歯科医院でリスティング広告を出しているものの、費用に見合っているのか判断できない。これから広告を検討しているが、広告費をかけるべきか不安。問い合わせや予約は増えているように見えても、医院経営の視点で見たときに本当に合っているのか分からない。
このような悩みを持つ院長・理事長の方もいるのではないでしょうか。
歯科医院のリスティング広告の費用対効果を判断するときは、広告費の安さだけを見るのでは不十分です。大切なのは、1件の予約や問い合わせにいくらかかったかと、その患者さんが通院を続ける中でどのくらいの価値になるかを並べて考えることです。
本記事では、歯科医院のリスティング広告について、費用対効果の考え方、広告費の仕組み、測定方法、費用対効果を下げる要因、改善のポイントを整理します。
歯科医院のリスティング広告は「費用対効果を判断する基準」を持てるかで決まる
歯科医院のリスティング広告は、やみくもに出すと費用対効果を判断しにくくなります。一方で、広告費と予約・問い合わせの動き、さらに患者さん1人あたりの価値を整理できれば、投資判断をしやすくなります。
まず押さえたいのは、広告費そのものよりも、何を基準に良し悪しを判断するかです。
そもそもリスティング広告が費用対効果を判断しやすい理由
リスティング広告とは、Googleなどの検索結果に表示される検索連動型広告のことです。患者さんが検索したキーワードに応じて広告を表示できるため、医院を探している人との接点を作りやすい特徴があります。
たとえば、患者さんは「地域名+歯医者」「地域名+矯正歯科」「地域名+親知らず 抜歯」などで検索することがあります。このような検索語に対して広告を表示できるため、情報収集だけでなく、比較検討に近い層にも届けやすい施策です。
リスティング広告が費用対効果を判断しやすい理由は、主に3つあります。
1. 配信開始後の反応を比較的早く確認しやすいこと。SEOやMEOは中長期で情報を整える施策ですが、リスティング広告は広告審査や設定が完了すれば、比較的早い段階で表示状況を確認できます。
2. 検索意図に合わせて配信できること。診療メニューや地域名を組み合わせたキーワードを設定することで、医院を探している人に合わせた広告を出しやすくなります。
3. 測定しやすいこと。広告費、クリック数、予約・問い合わせ数などを確認できるため、広告費に対してどのような動きがあったかを振り返りやすくなります。
ただし、広告を出せば必ず予約や問い合わせが増えるわけではありません。キーワード、広告文、リンク先ページ、商圏、診療メニュー、予約導線がそろっているかを確認しながら運用する必要があります。
出典:Google 広告ヘルプ「コンバージョン測定について」「Google 広告のオークションの仕組み」
費用対効果が見合いやすい歯科医院/見合いにくい歯科医院の傾向
歯科医院のリスティング広告は、医院の診療内容や商圏によって費用対効果の見え方が変わります。
費用対効果が見合いやすい傾向があるのは、広告で訴求する診療メニューと患者さんの検索意図が合っている場合です。たとえば、矯正歯科、インプラント、ホワイトニング、親知らず、入れ歯など、患者さんが比較検討しやすい診療メニューでは、検索広告との相性を確認しやすくなります。
また、Web予約や電話予約の導線が分かりやすく、広告をクリックした後に必要な情報へたどり着きやすいサイトも、費用対効果を判断しやすい状態です。
一方で、費用対効果が見合いにくくなることがあるのは、キーワードが広すぎる場合です。地域や診療メニューを絞らずに広告を出すと、通院しにくい地域の人や、目的と異なる検索をしている人にも広告が表示される可能性があります。
さらに、リンク先ページに診療内容、費用の考え方、予約方法、アクセス、診療時間などが十分に整理されていない場合も注意が必要です。クリックは発生しているのに、予約や問い合わせの判断材料が不足している状態になりやすいためです。
費用対効果は、広告費だけで決まりません。医院の商圏、診療メニュー、予約導線、広告文、リンク先ページを合わせて見ることが大切です。
判断のものさし:「獲得単価(CPA)」と「生涯価値(LTV)」を並べる
歯科医院のリスティング広告で費用対効果を判断するうえで、まず見るべきなのは、予約や問い合わせを1件もらうのにかかった広告費、すなわち「獲得単価(CPA)」です。
歯科医院に置き換えると、CPAは「新規の患者さん1人に予約・問い合わせをしてもらうのに広告費がいくらかかったか」を見る指標です。
たとえば、広告費をかけてWeb予約が入った場合、その1件あたりの広告費を確認します。ここで重要なのは、CPAが安ければ必ず良いとは限らない点です。診療メニューや患者さんの継続性によって、判断基準が変わります。
