この記事では、ドラッグストアにずらりと並ぶ子供用歯磨き粉について、バラエティに富んだそのラインナップを紹介します。さらに、種類別の特徴とおすすめの選び方、使い分ける方法も合わせて紹介します。
この記事の目次
1.子供に虫歯を作らないおすすめ歯磨き粉とは?
虫歯予防成分が入っている
子供に虫歯を作りたくないなら、何はともあれ、虫歯予防成分が大切です。虫歯を予防するとされているフッ素やキシリトールなどが入っている歯磨き粉を選びましょう。
子供用の歯磨き粉の多くにはこれらの成分が入っています。購入時には念のため、製品裏の成分欄を確認してみてください。(見分けの詳細は4章で解説します)
万一飲み込んでも体への影響が少ない
まだ、うまくうがいもできない子供たちの場合、歯磨きの途中に歯磨き粉の泡を飲み込んでしまうことがよくあります。そんなときに備えて、安全性が高い歯みがき粉を選ぶことも大切です。
市販の子供用歯磨き粉の中には、有害性が疑われる香料や着色料を配合したものも、残念ながら存在しています。逆に、こうした成分の配合を避けた製品や、体に影響の少ない天然成分のみで作られている製品、食品同様の安全性を確保した製品も多数市販されています。
配合成分をよく確認して、万が一体内に入ってしまっても体に影響のない歯磨き粉を選ぶようにしましょう。
味やキャラクターなど子供が使いやすい
フルーツ味やソーダ味、甘い香りがついた歯磨き粉なら、子供たちも使いやすく、苦手意識を持ちづらくなります。また、子供たちが好きなキャラクターをパッケージに採用した歯磨き粉なら、楽しく歯磨きに誘うことができますね。
どんなに成分がいい歯磨き粉を使っていても、楽しく続けられなくては意味がありません。子供たちにとって使いやすく、続けやすい歯磨き粉を選んでみましょう。ドラッグストアなどに一緒に買いに行き、本人にお好きなものを選ばせてみるのも効果的です。
研磨剤・発泡剤が無配合、もしくは少ない
大人用の歯磨き粉の多くには、炭酸ナトリウムやケイ素などの研磨剤、ラウリル硫酸ナトリウムなどの発泡剤が配合されています。研磨剤は歯の表面を削り、発泡剤は泡立ちをよくする働きを持ちます。これらの成分は、子供のデリケートなお口には少々刺激が強すぎることがあります。お口の中の粘膜を痛めてしまったり、皮膚を経由して体内に取り込まれてしまうという説もあります。
これらを防ぐためにも、研磨剤や発泡剤は配合されていない、もしくは配合されていてもごく少量のものを選ぶようにしましょう。
2.タイプ別、子供用歯磨き粉の特徴とは
ペーストタイプ歯磨き粉
一般に歯磨き粉というとすぐに思い浮かぶのが、ペーストタイプ歯磨き粉です。チューブに入ったペーストを出し、歯ブラシに適量をつけて磨きます。また、フッ素が入っているものが多く、泡立ちが良いのも特徴です。
うがいがきちんとできるようになったお子さんなら、子供用のものも豊富に揃っているので、多彩なラインナップの中からお気に入りの1品を見つけるのも楽しみがあっていいかもしれません。
ジェルタイプ歯磨き粉
特に、まだうがいのできない赤ちゃんにおすすめなのが、ジェルタイプの歯磨き粉です。ジェルタイプ歯磨き粉は泡立ちを抑えたものが多く、味も控えめなものが中心となっています。歯磨き後に上手にうがいできず、歯みがき粉を飲み込んでしまう赤ちゃんにも不安なく使えます。
また、ジェル状歯磨き粉には清掃剤がほとんど含まれず、お口の中のフッ素が洗い流されることなく比較的長くとどまるため、長時間歯磨きをしない就寝前などに向いています。
フォームタイプ歯磨き粉
歯ブラシにつける段階から、泡の形で出てくる歯磨き粉もあります。ペーストタイプやジェルタイプと違って、泡の状態で口の中に入れるため、ベタつきがなく、すすぎも軽めでOKなのが特徴です。
短時間で手軽に歯磨きをすませることができるので、歯磨きが得意でない、面倒くさがり屋のお子さんにぴったりです。心当たりのお子さんには、ぜひ一度トライさせてみてください。
洗口液タイプ歯磨き粉
子供用の洗口液、いわゆるマウスウォッシュも各種市販されています。ぶくぶくうがいができるようになったら、歯磨きと並行して就寝前に習慣づけるのもおすすめです。
しかし、子供にマウスウォッシュを使用させることは危険だという説もあるため、成分に気をつけるなど注意も必要です。爽快感を得られるアルコールはお口の中を荒れさせる原因にもなります。また、殺菌剤として配合されているトリクロサンなど、一部の薬用成分はお口の中に強い刺激を与えることもあります。
まずは、ノンアルコールタイプの商品から試したり、配合成分に気をつけて商品を選ぶなど、デリケートなお子さんのお口に刺激を与えないマウスウォッシュを見つけるようにしましょう。
3.子供の歯磨き粉、いつから、どう使う?
