オールセラミック｜値段・特徴・メリット・デメリットを徹底解説

1.オールセラミックの特徴と値段

オールセラミックの特徴

オールセラミックとは、セラミック（陶器）でできたクラウン（かぶせ物や差し歯）のことです。全体がセラミックでできたオールセラミッククラウンは、本物の歯と見分けがつかない仕上がりが特徴です。

銀歯や変色した歯も、オールセラミックを使えば美しい自然な歯のように再現できます。そのため、目立ちやすい前歯や笑ったときに見える歯の治療によく用いられます。

オールセラミックの値段

1本：8～18万円程度
前歯の場合：9～18万円程度
小臼歯の場合：7～18万円程度

オールセラミッククラウンの相場は、一般的な歯科医院で1本8～18万円程度です。4本セットや6本セットで割安になるプランや、セラミック製のクラウンに変える歯の本数が増えると料金が安くなるプランもあります。

また、歯によって値段が変わることもあります。一言でオールセラミックと言っても種類が多く、さまざまな素材や値段の中から予算に合ったものを選ぶことができます。

オールセラミックの値段以外に、治療費や仮歯代がかかる場合もあります。口の中の状態によっては複雑な治療が必要になることもあるため、まずは歯医者さんを受診してよく相談してみましょう。

2.オールセラミックのメリット

自然な仕上がりが期待できる

オールセラミックの特徴として、本物の歯と区別がつかない質感や透明感があります。治療の際には、自分の歯の色に合わせることができるため、ほとんど見分けがつきません。

また、ホワイトニングでは白くできない灰色や黄色に変色した歯でも、セラミックで自然な白さにすることが可能です。特に目立ちやすい前歯をセラミックにするだけでも、顔の印象が大きく変わります。

経年劣化が少ない

プラスチックなどの素材は、着色や経年劣化が目立ちます。しかし、陶器でできたオールセラミックは、プラークなどの汚れがつきにくく、着色や変色、劣化が少ないのが魅力です。適切にメンテナンスを行えば、長期間にわたり美しい状態を保つことができます。

金属アレルギーの人も安心

金属を使わないオールセラミッククラウンは、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。現在金属アレルギーでない方でも、口の中に金属があると少しずつ成分が溶け出し、体内に蓄積されることで金属アレルギーになる可能性があります。

さらに、オールセラミックは歯茎の色が黒くなることもありません。そのため、安全性の面でも金属を使わないオールセラミックをおすすめします。

3.オールセラミックのデメリット

料金が高い

オールセラミックなどのセラミックを使ったクラウン（被せ物や差し歯）やインレー（詰め物）は、保険が適用されない自由診療です。1本あたり8万円から18万円程度かかるため、口の中全体を治療する場合はかなりの費用がかかります。

また、保証期間や料金に含まれる治療範囲は歯科医院によって異なります。セラミックの種類も多いため、カウンセリングで各素材の特徴をよく相談してから決めると良いでしょう。

仕上がりにムラがある

オールセラミックは、治療を行う歯科医師の技術力や口の中の状態によって、仕上がりに差が出ることがあります。例えば、神経を抜いた歯を補強したり、仮歯で歯茎の状態を整えたりするなど、オールセラミックにするためには多くの下準備が必要な場合があります。

丁寧な治療では、仮歯を使って長期間様子を見ることもあります。歯科医師の技術力や治療内容によって、セラミックの歯の持ちや見た目も変わってきます。

歯に負担がかかる

セラミックは天然の歯よりも硬いため、長期間使用すると周りの歯や噛み合わせの歯に負担がかかり、歯を痛めてしまうことがあります。そのため、必要に応じてマウスピースを作ることも検討します。

4.オールセラミック以外の種類と値段

オールセラミックは透明感や機能性に優れ、金属アレルギーの心配がありません。しかし、それ以外にも美しく優れた白い歯にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴や価格を理解し、自分に合った方法を選びましょう。

ジルコニアクラウン

値段相場：13～18万円程度/本

ジルコニアクラウンとはジルコニア（人工ダイヤ）で作られたクラウンです。強度が非常に高く、耐久性に優れているため奥歯に使われます。金属アレルギーの人も安心して使えますが、噛み合わせで当たる歯に負担がかかることもあります。

ジルコニアにセラミックを被せたジルコニアセラミッククラウンというものもあり、こちらは見た目の美しさと耐久性を兼ね備え、前歯にも奥歯にも使えます。

メタルボンドクラウン

値段相場：8～15万円程度/本

メタルボンドクラウンは、金属のフレームにセラミックを被せたクラウンのことです。金属を使っているため耐久性は強い反面、金属アレルギーの恐れがあります。金属の影響で歯茎が黒ずむこともあります。

ハイブリッドインレー

値段相場：3万円程度

セラミックとレジン（プラスチック）からできた素材のインレー（詰め物）です。割れても修理しやすく、柔らかいので他の歯を痛めにくい、金属アレルギーの人でも使えるのがメリットです。

5.まとめ

オールセラミックを使えば、美しい自然な白い歯を再現できます。一般の方には高価な治療方法と思われがちですが、実際にはそうではありません。費用が高くても、見た目に関わる重要な「前歯」だけでも検討してみてはいかがでしょうか。