もう一つ重要なのが、患者さん1人が通い続ける間にもたらす診療収入の合計、すなわち「生涯価値(LTV)」です。LTVは、初診1回だけでなく、治療の継続、定期検診、メンテナンスなども含めて考える指標です。
基本的には、CPAがLTVを下回っていれば、費用対効果は見合いやすいと判断しやすくなります。ただし、実際にはキャンセル率、初診後の通院状況、自由診療への移行、リコール率なども関係します。
そのため、CPAとLTVは単純な数字だけでなく、医院の診療内容や運用体制に合わせて見ることが大切です。詳しい測り方は、次の章で整理します。

リスティング広告の費用の仕組みと予算の考え方
リスティング広告の費用は、広告を出しただけで一律に決まるものではありません。検索キーワード、地域、競合状況、広告の品質、リンク先ページなど複数の要素が関係します。
ここでは、費用の基本的な仕組みと、予算を考えるときに見落としやすいポイントを整理します。
クリック課金の基本と、歯科でのクリック単価の見方
リスティング広告では、検索広告の場合、主に広告がクリックされたときに費用が発生します。クリック1回あたりにかかる費用を「クリック単価」と呼びます。
歯科医院のクリック単価は、地域、診療メニュー、競合状況、時期、広告品質などによって変動します。たとえば、同じ歯科医院関連の広告でも、都市部と郊外、一般歯科と自由診療メニュー、競合の多い地域と少ない地域では、費用の見え方が変わります。
歯科医院向けの広告では、1クリックあたり数百円〜数千円程度になることがあります。特に都市部や、矯正歯科・インプラント・ホワイトニングなど自由診療に関するキーワードでは、クリック単価が高くなる場合があります。
そのため、「歯科 リスティング広告は月いくら」と一律で考えるのではなく、自院の商圏と診療メニューをもとに、キーワードごとの見積もりを確認する必要があります。
出典:Google 広告ヘルプ「Google 広告のオークションの仕組み」、リスティング広告費用に関するウェブマーケティング系記事
掲載順位はどう決まるか(オークションと広告の品質)
リスティング広告の掲載順位は、単に高い金額を入札すれば決まるものではありません。Google広告では、広告のオークションにおいて、入札額だけでなく広告の品質など複数の要素が関係します。
Google広告ヘルプでは、広告ランクに関わる要素として、入札単価、広告とランディングページの品質、広告ランクの下限値、オークションでの競争力、ユーザーの検索状況、広告アセットなどが説明されています。
歯科医院に置き換えると、広告文が検索意図に合っているか、リンク先ページが分かりやすいか、スマートフォンで見やすいか、診療内容と広告文が一致しているかが重要です。
つまり、費用対効果を見直すときは、入札額だけを上げるのではなく、広告文やリンク先ページの質も確認する必要があります。
出典:Google 広告ヘルプ「Google 広告のオークションの仕組み」
月額予算の決め方(少額から検証する考え方)
月額予算を決めるときは、「いくらなら出せるか」だけでなく、「何件の予約・問い合わせを検証したいか」から逆算する考え方が重要です。
歯科医院のリスティング広告では、まず月10万円〜30万円程度から検証するケースがあります。競合が多い地域や、矯正歯科・インプラント・ホワイトニングなどの自由診療メニューを中心に配信する場合は、それ以上の予算が必要になることもあります。
最初から広い地域や多くの診療メニューに配信すると、どの施策が良かったのか判断しにくくなります。まずは、商圏と診療メニューを絞って検証し、その後に広げるかどうかを判断する方が現実的です。
初期検証の広告費は、月10万円前後〜30万円程度を一つの目安として考えます。ただし、配信地域、診療メニュー、競合状況、クリック単価によって必要な金額は変わるため、広告管理画面や見積もりで確認しましょう。
出典:リスティング広告費用に関するウェブマーケティング系記事
初期費用・運用代行手数料など見落としやすいコスト
リスティング広告の費用対効果を見るときは、広告媒体に支払う費用だけでなく、運用にかかる周辺コストも含めて考える必要があります。
見落としやすいコストには、次のようなものがあります。
・広告アカウントの初期設定費
・運用代行手数料
・ランディングページ制作費
・バナーや画像制作費
・予約フォームや計測設定の調整費
・電話計測ツールの利用料
・レポート作成・分析にかかる費用
・院内での確認・修正にかかる時間
リスティング広告の初期費用は0円〜20万円程度、運用代行手数料は広告費の20%前後、または月額5万円〜20万円程度が相場とされています。会社によっては、最低出稿金額を月10万円〜50万円程度に設定しているケースもあります。
