歯列矯正でもOK!確認のために知りたいセカンドオピニオン

コラムを読んで、歯に関してわからないことや不安なことがあれば、歯科矯正の歯医者さんに相談してみましょう。

セカンドオピニオンというと、あなたはどんな印象を持っていますか?ガンなどの外科治療が伴う重大な病気のときにだけ利用するものという印象を持っている人もいるかも知れませんが、そもそもどんな治療でもセカンドオピニオンは受けられるものであり、歯列矯正も例外ではありません。この記事では、落ち着いて歯列矯正の治療を受けるために知りたい、セカンドオピニオンの受け方などについて触れていきます。現在治療中や治療後の場合でも受けられますので、多くの方に知っておいてほしい情報です。

この記事の目次

セカンドオピニオンのタイミング

治療計画時に受けるセカンドオピニオン

歯列矯正では、ほとんどの場合最初に治療計画を出します。その中で、治療方法、治療期間、治療費等、納得のいかない部分があればセカンドオピニオンを受けることが可能です。

セカンドオピニオンは、他の治療法を模索したい場合にも使うことのできる方法です。また、セカンドオピニオンを治療前に行うとムダな治療費がかからないというメリットがあります。

歯列矯正中に受けるセカンドオピニオン

現在の治療に不安がある場合や、予定よりも治療に時間がかかっている場合は、「見立てが間違っていたのでは?」と不安になるものでしょう。この場合も、セカンドオピニオンを受けられます。他の歯医者さんに現在の治療経過を見てもらって、その治療方針が間違っていないかどうかなどを調べてもらうのもいいでしょう。

治療後に受けるセカンドオピニオン

治療したけれど仕上がりが当初相談したものと異なる場合は、保定期間中、または保定期間が終わった後でもセカンドオピニオンが受けられます。これまで行った歯列矯正がどんなものだったのかを伝えて、その方法が間違っていなかったか、現在の問題を改善するにはどうしたらいいかなどの見解をもらうことができます。

セカンドオピニオンをする理由は?

抜歯が本当に必要かを知りたい

歯列矯正の中では、抜歯が必要な治療があります。中には「抜かずに治療はできないのか」と気になることもあるでしょう。抜歯の有無を検討することは、セカンドオピニオンを受ける立派な理由になります。

目立たない歯列矯正の方法を選びたい

最近は裏側矯正など目立たない矯正法も存在します。表側矯正をどうしても避けたい場合などは、他の治療法を模索するためにセカンドオピニオンを受けてみるのもいいでしょう。

治療期間をとにかく短くしたい

治療前の相談の時点で、治療期間を短縮する方法がないかが気になれば、セカンドオピニオンを受けてもいいでしょう。また、すでに治療に入っており、治療期間が長引いているケースでもセカンドオピニオンは可能ですので、一度検討してみてはどうでしょうか。

そもそも本当に歯列矯正は必要なのか

もっと簡単な歯列矯正を選びたいなどあれば、セカンドオピニオンを受けてみてもいいです。セカンドオピニオンはさまざまな治療方法を模索して、納得して治療に入るために利用されています。

「そもそも本当に歯列矯正が必要か」といった根本的な疑問を解消するために、セカンドオピニオンを受けても問題ありません。

歯列矯正の治療の結果に納得できない

しっかり歯列矯正がなされていないと感じる、矯正は終わったけれど、もっと違う方向性で治療を受けたいという場合、セカンドオピニオンを受けられます。これまでの治療が本当に治療方針に沿うものだったのかも、セカンドオピニオンで導き出すことができるでしょう。

費用に納得できない

治療費が高い、治療内容と治療費が妥当でないように思った場合は、確認を含めセカンドオピニオンを受ける方法があります。自由診療の歯列矯正は、歯医者さんによってもその治療費はさまざまです。支払い方法なども含めて検討してくといいでしょう。

