この記事の目次
1.妊婦さんは肩がこりやすい?原因は?
1-1.妊娠後期になると肩こりを感じる理由
お腹が大きくなるにつれて肩こりをうったえる妊婦さんが増えます。とくに28週以降の妊娠8.9.10か月ごろの妊娠後期に感じる人が多いようです。このころになると、家でゆっくりと過ごすことが多く、この過ごしかたも原因のひとつと言えます。
1-2.妊婦さんの肩こりの原因
・ホルモンバランスの急激な変化による
妊娠するとホルモンバランスが変わることでさまざまな身体の変化を感じます。一般的な肩こりの主な原因は血行不良と精神的ストレスです。
ところが、妊娠すると『ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)』というホルモンが作られ、それにより『エストロゲン(卵胞ホルモン)』『プロゲステロン(黄体ホルモン)』という2つの女性ホルモンが分泌されます。
これにより妊娠が維持されるのですが、ホルモンバランスの急激な変化に身体が対応できずバランスが崩れてしまいます。その結果、自律神経が乱れ血行が悪くなります。
・ホルモンによって骨盤が緩む
さらに、妊娠中に分泌されるホルモンによって「骨盤のゆがみ」や「腰痛」になりやすくなります。この腰痛をかばおうと、無理な姿勢をとることで肩こりが起こるのです。
・お腹や胸が大きくなることで血行不良になる
妊娠後期はお腹の赤ちゃんがどんどん成長し大きくなります。その結果、今までのように血液がスムーズに流れにくくなります。さらに、授乳の準備を始めるために胸が大きくなっていきます。
このことが原因で肩甲骨の血流が悪くなったり、肩が内側に入り込みやすくなったりして姿勢が悪くなることで血行不良におちいります。
・出産の緊張やストレス
出産が近づくと緊張や不安でストレスを感じます。このようなときは筋肉に無意識に力が入り、肩がこってしまう原因になります。
2.自分でできる!妊娠中の肩こりを解消する方法
2-1.身体を冷やさない
妊娠中に限らず、冷えは万病のもとです。そのため身体を温めることが大切です。その結果、血行が良くなり肩こりが改善されます。
夏場でも「薄手の腹巻を着用する」「手首・足首・首元を冷やさないようにする」「飲み物は常温にする」などを心がけましょう。
2-2.湿布を貼ってもいいの?
市販の湿布には妊娠中には使用できない成分が入っていることがあるため、使用することはおすすめできません。もし使用したい場合には検診時に医師に相談しましょう。
3.肩こりがひどい…病院でうける治療について
3-1.産婦人科?整形外科?
・お腹の赤ちゃんの安全を第一に考えて産婦人科へ
通常であれば整形外科や神経内科・脳神経外科接骨院などを受診します。
妊娠中でもこれらの診療科でも治療はできますが、おなかの赤ちゃんを第一に考えると産婦人科で診てもらうのが良いでしょう。
・産婦人科のほうが妊婦さんのことを熟知している
妊婦さんには使用できない薬やレントゲン検査の対応など、産婦人科のほうがこれらをよく把握しています。
まずは産婦人科に相談し、専門的に診てもらえる医療機関を紹介してもらいましょう。
検診まで我慢ができるのであれば、そのときに担当医師に相談してみてください。
3-2.病院で受ける治療
妊娠中はあまりお腹周りはひねらないほうが良いこともあります。過度なツボ押しやマッサージ、ストレッチ などは避け、肩こりに悩まされる場合は、産婦人科の担当医に相談をしましょう。
妊娠中でも使用できる湿布や塗り薬を処方してもらうこともできます。
4.まとめ
妊娠中には身体の変化によってさまざまな不調を感じるものです。お腹が大きくなることで腰に負担がかかり、腰痛に悩まされている妊婦さんも多く見られます。
まだ我慢ができるからとそのままにしておくのは良くありません。
お腹の赤ちゃんの成長とともに悪化する恐れもあるので担当の産婦人科医に相談し、早めに対処するようにしましょう。