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※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

矯正装置にはどんな種類があるの?

ブラケット矯正装置

歯の1本1本に固定器具(ブラケット)を取り付け、そこにワイヤーをつなぎ、ワイヤーの張力によって、歯を移動する矯正方法です。ブラケットを表側に付けるものを表側矯正、裏側に付けるものを裏側矯正(舌側矯正、リンガル矯正)といいます。ワイヤーの張力によって、歯を動かす原理は、表側も裏側も同様です。
また、近年では見た目を目立たないように矯正したいというニーズが高まり、目立たない素材にした審美ブラケットを扱う歯医者さんも増えています。裏側矯正も目立たない矯正法として人気があります。

セルフライゲーションブラケット

一般的なブラケット矯正の装置では、張力を調整したワイヤーをブラケットに固定します。一方、セルフライゲーションブラケットは、ブラケットにワイヤーを固定せず、ブラケットの中をワイヤーが自由に動く仕組みになっています。その張力は一般的なブラケット矯正と比べて、およそ600分の1程度ですが、適切な弱い力をかけることで、歯周組織の新陳代謝を妨げることなく、より歯の移動を促進できるシステムとして注目されています。セルフライゲーションブラケットには、デイモンシステムやクリッピーシステム、クリアスナップ、マニューバーといった装置があります。

マウスピース

マウスピース矯正は、コンピュータのシミュレーションによって、現在の歯列から理想的な歯列へと導く、段階的なマウスピースを定期的に交換することで、徐々に歯列を整えていくものです。薄く透明な素材なので、目立たない矯正法としても人気の高いものとなっています。マウスピース矯正には、さまざまなメーカーが供給するものがあり、インビザラインやアソアライナー、イークライナー、DENマウスピース、オペラグラス、アクアシステムといったものがあります。

ハイブリッド矯正

厳密には装置名ではありませんが、ブラケット矯正とマウスピース矯正を併用した矯正法を、ハイブリッド矯正といいます。最初にブラケット矯正を行い、大きな歯列の乱れをある程度整えてから、マウスピース矯正に移行するというのが、ハイブリッド矯正の主なプロセスとなります。また、部分矯正とマウスピース矯正を組み合わせるケースもあります。(尚、歯を削ってセラミッククラウンを貼り付けるラミネートベニアと、部分矯正を組み合わせたものを、このように呼ぶこともあります)

インプラント矯正

一般的なブラケット矯正では、奥歯を支点にしてワイヤーの張力を使って歯列を移動しますが、奥歯自体も動くので、大きな矯正力を加えるには限界があります。インプラント矯正は、顎の骨にインプラント(チタン製のネジ)を埋め込み、ブラケット矯正の支点にすることで、大きな矯正力を生むことができるものです。これにより矯正期間を短縮することが可能です。

床矯正装置

床矯正装置は、顎の裏側にはまるような樹脂製の台座を作り、それを支台にしてワイヤーで矯正する装置です。顎を拡大して歯が生えるスペースを作る役割もあり、主に小児矯正で使用されているものですが、成人の矯正で使用している医院もあります。

リテーナー

矯正治療が終了した後、移動した歯が後戻りしないように装着するのがリテーナーです。樹脂製のマウスピースや、ワイヤー製ものなどがあります。

矯正装置のメリットやデメリットについて

矯正装置には、それぞれにメリットとデメリットがあり、その優劣は個人のニーズや歯列の状態によって異なってきますので、どれがもっとも優れているかは一概には言えません。一般的なメリットやデメリットを把握した上で、自分に最適な矯正方法を見つけるための目安としましょう。

表側ブラケット矯正

【メリット】

・ブラケット矯正はさまざまな不正咬合に広く対応可能。
・裏側矯正と比べると施術が比較的簡単で安価。

【デメリット】

・表側に装着するので、矯正していることが目立ってしまう。
(審美ブラケットを使うことで、見た目の悪さを軽減可能です)
・自分で取り外しができないので、ブラッシングなどセルフケアが行き届きにくい。
・金属アレルギーの方には金属を使ったブラケットは不向き。
(樹脂製の審美ブラケットではそのリスクは軽減されます)
・装置があたる唇の裏側などが口内炎になりやすい。

【費用の目安】

60万円から80万円程度

【治療期間の目安】

2年から3年程度

裏側ブラケット矯正

【メリット】

・裏側に装着するため、ほとんど装置が目立たない。
・出っ歯など、前方に出た歯を内側に矯正するのに優れている。
・歯の裏側は唾液で湿っているので虫歯になりにくい。

【デメリット】

・装置が歯の内側にあるため、舌が当たり、痛みを感じたり、咀嚼や発音がしにくくなるなどの違和感がある。(そうした問題を軽減する薄いブラケットもあります)
・施術に技術力を要するものなので、表側矯正よりも費用が割高になる。
・表側矯正に比べて治療期間が長くなる。(同程度の期間で治療できる技術のある医院もあります)

