こうすれば防げる!子どもの口内炎に9つの予防法

子ども 口内炎 予防

こうすれば防げる!子どもの口内炎に9つの予防法

「あっ!また口内炎」、気づいたときにはもうできてしまっているのが口内炎ですよね。

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子どもが口内炎になってしまうのは仕方ない…とあきらめていませんか?口内炎の原因を明らかにすれば予防法も見えてきます。この記事では、子どもの口内炎に効果的な9つの予防法、できてしまったときのチェック項目、口内炎に有効とされる食べ物などを紹介します!

この記事の目次

1.口内炎9つの予防法

栄養バランスを保って免疫力を上げる

子ども 口内炎 予防

栄養バランスをよくし、免疫力を上げることで口内炎を予防することができます。口内炎予防におすすめな栄養素とそれらが多く含まれた食べ物をまとめたので参考にしてみてください。ビタミンB2、ビタミンB6、鉄、亜鉛が一度に摂れるレバーは特におすすめといえます。

◆ビタミンB2…レバー・納豆・卵・きのこ
◆ビタミンB6…レバー・マグロ・焼きのり・にんにく・いわし
◆ビタミンC…ブロッコリー・キウイフルーツ・柿・ケール・アセロラ
◆鉄…レバー・マグロ・プルーン・ひじき・卵黄
◆亜鉛…レバー・牡蠣・煮干し

お口の中を清潔にする

歯みがきがうまくできていなかったり、歯と歯の間に食べかすが残っていたりすると、お口の中に細菌が増える原因になります。

特にお子さんがひとりで歯みがきをした場合、きちんと汚れを落とせていないこともあります。お父さんお母さんが仕上げ磨きをするなど、適切にフォローしてあげることが大切です。

唾液を分泌させる

よく噛んで食べることで、唾液が多く分泌されます。唾液には、虫歯になりにくくなったり、お口の中の細菌の増殖を食い止めたりする働きがあります。

お父さんお母さんは、お子さんの口内炎を悪化させないために、「よく噛んで食べること」を教えることが大切です。唾液を分泌させるためには、固い食べ物を食べることやガムを噛むことなども効果的です。

口をゆすぐ

歯みがきだけでなく食べたあと、飲んだあとにうがいも合わせてすることで、お口の中がきれいな状態になります。殺菌を目的にするのであれば、塩水でゆすぐ方法などもありますので試してみてください。塩水には、ウイルスなど細菌を増やさないようにする「抗菌作用」があり、風邪の予防にもなるのでおすすめです。

~塩水の作り方~
① 空のペットボトル(500ml)に水を入れます。
② お塩を小さじ1杯加えます。
③ フタを閉めたらシャカシャカとよく振りましょう

 哺乳瓶は口の大きさに合わせたものを

乳児や幼児が使う哺乳瓶のゴム乳首が原因で口内炎になってしまう場合があります。いつもお口の中の同じところにゴム乳首が当たることで炎症になってしまうのです。

哺乳瓶は赤ちゃんごとに、お口の大きさに合わせたものを選ぶとよいでしょう。お兄ちゃんやお姉ちゃんなど、上のお子さんのお下がりを使ったりして、お口の大きさが合わないようなケースもありますので気をつけてください。

また、お口の中にすぐにものを入れるなどの刺激も口内炎の原因になることがあります。特に小さいお子さんの場合は、注意深く見守るようにしましょう。

身の回りのものを消毒する

赤ちゃんや子どもはおもちゃや生活用品など、目に見えるすべてのものを口に入れたがりますよね。子育てでそれに悩まされているお父さんお母さんは多いのではないでしょうか。

身の回りの生活用品にはたくさんの菌がついており、口に入れることで虫歯や口内炎の原因になることがあります。身の回りにあって口に入れてしまいそうなものは、すべて消毒しておくことが大切です。

もちろん食べてしまうと危険なものは、高いところや引き出しなど、赤ちゃんが手の届かない位置に隠しておきましょうね。

治療で金属を使わないようにする

赤ちゃんや子どもに金属アレルギーがあると分からず歯医者さんで治療を受けると、金属の詰め物や矯正器具のなどに反応して口内炎のような症状が出ることがあります。

すぐに症状が出る場合はわかりやすいのですが、治療のあとしばらくたってから症状が出ることもあるので要注意です。もし金属アレルギーかどうか分からない場合には、早めに病院で検査をして、判断してもらいましょう。