また、広告のリンク先となるLPを新たに制作する場合は、広告運用費とは別に制作費が発生することがあります。LP制作費は50万円〜70万円前後から発生するケースもあります。
自院で運用する場合は、外部への支払いは抑えられる可能性がありますが、院内の作業時間が発生します。外部に任せる場合は、運用代行手数料、初期費用、LP制作費を含めて費用対効果を判断する必要があります。
出典:リスティング広告運用代行費用に関するウェブマーケティング系記事
費用対効果の測り方(歯科医院向け)
歯科医院のリスティング広告では、難しい計算から始める必要はありません。まずは「1件の予約にいくらかかったか」と「その患者さんがどのくらいの価値になるか」を並べて見ることが大切です。
この章では、CPA、LTV、ROAS、コンバージョンなど、費用対効果を判断するための指標を歯科医院向けに整理します。
まず2つだけ:「獲得単価(CPA)」と「生涯価値(LTV)」の関係
費用対効果を見るとき、最初に確認したいのはCPAとLTVです。
CPAは、予約や問い合わせを1件もらうのにかかった広告費です。たとえば、広告費を使ってWeb予約が発生した場合、その1件に対してどれくらいの広告費がかかったかを確認します。
LTVは、患者さん1人が通い続ける間にもたらす診療収入の合計です。初診だけでなく、継続治療、定期検診、メンテナンス、自費診療の相談なども含めて考えます。
考え方はシンプルです。
CPA < LTV
この関係になっていれば、費用対効果は見合いやすいと判断しやすくなります。
ただし、LTVを高く見積もりすぎると判断を誤る可能性があります。初診後に通院しない人、治療内容が保険診療中心の人、キャンセルが発生するケースもあります。そのため、最初は保守的に見積もることが大切です。
新規の患者さん1人の価値(LTV)をどう見積もるか
LTVを見積もるときは、診療メニューごとに分けて考えると整理しやすくなります。
たとえば、虫歯治療、歯周病治療、小児歯科、矯正歯科、インプラント、ホワイトニング、予防歯科では、初診後の通院回数や診療単価が異なります。
LTVの見方としては、次のような項目を確認します。
・初診時の診療内容
・初診後の通院回数
・継続治療の有無
・定期検診への移行率
・自費診療の相談率
・キャンセル率
・再診の有無
・家族での通院の可能性
たとえば、定期検診に移行しやすい診療体制がある医院では、初診1回だけでなく、リコールまで含めて見る必要があります。リコールとは、定期検診やメンテナンスのために患者さんへ再来院を案内する仕組みのことです。
LTVは、医院ごとの診療内容や通院継続率によって大きく変わります。保険診療中心の患者さん、自由診療を検討する患者さん、定期検診へ移行する患者さんでは、1人あたりの価値が異なります。
目安を置く場合は、初診時の平均診療単価、初診後の平均通院回数、定期検診への移行率、自費診療の相談率などをもとに、自院の院内データから算出しましょう。外部記事の金額をそのまま使うより、自院のレセプトデータや予約システムの情報をもとに見る方が、費用対効果を判断しやすくなります。
補足:広告費に対する見返りを割合で見る「広告費用対効果(ROAS)」
広告費に対してどれだけの診療収入が返ってきたかの割合を示す指標を「広告費用対効果(ROAS)」といいます。
ROASは、記事タイトルにある「費用対効果」を数値で見るための考え方の一つです。
計算式は、一般的には次のように整理できます。
ROAS = 広告経由の診療収入 ÷ 広告費 × 100
たとえば、広告費に対してどれくらいの売上が発生したかを割合で確認できます。ただし、歯科医院では広告経由の患者さんが初診後にどのように通院したかを追う必要があります。初診当日の売上だけで判断すると、定期検診や継続治療の価値を見落とす可能性があります。
そのため、本記事ではROASは補足的な指標として扱い、まずはCPAとLTVを中心に判断することをおすすめします。目標ROASは、診療単価・LTV・広告費の回収期間をもとに、自院に合う基準を設定しましょう。
出典:Google 広告ヘルプ「コンバージョン測定について」
コンバージョンの定義と、効果検証で見る指標
リスティング広告では、広告経由で発生した価値ある行動を「コンバージョン」と呼びます。歯科医院の場合、コンバージョンには次のようなものがあります。
・電話タップ
・Web予約完了
・問い合わせフォーム送信
・LINE追加
・カウンセリング予約
・資料請求
費用対効果を測るには、何を1件として数えるかを先に決める必要があります。電話タップを1件とするのか、予約完了を1件とするのかで、CPAの見え方が変わります。