【費用の目安】

100万円から120万円程度

【治療期間の目安】

3年程度

セルフライゲーションブラケット

【メリット】

・ワイヤーの締め付ける力が小さいので痛みが少ない。
・効率的に歯を動かすことができ、治療期間の短縮が可能。
・ワイヤーを調整する頻度が少ないので、通院回数が少ない。

【デメリット】

・一般的なブラケット矯正と比較して費用が割高になる。
・通常のブラケットよりもサイズが大きく目立つ場合もある。

【費用の目安】

100万円前後

【治療期間の目安】

1年から2年程度
マウスピース矯正

【メリット】

・自分で取り外しができるので、食事やセルフケアを普段と通りに行える。
・透明で薄い樹脂を使っているので、装着していても目立たない。

【デメリット】

・大きな歯並びの乱れを治すには不向き。
・自分で取り外しができるので、1日の定められた装着時間を守れないケースがある。(通常1日20時間程度)

【費用の目安】

40万円から80万円程度(料金はマウスピースメーカーによる)

【治療期間の目安】

1年から2年程度
ハイブリッド矯正

【メリット】

・ブラケットの装着期間を短縮することができる。
・マウスピースだけでは難しい歯の捻れを短期で治療できる。
・マウスピース矯正に移行後は、食事やセルフケアが普段通りに可能。

【デメリット】

・ブラケット装着期間はセルフケアがしにくくなる。
・マウスピース矯正の移行後では、規定の装着時間を守れなくなるリスクもある。

【費用の目安】

医院や症例によって組み合わせ方が異なり、料金も変わります。

【治療期間の目安】

2年から3年程度
インプラント矯正

【メリット】

・治療期間を短縮することができる。
・矯正力が強いので、抜歯をせずに歯列を大きく移動可能。
・ブラケットの装着期間が短いので、虫歯や歯周病など口内環境が悪化するリスクが軽減される。

【デメリット】

・外科手術が必要。(ただし、手術自体は20分程度で終わる簡単なものです)
・通常のブラケット矯正と比べて割高になる。

【費用の目安】

・ブラケット矯正に加えてインプラントの手術料が数万円程度かかる。

【治療期間の目安】

1年から2年程度
(製品例は1章に記載)
3章 外科手術をともなうスピード矯正方法
外科手術を施し歯を動きやすい状態にしてから、ブラケット矯正をすることで、治療期間を大幅に短縮できる方法もあります。これは、スピード矯正といわれるもので、最近注目を集めています。通常のブラケット矯正と比べて、2分の1から4分の1程度まで、治療期間の短縮が見込めます。

コルチコトミー法

歯槽骨(歯を支える骨)に外科処置を加えて歯を動きやすくする方法は各種ありますが、コルチコトミーホー法では、歯槽骨(歯を支える骨)の表層にある固い骨(皮質骨)の一部を取り除き、歯を動きやすくするものです。損傷した骨は回復することで、以前よりも強くなる性質があるので、矯正後の保定期間も短くなります。
また、皮質骨の下の柔らかい骨にヒビをいれて、さらに歯を動きやすくするヘミオステオトミー・コルチコトミー法もあります。

オステオトミー法

歯槽骨を大きく切断して、歯の土台から動かせるようにするのが、オステオトミー法です。コルチコトミー法では大きな治療期間の短縮が見込めないケースもありますが、この方法であれば、確実に治療期間の短縮が見込めます。

矯正装置,種類

見た目が気になる人の審美ブラケット

金属ブラケットを使用した表側矯正では、歯の見た目の印象が銀色になり、矯正を躊躇してしまう方も多いものです。そんな不満を軽減し、表側矯正で近年主流となっているのが、審美ブラケットです。

透明ブラケット

透明の樹脂でできたブラケットで、歯の色になじむので目立ちにくくなります。以前は、金属ブラケットと比較して強度が劣り厚みが出るものでしたが、こうした難点を改善したものもあります。

セラミックブラケット

白いセラミックで作られたブラケットで、透明ブラケット同様に目立たず、明るい印象を与えてくれます。セラミック製なので強度にも優れていますが、金属ブラケットと比べると厚みがあります。

クリアワイヤー、ホワイトワイヤー

クリアワイヤーとは、透明のプラスチック素材のワイヤーで、ホワイトワイヤーは金属のワイヤーを白色のウレタン素材でコーティングしたものです。ともに、器具を装着しても明るい印象になりますが、クリアワイヤーは歯医者さんにとって、ワイヤーの調整が難しいという欠点があります。

矯正装置,種類

まとめ

矯正というと、表側に装着して銀色で目立つイメージが強いものでしたが、近年では審美ブラケットや裏側矯正、マウスピース矯正など、さまざまな目立たない矯正方法が増えてきました。また、矯正効果の高い装置や、外科手術をともない矯正期間を大幅に短縮できる方法もあります。目立たないようにしたい、費用を安くしたい、治療期間をできるだけ短くしたいなど、さまざまなニーズに対応できるバリエーションが広がったといえます

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2022-08-16T15:03:52+09:00