インプラントの費用はいくら?目安や内訳、費用を抑える方法もご紹介

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高価な費用がかかるといわれるインプラント治療。その料金はどのくらいになるのでしょうか。また、インプラント治療の費用負担を軽減させる方法はないのでしょうか。

この記事では、インプラント治療の料金についてお伝えしていきます。この機会にインプラントの治療費について知識を深めていきましょう。

この記事の目次

1.インプラントはどのくらいの費用がかかる?

インプラント治療は自由診療

インプラント治療の料金が高価になるのは、医療保険が適用されないことが原因のひとつです。保険適用される治療であれば、1割や3割などの負担で済みますが、インプラントは自由診療となるため、料金は全額自己負担になります。

また、自由診療の価格は歯科医院に決定権があるため、歯科医院によって料金が大きく異なります。

 

インプラント治療の料金内訳

インプラントの治療にかかる料金の内訳をご紹介します。こちらは1本あたりの料金目安です。

・術前検査 1万円程度
・術前の精密検査 2〜4万円程度
・インプラント本体 20万円程度
・被せ物の費用 10〜20万円程度

これはあくまで一例です。歯科医院によっては、検査費用が無料になったり、被せ物の材質によってはもっと安価に、または高価になる可能性があります。インプラントは保険適用外の自費治療であり、天然歯ではなく人工の歯根を使用します。そのため、インプラントの上に被せる歯も保険診療の範囲では作ることができません。

 

被せ物の種類と料金

インプラントの被せ物の素材は、数種類あります。被せ物の素材によっても費用に差が生まれます。

 

ジルコニアセラミッククラウン:9〜20万円程度

ジルコニアとは、セラミック素材の中でも審美性の高いとされる素材です。金属アレルギーに不安のある患者さんは、ジルコニアセラミッククラウンを選ぶことが多いでしょう。耐久性も高く、着色汚れがつきにくいというメリットがあります。

 

オールセラミッククラウン:7〜17万円程度

オールセラミッククラウンも、ジルコニア同様金属アレルギーの方が選ぶことが多い素材です。自然な歯の色に近いですが、着色汚れがつきやすく定期的なクリーニングが必要になります。また、耐久性はジルコニアよりも劣っているため、欠けるなどのトラブルが起きやすくなります。

上記以外にも、メタルボンド冠(金属とセラミックを焼き付けたもの)や金合金の歯など、状況に応じてさまざまな種類があります。最適な選択をするために、歯医者さんと十分に相談しましょう。

 

保証期間にも注目

トラブルがあったときでも、保証期間内であれば無料で対応してもらえる場合もあります。保証内容は歯科医院ごとで違いますが、10万円までの治療を無償で保証してくれるケースもあります。インプラントは費用が高価なため、保証内容を確認して、経済的リスクを事前に回避することも大切です。

2.インプラントの費用を抑える方法とは?

インプラントの治療では、1本でも約30〜40万円もする高額な治療費がかかります。複数本治療すれば、100万円以上になることも珍しくありません。ここでは、インプラントの料金を抑える方法を3つご紹介いたします。

 

デンタルローンやクレジットカードで支払う

高額な治療費を一括で支払うのは、経済的に大きな負担になる場合があります。一括払いでは負担が大きいという方は、分割払いに変更して1回に支払う負担額を減らしてみてはいかがでしょうか。

歯科医院ではデンタルローンを扱っている場合や、一般的なクレジットカードが利用可能な場合があります。クレジットカードカードが利用出来る場合では、自分の支払いの状況に応じて、分割払いやボーナス払い、またリボ払いなど色々と選択が可能です。いずれにせよ、総額が減るわけではありませんし、金利も加算されますが、1回の負担額が軽減できて、経済的な助けになるでしょう。

 

医療費控除を申請する

インプラントは1本で30〜40万円前後にもなる高額な治療費がかかる治療です。そのため、医療費の支払額が10万円以上で対象となる「医療費控除」の申請が可能になります。医療費控除は、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。インプラントは、歯を一本治療するだけでも対象になります。