2歳までは無理して使わなくてOK
お子さん自身が歯磨き粉を使いたがる場合はもちろん使用しても良いのですが、赤ちゃんの歯磨きでは無理に使う必要はありません。本人が上手にうがいをできるようになるまでは、歯磨き粉をつけていない歯ブラシやガーゼ、綿棒などで歯の表面の汚れを拭うだけでも十分に効果があるのです。
何より、無理強いをしてお子さんを歯磨き嫌いにしてしまうことは避けたいものです。本人が嫌がる場合は様子を見ながら、徐々に歯磨き粉に慣れさせるようにしましょう。
仕上げ磨きにごく少量から使用
小さなお子さんの場合、歯磨き粉の使い方も、段階を踏んでステップアップしていきましょう。まずは大人が行う仕上げ磨きの際に、少量から使い始めるのが基本です。
2歳くらいまでは、500ppm程度のフッ素が配合された歯磨き粉をごく少量使って、大人が仕上げ磨きを行います。3歳をすぎて、子供自身が上手にうがいを行えるようになったら、1000ppm程度のフッ素配合歯磨き粉を5mmほど、6歳をすぎたら1cmほど歯ブラシにつけて、自分で歯磨きをさせるようにしましょう。
フッ素配合歯磨き粉ならうがいは軽めに
市販されている子供用歯磨き粉の多くには、虫歯を予防するフッ素が配合されています。虫歯予防のために配合されているこうした有効成分は、口の中に留まってこそ効果を発揮できるもの。有効成分をすべて流し去ってしまわないように、歯磨き後のうがいは軽めにするようにしましょう。
お子さんには、少量の水を5秒ほど口に含み、1回だけ吐き出すように指導するのが良いでしょう。
歯磨き後最低2時間は飲食を避ける
歯磨きの後には、歯磨き粉に含まれているフッ素などの有効成分により歯の再石灰化が進行します。この再石灰化を邪魔してしまわないように、歯磨き粉を使ったあとは、最低2時間は飲食を避けるようにしましょう。子供に正しい歯磨きタイミングを伝えることと同時に、だらだら食べを避け、メリハリある食生活を身につけさせるのもポイントです。
4.フッ素入り歯磨き粉の見分け方
製品裏の成分欄をチェック!
多くの子供用歯磨き粉には、フッ素などの虫歯予防成分を含む、さまざまな成分が配合されています。どんな成分が含まれているかを確認するには、製品の裏にある成分欄を確認しましょう。
歯磨き粉の成分には、基本成分と薬効成分があります。フッ素入りの歯磨き粉では、薬効成分の欄にモノフルオロリン酸ナトリウムやフッ化ナトリウムが記載されています。これらの表示がある歯磨き粉を選択すれば、虫歯予防に効果が期待できるということです。
5.まとめ
ドラッグストアのデンタルケアコーナーに行くと、数多くの歯磨き粉がずらりと並べられています。その中には「子供用」をうたった商品も多数あり、どれを選べば良いか悩んでしまう方も多いと思います。子供用の歯磨き粉を選ぶ際には、成分、使いやすさ、安全性などのポイントをチェックして、正しいアイテムを選ぶようにしましょう。お子さんを虫歯にしないためにも、正しい歯磨き粉選びはとても大切なのです。