また、広告運用では次の指標も確認します。
・クリック率:広告が表示された回数に対して、クリックされた割合
・コンバージョン率:クリックされた後に、予約や問い合わせなどの行動に進んだ割合
・直帰率:サイトに来てすぐ離脱した割合
・クリック単価:クリック1回あたりにかかった費用
・検索語句:実際にユーザーが検索した語句
・コンバージョン数:予約や問い合わせなど、設定した行動の件数
クリック率が低い場合は広告文が検索意図に合っていない可能性があります。コンバージョン率が低い場合は、リンク先ページや予約導線に課題があるかもしれません。直帰率が高い場合は、ページ内容や表示速度、スマートフォンでの見やすさを確認しましょう。
出典:Google 広告ヘルプ「コンバージョン測定について」

「意味ない」と感じる歯科医院に共通する、費用対効果を下げる要因
リスティング広告について、「意味がないのでは」と感じる場合、広告そのものではなく、設計・受け皿・計測のどこかに課題があることがあります。
ここでは、費用対効果を下げやすい要因と、見直しの方向性を整理します。
検索意図とずれたキーワードに出している
費用対効果が下がる要因の一つは、検索意図とずれたキーワードに広告を出していることです。
たとえば、診療予約を目的としているのに、「歯科 求人」「歯科衛生士 採用」「歯科 セミナー」「歯科 材料」などの検索に広告が表示されると、患者さん以外のクリックが増える可能性があります。
また、地域名を入れずに広く配信すると、通院しにくいエリアの人にも広告が表示されることがあります。クリックは発生しているのに予約や問い合わせの動きが少ない場合は、検索語句を確認しましょう。
見直しの方向性としては、次の対応が考えられます。
・診療メニューと地域名を組み合わせる
・検索語句レポートを確認する
・関係の薄い語句を除外する
・広すぎるキーワードを見直す
・診療メニューごとに広告グループを分ける
受け皿となる医院サイト(ランディングページ=広告のリンク先ページ)が検討材料を十分に伝えられていない
広告をクリックしても、リンク先ページに必要な情報がなければ、患者さんは予約や問い合わせを判断しにくくなります。
ランディングページとは、広告をクリックした後に表示されるページのことです。歯科医院では、診療メニューや悩みに合わせた情報が整理されているかが重要です。
たとえば、親知らずの広告をクリックしたのに、リンク先がトップページだけだと、患者さんは必要な情報を探し直すことになります。矯正歯科の広告であれば、治療方法、相談の流れ、費用の考え方、期間、リスク、注意点などを確認できるページが望ましいです。
見直すべき項目は次のとおりです。
・広告文とリンク先ページの内容が一致しているか
・診療メニューの説明が十分か
・予約方法が分かりやすいか
・電話ボタンやWeb予約ボタンが押しやすいか
・診療時間やアクセスが確認しやすいか
・費用の考え方が記載されているか
・リスクや注意点が記載されているか
・スマートフォンで見やすいか
・表示速度が遅すぎないか
広告費を増やす前に、リンク先ページが患者さんの判断材料を満たしているか確認しましょう。
商圏・診療時間とずれた配信設定/効果測定の仕組みがない運用
歯科医院は通院型の医療機関であるため、商圏と配信設定のずれも費用対効果に影響します。
たとえば、医院から遠い地域に広告を出している場合、クリックされても通院の負担が大きく、予約判断に進みにくい可能性があります。また、電話予約を訴求しているのに、電話対応できない時間帯に広告が多く表示されている場合も注意が必要です。
さらに、コンバージョン計測が設定されていないと、どのキーワードや広告文が予約・問い合わせにつながったのかを確認できません。
見直しの方向性としては、次の対応が考えられます。
・配信地域を商圏に合わせる
・診療時間や受付時間に合わせて配信時間を調整する
・電話タップやWeb予約完了を計測する
・検索語句を定期的に確認する
・地域別、曜日別、時間帯別に状況を見る
出典:Google 広告ヘルプ「地域ターゲティング」「コンバージョン測定について」

歯科医院が費用対効果を高めるための実務ポイント
ここからは、歯科医院がリスティング広告の費用対効果を判断しやすくするための実務ポイントを整理します。
広告費を増やす前に、キーワード、除外設定、診療メニュー、リンク先ページ、医療広告ガイドラインへの配慮を確認しましょう。
商圏と診療メニューにキーワードを絞る
まずは、広告を出すキーワードを商圏と診療メニューに合わせて絞ります。
たとえば、次のような組み合わせで考えると整理しやすくなります。
・地域名+歯医者
・地域名+歯科
・地域名+親知らず
・地域名+矯正歯科
・地域名+インプラント