セカンドオピニオンのための歯医者さん選び

設備が充実している

レントゲンや歯科用CTなど、セカンドオピニオンのために必要な検査ができるよう、設備が充実しているかをチェックしてください。多くの歯医者さんはウェブサイトに設備情報などを掲げていますので、充実した検査機器がそろっているかを確認することができます。

矯正に特化した医師かどうか

矯正に特化した医師かどうか、そして、矯正治療の経験がどれだけあるか、確認した方がいいでしょう。中には、一般的な歯科診療の担当医師が矯正の治療を兼務していることもあります。

矯正の担当医は常勤

一般的な歯科医療と矯正歯科の両方を診察している歯医者さんの場合、矯正歯科の担当は複数の医院を兼務している、すなわち非常勤の医師であるケースもあります。主治医が変わってしまう可能性などもあるので、なるべく同じ主治医に長く見てもらえるように、常勤で働いている矯正歯科を選ぶようにするといいでしょう。

歯列矯正は急なトラブルが発生する場合もあります。しかし、常勤でなければ担当の医師が出勤する日時まで待たねばいけないデメリットがあります。これらのことも踏まえて選ぶようにしてください。

かかる費用・受診日時も調べて

セカンドオピニオンは、病院によっては受け入れ日時が限られています。日時によっては受けたくても受けられない場合もあるので、事前に調べるようにしておくといいでしょう。セカンドオピニオンにかかる費用などもまちまちなので、こちらも確認しておきましょう。

セカンドオピニオンの流れ

主治医にセカンドオピニオンの意図を伝える

主治医にセカンドオピニオンの意向を伝えたら、セカンドオピニオンを受けたい病院を探します。それから、メール、電話等でセカンドオピニオンが可能かの問い合わせをしましょう。

セカンドオピニオンの際には主治医に必要な資料を作成してもらいますが、まれに断られることもありますので、その点も踏まえて依頼する必要があります。万が一断られても、セカンドオピニオンを受診することは可能です。

セカンドオピニオンの予約をする

セカンドオピニオンの予約は、日時を限定していることがあります。きちんとセカンドオピニオンであることを伝えて予約を入れましょう。

予約した日に来院する

持ち込んだ資料を引き渡し、カウンセリングなどを受けます。分析や診断をしてもらいましょう。セカンドオピニオンの費用は、相談時間によって変動する場合や、検査によってさらに高くなることもあります。中には無料で受けられる場合もあるので調べてみましょう。

主治医に結果を報告する

セカンドオピニオンを受け、今後の治療について主治医に伝えます。転院を決める場合にも、伝えるのが基本です。

セカンドオピニオンの注意点

ファーストオピニオンを大切に

最初に受けた歯医者さんでの見解をしっかり理解することが大切です。ここでの治療方針などを理解できていないと、せっかくセカンドオピニオンを受けてもその差を検討することはできません。

主治医としっかり話をしましょう

現在の主治医としっかりと治療方針を話し合うことも大切です。一人の医師=一つの治療法というわけではありませんので、他にも治療法がないか、まずは主治医と話し合ってみてください。

ドクターショッピングにならないように

セカンドオピニオンは、自分が納得できる治療方針に出会えるまで行うものです。しかし、なんでもかんでもセカンドオピニオンを受けるドクターショッピングは避けた方がいいでしょう。セカンドオピニオンは3回程度にとどめて、ドクターショッピングにはご注意ください。

まとめ

セカンドオピニオンは上手に利用しましょう。歯医者さんを疑って、いくつもセカンドオピニオンを受けることは、ドクターショッピングを繰り返すだけで治療も遅れ、歯列矯正に影響が出てしまう場合も出てきます。不安な点、不満な点などは事前に書き出しておき、その点を解消するためにセカンドオピニオンを受けるというのも有効です。漠然とセカンドオピニオンを受けるのではなく、自身でもきちんと両者を把握し、納得して治療を受けられるように考えて制度を利用してください。

監修医 松岡浩司先生

松岡歯科クリニック 院長

【経歴】
1986年 日本歯科大学 卒業
1988年 パール歯科医院 勤務
1995年 松岡歯科クリニック 院長就任
現在に至る

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