予防歯科の治療内容｜川田歯科医院

具体的な予防という面で考えると、やはりブラシ指導が有効だと経験を通して私は感じています。そもそも、人間の体というのは20歳までは成長を続けます。そこから成長がなくなっていき、悪い言い方をすると衰えていってしまうわけです。そのため、成長期である20歳までの間はそこまで治療を繰り返さずとも、体が治療する力を持っているのでそこまで強く心配はしなくてもいいでしょう。しかし成人後はその成長がなくなり、虫歯や歯周病は自分で気をつけていなければなかなか改善していきません。そこで重要となるのが日々のブラッシングの行い方です。もちろん成人していないからといって歯を磨かなくても良いわけではないので、ブラシ指導はお子様にもさせて頂いています。歯の磨き方は人によって異なっていて、一人一人癖があります。当院では実際に磨き残しを患者様に見ていただくために、普段のブラッシングの様子を見せて頂き、ミラーや写真、染め出しを用いて指導を行っています。染め出しはうまくできていないところは色づいているので、磨き残しや磨きが甘いというのがはっきりとわかります。実際に見て理解してもらい、どのように磨くことを意識していくのが良いかをアドバイスをさせてもらい、よりよい歯の状態を保って頂けるように努めています。

30年以上、歯科医師として様々な患者様の歯の状態を診てきましたが、歯の状態はどうしても悪くなっていく、ということは言えると思います。大学を出て歯科医師として治療を行い始めた頃、私は「良い治療をすれば長く保つものだ」と思っていましたが、実際はそうとも言い切れない部分も多々あります。5年10年経つと治療した部分は壊れてきますし、歯の状態が悪くなる原因は環境や予防不足である場合が多く、そういった身体の変化に順応して対応して行かなければ、良い状態を保つのは難しいものなのです。そう考えていくと、やはり予防や定期的なメンテナンスはとても重要です。健康的な歯を長く持って頂くためにも、予防はしっかりと行っていきたいものです。