【顎関節症】医療機関での治療法と自宅でできるセルフケアを紹介

    「顎関節症」という言葉を聞いたことはあっても、症状や原因、どこで治療できるかなど、詳しいことはあまり知られていないかもしれません。顎関節症は、日常生活の習慣やストレスなど、さまざまな要因が関係して発症すると考えられています。

    ここでは、顎関節症の症状や要因、自宅でできるセルフケア、歯科口腔外科で行われる治療法について紹介します。

    この記事の目次

    1.顎関節症とは

     

    顎関節症とは、顎の関節や筋肉に痛みや機能異常が生じる疾患です。顎関節症は複数の要因が重なって発症すると考えられており、生活習慣やストレスなどが関係する場合があります。

    顎関節症の代表的な症状と要因をご紹介します。

     

    症状
    ・口が大きく開けにくい
    ・口を開けると音がする
    ・顎のまわりに痛みがある

     

    要因
    ・精神的なストレスや不安
    ・睡眠時の歯ぎしりや食いしばり
    ・噛み合わせの影響
    ・顎の関節や周囲の筋肉への負担
    ・長時間のパソコン作業などによる緊張した姿勢

    2.自宅でできる顎関節症のセルフケア

     

    ここでは、自宅で行えるセルフケアをご紹介します。ただし、強い痛みや口が開けにくい症状が続く場合は、自己判断せず歯科口腔外科などの医療機関へ相談しましょう。

     

    ■強い痛みがあるときの応急処置

    夜間などに強い痛みが出た場合の対処法を紹介します。

     

    口を動かさなくても痛いとき
    炎症が疑われる場合は、冷たいタオルや保冷剤をタオルで包み、患部に短時間当てる方法があります。冷やしすぎには注意しましょう。

     

    口を動かすときだけ痛いとき
    筋肉の緊張が関係している場合は、温かいタオルなどで周囲を温めることで症状が和らぐ場合があります。

     

    筋肉を押すと痛いとき
    痛みが強くない場合は、顎周囲をやさしくほぐすように触れる方法があります。強く押したり無理に刺激したりしないよう注意してください。

     

    ■今すぐできるセルフケア

    普段の習慣が顎関節に負担をかけている場合があります。生活習慣を見直すことで、症状の軽減につながることがあります。

     

    習慣になっている姿勢を見直す
    ・猫背や頬杖など顎に負担がかかる姿勢を避ける
    ・同じ姿勢で長時間作業する場合は適度に休憩をとる

     

    緊張状態を続けない
    ・十分な休息やリラックスする時間を確保する

     

    睡眠環境を見直す
    ・首や顎に負担の少ない寝姿勢を意識する ・枕の高さが合わない場合は見直す

    3.歯科口腔外科での顎関節症の治療法

     

    顎関節症の治療は、歯科口腔外科などで行われます。治療は保存的治療が中心で、症状や状態に応じて複数の方法を組み合わせる場合があります。

     

    薬物療法
    消炎鎮痛薬などを用いて、痛みや炎症の軽減を図ります。症状によっては筋肉の緊張を和らげる薬などが処方される場合もあります。

     

    スプリント療法
    歯型に合わせて作製したマウスピースを装着し、歯ぎしりや食いしばりによる負担の軽減を図ります。

    認知行動療法
    食いしばりや頬杖など、顎関節に負担をかける習慣を見直す治療法です。

     

    運動療法
    口を開ける訓練や筋肉をほぐすリハビリを行い、顎の動きの改善を目指します。

     

    外科的治療
    保存的治療で十分な改善がみられない場合などに、関節鏡手術などの外科的治療が検討されることがあります。

    4.まとめ

    顎関節症は、生活習慣やストレスなど複数の要因が関係する疾患です。セルフケアで症状が軽減する場合もありますが、痛みが続く場合や口が開けにくい場合は、歯科口腔外科などの医療機関へ相談しましょう。

    食事の際に口を開けにくい、口の開閉に支障があるなどの症状がある場合は、歯科口腔外科などの医療機関へ相談してみてください。

    【参考サイト】
    ・国立がん研究センター「口腔がんの原因・症状について」
    https://www.ncc.go.jp/jp/information/knowledge/oral/001/index.html
    ・日本顎関節学会「診療ガイドライン」
    https://kokuhoken.net/jstmj/publication/guideline.html
    ・Mindsガイドラインライブラリ「顎関節症初期治療診療ガイドライン2023 改訂版」
    https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00780/
    ・日本歯科医師会「お口のなんでも相談 顎関節症」
    https://www.jda.or.jp/consultation/vol-14.html
    ・厚生労働省「医療広告ガイドライン」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000206553_00012.html

    監修医

    遠藤 三樹夫先生

    遠藤歯科クリニック 院長

    経歴

    1983年大阪大学歯学部 卒業
    1983年大阪大学歯科口腔外科第一講座 入局
    1985年大阪逓信病院(現 NTT西日本大阪病院)歯科 勤務
    1988年遠藤歯科クリニック 開業
     現在に至る

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