歯が足りていない?先天性欠如歯(欠損歯)の原因や治療方法について解説

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欠損歯 原因

先天性欠如歯をご存知ですか?生まれつき歯が足らない状態のことを指し、歯並びやすきっ歯で悩んでいる方も多くいるようです。最近では欠損歯の子供が増えており、不安を抱える親御さんもいます。

この記事では、先天性欠如歯の原因や困ること、治療方法、放置した場合のリスクなどをまとめています。歯が生え変わらない、すきっ歯が気になるといったお悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次

1.先天性欠如歯とは?

1-1.歯の数が足りない「先天性欠如歯」

本来、乳歯は上下合わせて20本、永久歯は後から生えてくる親知らずを除くと28本あります。
しかし、何らかの原因で生まれつき歯が足らないことを、「先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)」といいます。

現代では、10人に1人の子供が当てはまるといわれています。しかし、子供や親御さんは気が付かず、歯医者さんや学校の歯科健診で初めて知るというケースも少なくありません。

欠損歯 原因

1-2.先天性欠如歯の原因

歯の成り立ちは、歯胚(しはい)と呼ばれる歯の芽となる細胞が形成されるところから始まり、永久歯の歯胚は胎生3カ月半頃から形成されていきます。先天性欠如歯は、この歯胚が何らかの理由で作られないことが原因といわれています。歯胚ができない理由としては、遺伝、感染、妊娠中の薬の副作用や栄養の不足、外傷など諸説ありますが、はっきりしていないのが現状です。

また、食生活の変化によって顎の大きさが退化し、歯の数も減っているという説もあります。しかし、明確な因果関係はわかっておらず、予防することはできないとされています。

1-3.先天性欠如歯や欠損歯で困ることとは?

先天性欠如歯のほかに、外傷や虫歯、歯周病など後天的な理由で歯が抜け、欠損歯(けっそんし)となってしまうケースがあります。

歯が足らない状態になると、かみ合わせやすきっ歯(空隙歯列弓)、残っているほかの歯に負担がかかるなどの問題が生じます。

また、まれに多数の歯が足らないこともあり、食事が困難になるケースもあります。そのほか、見た目が悪くコンプレックスを抱えてしまう方もいます。

2.先天性欠如歯かどうか調べる方法は?

2-1.歯医者さんでレントゲン撮影

レントゲン検査で調べることができます。一般的に乳歯は20本、永久歯は28本生えてくるので、明らかに本数が足りない場合、歯医者さんに一度相談するのが望ましいです。

例えば乳歯が生え変わらない、すきっ歯が気になる、健康診断で指摘されたときなど、歯医者さんに足を運んでみましょう。

欠損歯 原因

3.先天性欠如歯があった場合はどうするべき?

3-1.歯医者さんへできるだけ早く相談

永久歯が歯茎のなかで育ち始めると、その場所にある乳歯の根が永久歯により圧迫吸収され抜け落ちます。しかし、永久歯が欠如していると乳歯の根が吸収されず、大人になっても乳歯が残ることがあります。治療の一環として、この乳歯をできるだけ長持ちするようケアします。しかし、乳歯は永久歯よりも歯根が短く弱いため、30代~40代で抜けてしまうことがほとんどです。

乳歯が抜けた場合は、ブリッジや入れ歯、インプラントなどで補填させるのが一般的です。そのほか、矯正歯科で歯並びを整える方法もあります。治療方法によって外科手術が必要なものもありますので、歯医者さんとよく相談しながら決めましょう。

3-2.欠損歯の放置は危険

先天性欠如歯や欠損歯で、歯が足らない状態を放置すると危険です。先述したリスクのほか、欠如している部分に両隣の歯が倒れてくる、向かい合う歯が伸びてかみ合わせが悪くなる、歯並びが悪く歯磨きがしにくい、食事への影響など、さまざまな問題が生じます。

そのほか、欠損箇所によっては見た目にも影響を与えてしまうため、早めに歯医者さんに相談することをおすすめします。

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3-3.欠損歯にかかる治療費用

部分入れ歯やブリッジは、基本的に保険診療で行えます。使用する素材によっては自由診療となるため、見た目にこだわりたい方は自由診療も視野に入れてみましょう。

インプラントや歯列矯正は、自由診療となります。歯医者さんによって費用が変わりますので、事前に確認を取りましょう。もし、6本以上の先天的欠損歯がある場合、歯列矯正は保険が適用されるケースもあります。

4.まとめ

先天性欠如歯が起こる原因は諸説ありますが、明確な原因はわかっていません。しかし、10人に1人が先天性欠如歯だといわれていますので、歯医者さんで一度レントゲン検査を受けることをおすすめします。

また、歯が欠如している状態で放置すると、見た目や食事に影響を与えるほか、周囲の歯に問題が生じることもあるので、早めに歯医者さんに相談しましょう。

【監修医 松岡 浩司先生のコメント】

先天性欠如歯は、幼少の頃からレントゲン撮影により判明できるものですが、増やす手立ては無いので、歯科医院にて管理してもらい、リスクを軽減できるように心がけていただきたいと思います。

 

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監修医

松岡 浩司先生

松岡歯科クリニック 院長

経歴

1986年 日本歯科大学 卒業
1988年 パール歯科医院 勤務
1995年 松岡歯科クリニック 院長就任
現在に至る

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