知らないと損?インプラントは医療費控除の対象

スマイルライン編集部
2026-05-21 更新
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この記事の目次

1.医療費控除の基礎知識1-1 医療費控除とは1-2 インプラントも医療費控除の対象となる場合がある1-3 知っておくべき医療費控除の枠組み2.医療費控除の申請方法2-1 会社員でも申請は自分で!
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2-2 申請に必要な書類をチェック2-3 控除申請は郵送、持参、またはe-Taxで2-4 ローン・分割払いの対象額範囲3.医療費控除還付金を計算してみよう3-1 まずは控除額を計算する3-2 控除額をふまえて還付金を計算する3-3 医療費控除は翌年の住民税にも影響4.インプラントの医療費控除でよくある質問4-1 インプラントの医療費控除対象は?4-2 ローンでの支払の場合は?4-3 全てのインプラント治療が対象?4-4 生計をともにする家族とは?5.まとめ

インプラントは医療費控除の対象?条件と申請方法を解説
さまざまな理由で失った歯を補う治療方法の一つに、顎の骨に人工歯根を埋め込むインプラント治療があります。歯を失った場合の治療法には、インプラントのほか、入れ歯やブリッジなどがあります。
インプラント、入れ歯、ブリッジには、それぞれメリット・デメリットがあります。インプラントは人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を取り付ける治療で、見た目や噛む機能の回復を目的として行われます。
一方で、インプラント治療は自由診療となることが多く、費用が高額になる場合があります。費用面で悩む方に知っておきたい制度の一つが医療費控除です。インプラント治療費は、病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分であれば、医療費控除の対象となる場合があります。ここでは、医療費控除の条件や申請方法を紹介します。

1.医療費控除の基礎知識

1-1 医療費控除とは

医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に、自分または生計を一にする配偶者や親族のために支払った医療費が一定額を超える場合に、所得控除を受けられる制度です。
会社員であっても、医療費控除を受けるには原則として確定申告が必要です。医療費には、医療機関で支払った治療費のほか、一定の医薬品購入費などが含まれる場合があります。ただし、健康維持を目的としたサプリメントなどは対象外です。

1-2 インプラントも医療費控除の対象となる場合がある

インプラント治療では、主に以下のような費用がかかります。
・治療前の検査や診断料
・人工歯根や人工歯などの治療費
・手術費用
・治療に必要な通院費
歯科医師による診療または治療の対価で、病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分は、医療費控除の対象となる場合があります。
また、治療のために公共交通機関を利用した通院費も、医療費控除の対象になる場合があります。

1-3 知っておくべき医療費控除の枠組み

医療費控除の対象期間、対象額、対象者などをまとめると、以下のようになります。申告漏れや必要書類の紛失を避けるため、正しい情報を確認しておきましょう。
◆対象期間
1月1日~12月31日の1年単位
◆対象額
医療費控除の金額は、実際に支払った医療費の合計額から、保険金などで補てんされる金額を差し引き、さらに10万円を差し引いて計算します。ただし、その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引きます。控除額の上限は200万円です。
◆対象者
自分の医療費だけでなく、生計を一にする配偶者や親族の医療費も合計して申告できます。
◆申告期間
還付申告は、原則として申告できる年分の翌年1月1日から5年間行うことができます。過去分を申告する場合は、国税庁や税務署で最新の手続き条件を確認しましょう。

2.医療費控除の申請方法

2-1 会社員でも申請は自分で!

医療費控除は年末調整では受けられないため、会社員の方も原則として自分で確定申告を行う必要があります。
確定申告では、医療費控除の明細書を作成し、確定申告書に添付します。医療費通知を利用できる場合は、明細書の記載を簡略化できることがあります。

2-2 申請に必要な書類をチェック

インプラント治療で医療費控除を受ける場合は、以下の書類を準備・保管しておきましょう。
・医療費控除の明細書
・治療費の領収書(提出ではなく、原則5年間の保存が必要)
・歯科ローン契約書や信販会社の領収書など、支払いを証明できる書類
・通院交通費の記録
通院費については、診察券などで通院日を確認できるようにし、利用区間や金額を記録しておくとよいでしょう。

2-3 控除申請は郵送、持参、またはe-Taxで

医療費控除を含む確定申告は、主に以下の方法で行えます。
(1)所轄税務署へ郵送する
(2)所轄税務署へ持参する
(3)国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用してオンラインで申告する
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って入力することで、申告書や明細書を作成できます。e-Taxで送信することも、印刷して郵送・持参することも可能です。
確定申告期間や利用条件は年によって異なる場合があるため、国税庁の最新情報を確認してください。