医療費控除に申請するためには、領収書などをきちんととっておくことが必要です。その他の医療費についても、あわせて領収書をとっておいて、確定申告の際に提出しましょう。

 

保険適用の条件となるケースも

インプラントでも特別な理由がある場合では保険が適用されることもあります。ですが極めて稀なケースのため、一般的な患者さんの場合は通常あてはまらないものですが、以下が条件となっています。

■保険適用となる条件
・腫瘍や事故の外傷などによってあごの骨が1/3以上連続して失われた場合
・骨移植によってあごの骨が再建された状態にある場合
・あごの骨の1/3以上が連続して失われている状態で、医科保険医療機関の主治医が先天性疾患と診断した場合
・あごの骨の形成不全である場合

また、保険が適用されるには受診する医療機関が定められています。

■医療機関の条件
・入院病床が20床以上ある病院内の歯科、口腔外科
・上記に当てはまる病院の歯科、または口腔外科で5年以上の治療経験を有し、インプラント義歯の治療経験が3年以上ある医師が常勤で2名以上配置されている医療機関
・当直体勢が整っている医療機関
・国が定める医療機器、医薬品が管理、整備されている医療機関

3.格安インプラントには要注意!

「1本10万円」という格安のインプラントも存在しています。安価で魅力的に感じますが、このような格安インプラントは、以下のようなトラブルなどが発生しやすいという可能性も否定できないため、おすすめできません。

 

廉価な素材を使用している

安価なインプラントは、素材が不良品の場合や耐久性が低い場合なども多くみられます。

実際、インプラントの材料となるチタン製などの人工歯根は、きちんとした規格で認可の下りているものは、1本数万円の材料費がかかっていますが、極めて粗悪で認可も下りていないような並行輸入や個人輸入の劣悪品が1本数千円で出回っているのも事実です。

耐久性が低ければ、通常より早いタイミングで再治療が必要になるため、結果的に経済的な負担も大きくなります。

 

設備が整っていない

治療費が安価な場合、設備が不十分な可能性があります。設備が不十分であれば、適切な治療ができません。ただし、設備の可否を一目で見極めることは非常に難しいことです。セカンドオピニオンを受けるなど、冷静に判断できるような工夫をするようにしましょう。

 

経験の浅い医師が担当している

経験の浅い医師が治療を担当している可能性もあります。インプラント手術は顎の骨を開けるなどの操作が必要なため、出血の対処や縫合や切開の技術など、外科的な知識や豊富な経験が必要です。経験が浅い医師に任せるには、リスクが高いといえるでしょう。外科的手術が必要なインプラント治療は、豊富な実績と経験を持つ歯医者さんにしてもらうようにしましょう。

 

保証やアフターフォローに不備がある

きちんとしたインプラント治療を行っている歯科医院では、保証サービスを導入しているケースが多いです。アフターフォローも丁寧であり、万が一破損してしまった場合でも適切に対処してくれます。保証期間は歯科医院によって違いはありますが、一般的には「10年保証」のように長期間保証してもらえます。

安価なインプラントの場合には、保証サービスを導入していないことも多く、アフターフォローのメンテナンスに対応していない場合もあります。

4.まとめ

インプラントは1本が約30〜40万円と、高額な治療費がかかります。治療をする場合には、それだけの価値があるのかどうか、自分に本当に合った治療法なのかどうかを検討し、納得したうえで治療を始めましょう。

また「できるだけ安いところで」と考えてしまうかもしれませんが、熟練の技術を持った歯医者さんに治療をしてもらい、長持ちさせるようにアフターメンテナンスをしっかりと受けることが、総合的に考えると経済的だといえます。医療費控除などの公的な制度を利用して費用面の負担を軽減し、料金が安価という理由だけで歯科医院を選ばないようにしましょう。

監修医

遠藤 三樹夫先生

遠藤歯科クリニック 院長

経歴

1983年大阪大学歯学部 卒業
1983年大阪大学歯科口腔外科第一講座 入局
1985年大阪逓信病院(現 NTT西日本大阪病院)歯科 勤務
1988年遠藤歯科クリニック 開業
 現在に至る

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