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※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

出っ歯とはどんなもの?

出っ歯とは?

改めて説明するまでもありませんが、出っ歯とは、上の前歯が前方に突出している不正咬合です。歯が前方に傾いているケースもあれば、上顎自体が出ているケースもあります。

逆に、下顎の位置が後方に引っ込んでいるため、出っ歯なることもあります。不正咬合の専門用語では、上顎前突(じょうがくぜんとつ)と呼ばれています。また、叢生(歯が重なったり捻れたりする乱杭歯)を伴うことも多いものです。

出っ歯の原因

日本人特有の歯並びの悪さをもたらす大きな要因は、上顎の幅が狭いことです。これには、もともと上顎が小さい場合もあれば、子供の頃に、上顎の成長が十分に促されなかった場合もあります。上顎のスペースが狭いために、歯が重なったり捻れたりという叢生になりやすく、出っ歯にもなりやすいのです。

また、指しゃぶりや舌癖によって、いつも上の前歯を前方に押していたり、口呼吸が癖になっているために、唇による外からの圧力が加わらないことも一因です。もともと上顎の骨が出ているなど、遺伝的な出っ歯もあり、割合としてはこれが3割近くを占めています。

・上顎の幅が狭い
・上顎の成長が不十分
・悪癖(指しゃぶり、舌癖、口呼吸など)
・遺伝的な上顎前突

出っ歯の弊害

理想的な歯並びでは、上の前歯が下の前歯と2ミリ程度重なり、横から見ると、上の前歯が下の前歯よりも2ミリ程度前方に出る形で、噛み合わさります。

出っ歯の場合、上の前歯が突出して、下の前歯と上手く噛み合わさらないので、食べにくくなったり、発音しにくくなります。また、口を閉じにくいので、口内が乾燥しやすく、口内環境が悪くなりがちです。もちろん、上唇が盛り上がったフェイスラインになり、見た目の印象も悪いものです。

・咀嚼の能率が悪い
・発音しにくい
・口が閉じにくく口内環境が悪化しがち
・上唇が盛り上がるなど見た目の印象が悪い

 

出っ歯の一般的な治療法について

出っ歯の一般的な矯正法は、軽度の出っ歯から順に、部分矯正、マウスピース矯正、ブラケット矯正となります。前述した通り、出っ歯には遺伝的なものや、上顎の成長が不十分であったり、舌癖などによるものであったり、原因はさまざまですが、大人の矯正では原因によって治療法が大きく異るものではありません。

メリットやデメリットを知り、自分に最適な矯正法を見つける手がかりにしてみましょう。

部分矯正

部分矯正とは、部分的に歯列が乱れているところを、ブラケット矯正(歯にワイヤーを固定する矯正法)などで改善する方法で、プチ矯正とも呼ばれています。奥歯の噛み合わせに問題がない場合には、前歯の部分矯正だけで対処できます。歯列全体を大きく動かすわけではないので、治療期間はおよそ半年から1年程度となります。

【適応症】
・前歯数本程度の突出
・軽度の捻れを伴った出っ歯
・軽度の重なりを伴った出っ歯

【メリット】
・治療期間が短い
・治療費が割安
・痛みや違和感が少ない
・部分的な改善だけでも見た目が良くなる

【デメリット】
・表側に装置を付けると目立つ
・歯列全体を動かす必要がある場合には治療できない
・全体の噛み合わせを改善できない
・抜歯を併用した場合、隙間が残りやすい

【費用の目安】
およそ5万円から30万円程度(装置を付ける本数などによる)

マウスピース矯正

出っ歯の程度が軽い場合には、マウスピース矯正でも対応できます。マウスピース矯正は一般的に、重度の叢生(歯が重なっていたり捻れている不正咬合)を伴っている場合には、不向きなものですが、近年のマウスピース矯正のシステムによっては、さまざまなタイプの出っ歯に対応できるようになってきています。

治療期間の目安は1年半から2年程度ですが、大きな乱れをマウスピースのみで治そうとすれば、長くかかる可能性もあります。

【適応症】
・軽度の出っ歯
・軽度の重なりや捻れを伴う出っ歯

【メリット】
・痛みや違和感が少ない
・食事やブラッシング時には自分で取り外しできる
・薄く透明な樹脂素材なので装着しても目立たない
・金属アレルギーのある方でも治療できる
・被せ物があっても矯正できる

【デメリット】
・大きく歯を移動するには不向き
・取り外しできるので1日の装着時間を守りにくい
・唾液が行き渡らなくなり虫歯のリスクがある

【治療期間の目安】
・1年半から2年程度

【費用の目安】
・およそ80万円から100万円程度

ブラケット矯正

出っ歯は、隣の歯ときれいに横一列に接した形で、前方に突出しているケースもありますが、叢生を伴っているなど、複合的な不正咬合になっていることも多いものです。

前述した通り、上顎の幅が狭く、歯が一列に並ぶスペースが狭いことが、出っ歯の大きな要因だからです。ブラケット矯正は、さまざまな不正咬合に幅広く対応でき、出っ歯を伴う不正咬合において、柔軟な治療が可能です。また、事前に抜歯をすることで、歯を移動するスペースを作るケースもあります。

