染まない、といった不満を抱えている方も多いのではないでしょうか。

    この記事では、入れ歯に慣れるまでのポイントや、違和感を解消する方法や入れ歯以外の治療法もご紹介しています。入れ歯の違和感に悩んでいる方はもちろん、これから入れ歯をつくるという方もぜひチェックしてみてください。

    この記事の目次

    1.部分入れ歯の違和感の原因とは?

    部分入れ歯を使用すると、装着時の違和感が気になるものです。ここでは、違和感の原因をご紹介します。

     

    入れ歯の厚み

    原因の1つは、部分入れ歯の厚みです。部分入れ歯は、歯が抜けてしまった場所に装着できるように作られますが、入れ歯の土台の分だけ厚くなるため、気持ち悪さやしゃべりづらさを感じる場合があります。装着してすぐは、特に違和感が強く出やすい傾向にありますが、しばらく装着していると慣れてきて、違和感が消失することも多いです。

     

    入れ歯に舌が触れている

    部分入れ歯を装着した際の違和感は、上の歯と下の歯で違和感の感じ方が異なります。下の歯の場合は舌に触れやすく、位置によっては常に触れていることもあるため、上の歯の何倍も違和感を覚えやすいとされます。下の部分入れ歯に大きな違和感がある場合は、土台を含めて変更する場合や、あたり具合の調整を行う場合があります。

     

    クラスプの緩みや締め付け

    部分入れ歯を装着する際は、安定させるために両側にある健康な歯に金具を引っかけます。この金具をクラスプというのですが、このクラスプが弱いと部分入れ歯が口の中で動いてしまうため、違和感を生み出します。また、強いと締め付け感が出てきてしまうため、これも違和感につながります。

     

    入れ歯自体に問題がある

    入れ歯自体に原因がある可能性もあります。土台が過剰に歯茎にあたっていたり、覆ってはいけないところを覆ってしまっている場合です。このように、部分入れ歯自体に問題がある場合は、入れ歯を調整したり作り直すことで違和感を改善できます。

    2.入れ歯に慣れるまでのポイント

    部分入れ歯を作ってまもなくの間は、その違和感になかなか慣れることができません。ここでは入れ歯をつけ始めたばかりの方へ、慣れるためのポイントをご紹介していきます。

     

    ゆっくりと噛んで食べる

    部分入れ歯を作ってまもなくの間は、1日3回の食事でも気になってしまうことも多いです。その違和感に慣れるためには、まずゆっくりと噛みながら食事をとることからはじめましょう。そして、噛みにくい部分や違和感のある部分を歯医者さんで調整してもらうと、その違和感は少しずつ改善されていきます。

     

    人と話す回数を増やす

    食事以外で部分入れ歯の違和感が出やすいタイミングとして、会話するときがあげられます。話すときに違和感があると、会話に集中できなくなってしまいます。しかし、早くて2週間ほど遅くても半年ほどでそのような違和感には慣れるケースが多いです。ほかの人と積極的に話すようにすると、入れ歯の違和感が早めに気にならなくなるといわれています。

     

    時間が解決してくれることも

    入れ歯の違和感を訴えていた多くが、数週間から半年ほどで違和感がなくなっていくことから、話したり、食事したりすることだけでなく、時間の経過も違和感の改善要因になり得るということです。そのため、違和感がそこまで大きくないようなら、しばらく様子を見るというのもひとつの選択肢といえるでしょう。

    3.違和感が解消されない場合の対処法

    入れ歯を装着してすぐは違和感が出やすいものですが、なかなか解消されない場合には、以下の方法を検討しましょう。

     

    歯医者さんでメンテナンスを受ける

    入れ歯を装着してすぐは違和感が出やすいものですが、なかなか慣れない場合には調整が必要な可能性が高いです。入れ歯を作成後、大きなトラブルがなければ歯医者さんに行く必要はないと考える方もいらっしゃるでしょう。

    しかし、少しの違和感であっても、いつまでも残っているようであれば、歯医者さんに行ってメンテナンスを受けましょう。メンテナンスを受けて必要な調整を行うことで、違和感を減らして入れ歯を長く使用できるようになります。

     

    歯茎への負担が少ない入れ歯を使用する

    保険適用されている部分入れ歯は、両側に引っかける金具の部分や、土台の一部が金属製でできています。そのため、歯茎や上あご、舌などを傷つけやすく、痛みを生じさせる原因になります。歯茎への負担が気になるようであれば、歯茎や舌などにもやさしく痛みが出にくい、金具を使っていない入れ歯を使用するのが良いでしょう。

     

    アタッチメント義歯を使用する

    つけたときの違和感を減らし、痛みを出づらくするために、土台を薄くしたり金具自体を目立たなく小さくしたりする工夫がされた「アタッチメント義歯」という入れ歯を選択してもいいでしょう。バネがほとんど見えないため、ほかの人から入れ歯だと気がつかれにくく、美容面でも優れています。

     

    金属床義歯を使用する

    保険適用の入れ歯は樹脂でできているため、厚さがあって違和感を覚えやすいです。その点、金属製の入れ歯だと薄くできるため、違和感を軽減できます。

    また、樹脂製の入れ歯を使うと、温かい物や冷たい物を食べたり飲んだりしても、その温度が伝わらないため、美味しくないと感じることが多くあります。しかし、金属製の入れ歯の場合、温かい物は温かく、冷たい物は冷たく感じやすいため、食事の際の違和感も軽減してくれます。

     

    インプラント治療を受ける

    下の歯は、入れ歯を装着した際に違和感が出やすい場所です。もし、上下に入れ歯が必要な場合には、下の歯は「インプラント」にするというのも方法のひとつといえるでしょう。インプラントは歯茎から顎にかけてネジを植え込み、そこに人工の歯を装着するもので、本物の歯と同じように噛むことができます。

    入れ歯のように金具を使用して固定するわけではないため、口の中の違和感もほとんどありません。

     

    ブリッジ治療を受ける

    部分入れ歯は両側の健康な歯に金具をひっかけて装着するものですが、部分的に抜けた歯を治療する方法に「ブリッジ」があります。ブリッジは健康な歯に金属をかぶせ物のように接着してしまうもので、入れ歯のように途中で外れてしまったりしないため、入れ歯よりも違和感は少ない傾向にあります。

     

    別の医師に相談してみる

    繰り返し調整を行っても自分の感じている違和感が解消されないケースもでてきます。部分入れ歯の調整は歯医者さんによって得意不得意があり、自分自身の感じていることが的確に伝わらないことが原因で調整がスムーズにいかない可能性もあります。

    そのため、自身が伝えたい内容がうまく伝わっていないと感じたり、なかなか違和感が解消されなかったりする場合は、ほかの歯医者さんに相談することも、ひとつの選択肢といえるでしょう。

    4.まとめ

    部分入れ歯の違和感は、定期的に歯医者さんと相談しながら調整することで徐々に解消されます。最初は違和感があるかもしれませんが、焦らずに少しずつ慣れていきましょう。素材の選定や調整を重ねることで、自分に合った部分入れ歯に仕上がります。もし違和感が続く場合は、インプラントやブリッジなど他の方法も検討してみてください。

    監修医

    飯田 尚良先生

    飯田歯科医院 院長

    経歴

    1968年 東京歯科大学 卒業
    1968年 飯田歯科医院 開院
    1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
    1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
    1983年~2009年 東京歯科大学 講師
    現在に至る

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