歯周病はできるだけ抜かず、神経を残すことで歯の寿命を保つことを念頭に治療をしていきます。歯周病は歯を抜けば治療が完了するというものではないからです。
歯周病は細菌が原因で起こる病気なので、たとえ一つの歯を抜いたとしても、別の歯に症状が感染することもあります。近年ではお口だけでなく、全身の病気につながるリスクが歯周病にあるとまで言われています。
当院では歯周病の検査、歯周病を引き起こす理由となる歯垢(しこう)や歯石の除去、ブラッシング指導を通して、お口を良い環境に保つようにしていきます。できるだけ多くの歯を残して、しっかり食べ物を噛めるお口を目指しましょう。
歯周病を改善するにはお口の環境を清潔に保つことが重要です。そのため当院では、患者さまがご自宅でのブラッシングを習慣にしていただけるようにサポートしています。歯ブラシやケアグッズの選び方から、正しい歯の磨き方、お口の健康を保つアドバイスをしていきます。
歯ブラシはブラシの硬さ、毛先の細さ、歯と歯の隙間に当てやすい形など、患者さまのお口に合わせたものを提案できます。また、普段ご自宅で使用している歯ブラシを持参いただければ、歯科衛生士が鏡を見ながらブラッシング指導をすることも可能です。
他にもタバコを吸われる方には、歯周病になりやすい傾向があるため、お口の健康のためにも吸う本数を減らすようすすめることもあります。
治療の一貫として患者さまの食生活についてお聞きすることがあります。歯周病のような細菌が原因で起こる病気は、普段の食生活と密接に関係しているからです。
どのような食べ物を食べるか、不規則な食生活はしていないか、栄養が偏っていないかによって、歯周病のリスクが高くなりかねません。また、不健康な食生活を続けていると、栄養が偏ることで舌に独特の症状がでてきます。そのため、舌の状態を一緒に見ながら、食生活についてアドバイスをしています。