【適応症】
・さまざまな出っ歯に対応可能

【メリット】
・歯の捻じれや重なりを伴った複雑な出っ歯でも治療可能
・さまざまな症例の治療実績が多く信頼性が高い
・マウスピース矯正より比較的安価

【デメリット】
・装置を表側につけると目立つ
・装着後や調整後にしばらく痛みや違和感がある
・自分で取り外しができない
・食べにくさを感じる
・ブラッシングに手間がかかる

【費用の目安】
およそ60万円から80万円程度(表側矯正の場合)

 

出っ歯を効果的に治す先進の治療法

前に突き出た歯を、単純に手前に引っ込めるように力をかければ、出っ歯が治るというものでもありません。というのも、引っ込めるためには、歯列が横一列に並ぶためのスペースが必要だからです。

一般的なブラケット矯正では、抜歯をすることで、歯を移動するスペースを作る歯医者さんも多いものですが、非抜歯で効果的な矯正ができる方法も広まりつつあります。

インプラント矯正

一般的なブラケット矯正では、大きく突き出た前歯を引き戻す力に限界があります。奥歯などを支点として、ワイヤーで引っ張るので、奥歯自体が前へ動いてしまうリスクがあるからです。

インプラント矯正は、動いてしまう歯ではなく、顎の骨に埋め込んだネジ(インプラント)を支点にするので、大きな力で、歯列を動かすことが可能です。また、治療期間の短縮も見込めます。

裏側矯正

裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットを装着する矯正方法です。一般的には、表側矯正と比べると裏側矯正の方が、目立たない一方で、治療期間が長くなると言われています。

しかし、近年の先進の装置や、歯医者さんの技術力によっては、表側矯正と変わらない治療期間にできるケースもあります。また、装置が裏側にあるので、前方に出た歯列を内側に戻すのに効果的な方法でもあります。

セルフライゲーションブラケット

近年、矯正治療の常識を変える方法として注目されているのが、セルフライゲーションブラケットです。これまで、大きな力を加えるほど歯を大きく動かせるものと考えられてきました。しかし、歯の周囲の組織を圧迫しない程度の弱い力の方が、組織の新陳代謝を妨げず、効果的に歯を移動できることが分かっています。

セルフライゲーションブラケットは、ブラケットにワイヤーを固定せず、自由に動くようにすることで、弱い力で効果的な歯の移動を実現するものです。また、治療期間の短縮も期待できます。

歯槽骨を動かしやすくする外科処置

歯は歯槽骨(歯を支える骨)の穴に収まっています。一般的な矯正では、歯に力を加えることで、その穴の向きを徐々に変えていくというのが、その原理です。

近年では、ブラケット矯正をする前に、あらかじめ歯槽骨に切れ目を入れる外科処置を施すことで、歯槽骨自体を動きやすくする方法も注目を集めつつあります。出っ歯の歯列を短期間で引っ込め、抜歯の必要性が少なくなる矯正法です。

 

放置しているとこんな問題も出てきます!

少しだけ出ている前歯の見た目はちょっと気になるけれど、矯正に踏み切るべきかどうか、悩んでいる方も多いことでしょう。結論から言えば、軽度の出っ歯であっても、出っ歯を放置するのは、あまり望ましくありません。放置することの弊害について、詳しくご紹介しましょう。

胃腸への継続的な負担がかかる

出っ歯によって咀嚼が不十分になることは、1章でご紹介した通りです。これにより、十分に噛めないまま、飲み込んでしまう癖へと至ります。食べ物を細かく噛み、唾液と十分に混ぜ合わせないまま、飲み込んでしまうことは、胃腸に継続的な負担をかけ続けることになります。

虫歯や歯周病になりやすい

出っ歯は、最初は軽度であっても、その程度は徐々に強まっていくものと考えてください。特に、前歯を押す舌癖や、口呼吸の癖がある方などは、出っ歯の程度が大きくなっていきます。唇が閉じくくなれば、口内が乾燥しやすくなり、唾液の自浄効果が薄れて、虫歯や歯周病の進行するリスクが高まります。

顎関節症

不正咬合があり、噛み合わせが悪くなると、顎に大きな負担がかかってきます。出っ歯も、噛み合わせの歪みをもたらす要因の1つです。

前歯が正常に噛み合わないと、奥歯に大きな負担がかかるだけでなく、顎関節にも負担がかかります。口を大きく開けられない、顎を動かすと痛みや異音を感じるといった顎関節症につながるリスクもあります。

まとめ

上唇が盛り上がっていたり、唇が閉じられないほどの出っ歯では、見た目的にも、すぐ改善したいという方は多いでしょう。しかし、軽度の出っ歯でも、ずっとそのままにしておけば、さまざまな弊害を招くことになります。

その程度によっては、部分矯正やマウスピース矯正で治せるものもありますし、重度の出っ歯でも非抜歯や治療期間の短縮を見込める、先進の治療法もあります。出っ歯が気になるなら、是非一度、歯医者さんに相談してみましょう。

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2022-08-16T14:57:57+00:00