口の中を傷つけないように気をつける

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一部とがった歯が生えていたり、クセでお口の中の同じところをいつも噛んでいたり、矯正器具が合わなかったりすると、知らずにお口の中の粘膜を傷つけていることがあります。歯医者さんで事情を話して、適切な判断を仰ぐようにしましょう。

お菓子を控える

ケーキやチョコレートなどの糖分がたっぷり入ったお菓子は、食べすぎによってせっかく摂取したビタミンB群などの栄養素を壊してしまう可能性があります。そのため、お子さんが甘いお菓子が大好きで毎日のように食べているなら要注意です。子どもは、放っておけば好きなものばかり食べてしまいがちです。おやつの量や頻度など、お父さんお母さんが管理してあげることが大事です。

もし、おやつ選びに困ったら、パルメザンチーズやカマンベールチーズなどの乳製品がおすすめです。これらは、ビタミンB2を多く含み粘膜や肌の新陳代謝を助ける作用があります。

また、キウイフルーツやイチゴ、バナナなども口内炎予防に効果的といわれています。キウイフルーツやイチゴに含まれるビタミンCは、皮膚や粘膜を健康な状態に維持してくれるからです。そして、ビタミンB6が入っているバナナもまた、たんぱく質を合成し皮膚や粘膜を作る働きがあるため、口内炎によいとされています。

2.しつこい口内炎。もしかして歯みがき粉が原因かも?

口内炎の予防には上記のような方法が効果的ですが、もしそれでも口内炎になってしまうのであれば、使っている歯みがき粉が原因のひとつかもしれません。

歯みがき粉に配合されている「ラウリル硫酸ナトリウム」という成分は、シャンプーや台所用の食器洗剤にも入っている非常に強い洗浄成分です。この成分が口内炎の原因になっているともいわれています。

予防だけに限らず、いま口内炎がある人も刺激が強いため、「ラウリル硫酸ナトリウム」が入った歯みがき粉は控えたほうがよいでしょう。

3.口内炎によいとされる食べ物

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レバー

口内炎対策に効果的な食材のひとつにレバーがあります。なぜかというと、ビタミンB2によって皮膚や粘膜の再生がうながされて、口内炎の予防効果が見込めるためです。

さらにレバーには、ビタミンB6、鉄、亜鉛も含まれています。これらの成分も口内炎予防の作用が期待できるものです。

また、レバー以外でも、うなぎや卵、納豆、乳製品などにもビタミンB2が多く含有されているので、上手に食卓に取り入れてみてくださいね。

バナナ

たんぱく質を合成し、皮膚や粘膜を作るのに必要なビタミンB6が入っているバナナは口内炎によいとされています。バナナのほかにカツオやマグロ、レバーなどもビタミンB6が多く入っている食べ物ですね。特に甘くてやわらかいバナナは、赤ちゃんや子どもには食べやすい食品です。おやつがわりにもなるのもうれしいですね。

野菜

ビタミンCが豊富な緑黄色野菜は、免疫力の向上や、皮膚や粘膜の健康維持に役立つことから、口内炎予防にもよい作用が見込めます。

パセリやピーマン、ブロッコリーなどが主ですが、お子さんによっては苦手なことが多いかもしれません。うまく料理に取り入れながら、適切な栄養摂取を心がけましょう。

ビタミンCは、レモンやキウイフルーツ、イチゴ、アセロラなどのフルーツにも多く含まれています。甘くておいしい食材なので、デザートやおやつがわりとしてもおすすめですよ。

4.まとめ

「たかが口内炎…なってしまったらしょうがない」とあきらめずに、今からでも口内炎にならないための予防法を学んでおきましょう。子どもは違和感があったとしても、「口の中のどこがおかしいか」に気づくことができず、症状が悪化しひどくなってしまうことがあります。この記事で紹介した普段からできる予防法を知ることで、その心配も減らせるかもしれません。

また、口内炎の原因はさまざまで、いろいろな病気からくるものやちょっとした傷からできるものもあります。どういったタイプの口内炎なのか自己判断せず、歯医者さんで診てもらうのがいいでしょう。お子さんのお口の健康のためにも、お父さんお母さんがお子さんのちょっとした変化に気づいて、適切な対応ができるように備えておきましょうね。

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監修医 飯田尚良先生

飯田歯科医院

院長

【経歴】
1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る
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