・地域名+ホワイトニング
・地域名+小児歯科
・地域名+入れ歯
・地域名+歯周病
キーワードを絞るときは、自院で対応している診療メニューか、通院しやすい地域か、予約や問い合わせの目的と合っているかを確認しましょう。
無駄なクリックを減らす(除外キーワード・マッチタイプ)
費用対効果を高めるには、関係の薄いクリックを減らすことが大切です。
そのために重要なのが、除外キーワードとマッチタイプです。除外キーワードとは、広告を表示したくない検索語句を指定する設定です。マッチタイプとは、設定したキーワードと検索語句をどの範囲で一致させるかを決める指定です。
歯科医院の診療予約を目的とする広告では、次のような語句が除外候補になることがあります。
・求人
・採用
・歯科衛生士 求人
・歯科医師 採用
・セミナー
・材料
・機器
・学校
・国家試験
・イラスト
・無料素材
ただし、採用広告を出す場合は、求人や採用を除外すべきではありません。広告の目的に応じて判断しましょう。
また、マッチタイプを広げすぎると、想定外の検索語句にも広告が表示されることがあります。配信開始後は、検索語句を見て、除外キーワードやマッチタイプを調整することが大切です。
出典:Google 広告ヘルプ「キーワードのマッチタイプについて」
単価の高い診療との相性を見て、予約・問い合わせ導線を整える
リスティング広告は、診療メニューによって費用対効果の見え方が変わります。
たとえば、矯正歯科、インプラント、ホワイトニングなど、患者さんが比較検討しやすい診療メニューでは、広告文とリンク先ページの整合性が重要です。
ただし、単価の高い診療メニューであれば必ず費用対効果が合うわけではありません。患者さんは費用、治療期間、リスク、医院の方針、通いやすさなどを比較するため、情報が不足していると予約や問い合わせの判断が難しくなります。
予約・問い合わせ導線では、次の点を確認しましょう。
・電話番号が分かりやすいか
・Web予約ボタンが押しやすいか
・スマートフォンで予約しやすいか
・診療メニューごとのページに直接移動できるか
・カウンセリングの流れが分かるか
・費用の考え方が記載されているか
・リスクや注意点が記載されているか
・診療時間とアクセスが分かりやすいか
広告費だけでなく、広告クリック後の導線も合わせて見直すことが大切です。
医療広告ガイドラインに沿った広告表現にする
歯科医院のリスティング広告では、医療広告ガイドラインに沿った表現にする必要があります。
避けたい表現の例は次のとおりです。
・絶対に痛くない
・必ず治る
・No.1
・最高の治療
・失敗しない
・すぐに治る
・体験談を広告文で強調する
・治療前後の変化を過度に強調する
広告文では、断定や誇大に見える表現を避け、医院の体制や対応内容を事実ベースで伝えましょう。
たとえば、次のように言い換えます。
・「絶対に痛くない」ではなく、「痛みに配慮した治療」
・「No.1」ではなく、「地域で通いやすい診療体制」
・「必ず白くなる」ではなく、「歯の状態に合わせてホワイトニングをご案内」
また、自由診療を紹介する場合は、費用、治療期間、リスク、副作用、保険適用外であることなどの記載が必要になる場合があります。条件を満たすことで広告可能となる内容もあるため、掲載前に厚生労働省の資料や各媒体の公式ルールを確認しましょう。
出典:厚生労働省「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書」、Google 広告ポリシー「ヘルスケア、医薬品」
自院運用と運用代行、それぞれの費用対効果を踏まえて手段を選ぶ
リスティング広告は、自院で運用することも、外部に任せることもできます。それぞれに費用と工数があるため、広告費だけで判断しないことが大切です。
自院運用では、外部手数料を抑えられる可能性があります。一方で、キーワード選定、広告文作成、除外キーワード、医療広告ガイドラインへの配慮、リンク先ページの改善、コンバージョン計測などを院内で行う必要があります。
運用代行を利用する場合は、媒体費に加えて運用代行手数料がかかります。リスティング広告の運用代行手数料は、広告費の20%前後、または月額5万円〜20万円程度が相場とされています。
判断するときは、次の点を確認しましょう。
・院内で広告管理画面を見られる人がいるか
・医療広告ガイドラインを確認できるか
・検索語句の確認を継続できるか
・リンク先ページの改善まで対応できるか
・運用代行手数料を含めても費用対効果を判断できるか
・レポートでCPAやCVの動きを確認できるか
出典:リスティング広告運用代行費用に関するウェブマーケティング系記事
FAQ
Q1. 歯科医院のリスティング広告は、月いくらから始められますか?