2-4 ローン・分割払いの対象額範囲

インプラント治療で歯科ローンや分割払いを利用する場合、医療費控除の対象となる年が異なります。
◆ローンを組んでいる場合
歯科ローンでは、信販会社が治療費を立替払いするため、その立替払いが行われた年の医療費控除の対象になります。ローン契約書や信販会社の領収書を保存しておきましょう。なお、金利や手数料は医療費控除の対象外です。
◆分割払いの場合
分割払いでは、その年に実際に支払った金額が医療費控除の対象です。年をまたいで支払う場合は、それぞれの年に支払った金額で申告します。

3.医療費控除還付金を計算してみよう

還付金を算出するには、まず医療費控除額を計算し、その控除額に応じて税額への影響を確認します。

3-1 まずは控除額を計算する

医療費控除額は、以下の計算式で求めます。

実際に支払った医療費の合計額-保険金などで補てんされる金額-10万円
※その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%
※医療費控除額の上限は200万円
例えば、支払った医療費の合計が50万円、保険金などで補てんされる金額が5万円の場合、

50万円-5万円-10万円=35万円

が医療費控除額です。

ただし、35万円がそのまま還付されるわけではありません。

3-2 控除額をふまえて還付金を計算する

実際の還付額は、医療費控除額や所得税率、すでに納付した税額などによって異なります。概算では、医療費控除額に所得税率を掛けて考えることがあります。
国税庁による所得税率は、課税される所得金額に応じて5%から45%の7段階に区分されています。

<参考:所得税率(令和7年4月1日現在法令等)>
課税される所得金額/税率/控除額
1,000円から1,949,000円まで/5%/0円
1,950,000円から3,299,000円まで/10%/97,500円
3,300,000円から6,949,000円まで/20%/427,500円
6,950,000円から8,999,000円まで/23%/636,000円
9,000,000円から17,999,000円まで/33%/1,536,000円
18,000,000円から39,999,000円まで/40%/2,796,000円
40,000,000円以上/45%/4,796,000円

実際の計算では、復興特別所得税や他の控除の影響もあるため、国税庁の確定申告書等作成コーナーや税務署で確認しましょう。

3-3 医療費控除は翌年の住民税にも影響

医療費控除により課税所得が下がると、翌年度の住民税に影響する場合があります。ただし、住民税額は自治体や所得状況、各種控除によって異なります。
具体的な金額は、お住まいの自治体や税務署、確定申告書等作成コーナーなどで確認してください。

4.インプラントの医療費控除でよくある質問

4-1 インプラントの医療費控除対象は?

インプラント治療費や、治療のための通院費が対象となる場合があります。通院費は、電車やバスなど公共交通機関の利用が対象です。やむを得ない事情がある場合のタクシー代が対象となることもあります。
一方、自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代は対象外です。歯ブラシや歯磨き粉など日用品も、原則として医療費控除の対象には含まれません。

4-2 ローンでの支払の場合は?

歯科ローンで支払った場合も、医療費控除の対象となる場合があります。ただし、金利や手数料は対象外です。
歯科ローンの場合は、信販会社が立替払いをした年の医療費控除の対象となります。分割払いの場合は、その年に実際に支払った金額が対象です。

4-3 全てのインプラント治療が対象?

治療目的の歯科治療費は医療費控除の対象となる場合がありますが、容ぼう(見た目)を美化することのみを目的とした費用は対象外とされています。
インプラント治療が対象になるかどうかは、治療目的や内容によって判断が必要です。迷う場合は、税務署や税理士に確認しましょう。

4-4 生計をともにする家族とは?

医療費控除では、自分だけでなく、生計を一にする配偶者や親族のために支払った医療費も合算できます。同居していなくても、生活費や学費などを送金している場合は対象となることがあります。
具体的な判断が難しい場合は、税務署へ確認しましょう。

5.まとめ

インプラント治療は自由診療となることが多く、費用が高額になる場合があります。医療費控除の対象となる条件に該当する場合は、確定申告によって所得控除を受けられる可能性があります。
治療費の領収書やローン契約書、通院交通費の記録などは、申告に備えて保管しておきましょう。制度の内容は変更されることがあるため、申告前に国税庁や税務署の最新情報を確認することが大切です。

【参考サイト】
・国税庁「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm
・国税庁「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1128.htm
・国税庁「No.2260 所得税の税率」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
・国税庁「確定申告書等作成コーナー」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/kakushin-sakusei/
・国税電子申告・納税システム(e-Tax)
https://www.e-tax.nta.go.jp/

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