当院では、お口の中全体を見て10年、20年先に、歯が健康であることを考えて治療計画をしていきます。例えば、被せ物を希望する患者さまのお口の中に虫歯や歯周病があった場合、被せ物より先にそちらを治療することがあります。口内環境を整えてから被せ物をしたほうが、被せ物が長持ちすると判断するからです。
また、患者さまのご要望も大事にしています。抜歯が必要そうな場合でも、患者さまが拒めば無理に抜歯はしません。一度様子を見た後、もし痛みが出て患者さまから抜歯の要望があれば対応します。
毎日歯を磨いているのに、歯周病になる患者さまがいらっしゃいます。それは「磨いている」だけで、「磨けてはいない」からです。歯周病があると、インプラントが長持ちしないなどお口全体に影響が出てしまいます。「磨く」ではなく「磨ける」方法を身に付けるようにしましょう。
治療と同じで、予防方法も患者さまにより異なります。汚れている場所や歯周病の進行度など、それぞれ違う点があるからです。当院では、歯ブラシの選び方や磨き方などを説明して、一人ひとりに合った予防方法を提案します。そして、それをご自宅で継続的にやっていただくことが必要です。学ぶだけでなく実際にやってみましょう。
歯が痛くなる、悪くなる前に歯科医院へ通うことは大切です。口内の状態が変化する経過を追えますし、状態が悪くなっているときも悪化する前に対処できるからです。
当院では、染め出し液を使って歯垢の付着具合を見たり、歯周病の有無を確認するなどして、口内の状態をチェックしています。トラブルを早期発見できるので、重症化するリスクを減らすことができます。
歯科医院には、歯が悪くなってから来る方が多いですが、その場合だと症状が進行していますので、治療が必要となります。その分の時間と費用をかけなければなりません。定期的に検診に来ていただければ、歯科医院へ数ヶ月に一回来るだけで済みます。このように歯を事前に守ることは、患者さまの負担を減らすことにもつながります。