月額予算は、地域、診療メニュー、競合状況、クリック単価によって変わります。歯科医院では、まず月10万円〜30万円程度から検証するケースがあります。競合が多い地域や自由診療メニューを中心に配信する場合は、それ以上の予算が必要になることもあるため、広告管理画面や見積もりで確認しましょう。
Q2. リスティング広告の費用対効果は、どう計算すればよいですか?
まずは、予約や問い合わせを1件もらうのにかかった広告費である「獲得単価(CPA)」と、患者さん1人が通い続ける間にもたらす診療収入の合計である「生涯価値(LTV)」を並べて見ます。CPAがLTVを下回っていれば、費用対効果は見合いやすいと判断しやすくなります。ただし、キャンセル率や通院継続の状況も考慮しましょう。
Q3. 「歯科のリスティング広告は意味がない」と聞きますが、本当でしょうか?
一概に意味がないとは言えません。費用対効果が分かりにくい場合は、検索意図とずれたキーワード、リンク先ページの情報不足、計測設定の未整備などが原因になっていることがあります。広告費を増やす前に、キーワード、商圏、広告文、リンク先ページ、計測方法を確認しましょう。
Q4. 問い合わせや予約の動きが見えるまで、どのくらいの期間が必要ですか?
リスティング広告は、設定と審査が完了すれば比較的早く表示状況を確認できます。ただし、問い合わせや予約の動きは、予算、キーワード、商圏、広告文、リンク先ページ、診療メニューによって変わります。配信開始後は、短期間で判断しすぎず、検索語句やCPAを見ながら調整する期間を設けることが大切です。
Q5. リスティング広告とMEO・SEOでは、どちらが費用対効果が高いですか?
どれが高いかは、医院の目的や商圏、診療メニューによって変わります。リスティング広告は短期的に検索画面で接点を作りやすく、SEOやMEOは中長期で医院情報を整える施策です。それぞれの施策には役割があるため、自院の目的に合わせて組み合わせを考えることが大切です。
Q6. 自院で運用するのと、運用代行に任せるのは、どちらが費用対効果が良いですか?
自院で運用できる体制があり、検索語句の確認や改善を継続できる場合は、自院運用も選択肢になります。一方で、医療広告ガイドラインへの配慮、計測設定、リンク先ページの改善まで行うには工数がかかります。運用代行を検討する場合は、広告費の20%前後または月額5万円〜20万円程度の手数料も含めて、CPAや改善提案の内容を確認しましょう。
まとめ:歯科医院のリスティング広告はCPAとLTVで判断する
歯科医院のリスティング広告は、広告費が高いか安いかだけで判断するものではありません。大切なのは、予約や問い合わせを1件もらうのにかかった広告費であるCPAと、患者さん1人が通い続ける間にもたらす価値であるLTVを並べて見ることです。
まずは、自院の広告費、予約・問い合わせ数、診療メニューごとの患者さん1人あたりの価値を整理しましょう。そのうえで、キーワード、商圏、リンク先ページ、予約導線、医療広告ガイドラインへの配慮を見直すことが大切です。
自院だけで運用する場合は、検索語句の確認、除外キーワードの追加、広告文の見直し、リンク先ページの改善、計測設定などを継続する必要があります。院内で対応する工数が大きい場合は、外部の運用支援を検討することも選択肢になります。