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※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

矯正装置で歯並びを治す

歯医者さんで矯正治療を受ける場合、「なるべく目立たない装置を使用したい」「費用を抑えたい」「金属アレルギーの症状が出ないものがいい」など、さまざまな希望がありますよね。
ここでは、矯正装置を装着する箇所や、素材、メリット、デメリットを詳しく解説していきます。

矯正装置をつける場所は?

一般的なブラケットという矯正装置では、歯の表側と裏側に装着する2つの方法に分けられます。

■歯の表側にブラケットをつける方法

矯正用ブラケットの説明画像

メリット
・表側に装置を装着する場合、裏側に装着するよりも経済面での負担が少ない
・歯医者さんでの調節がしやすい
・多くの歯医者さんで使われている
・裏側に装着した場合と比べて、歯磨きがしやすいため食べかすや汚れを取り除きやすい

デメリット
・歯の表面に装着するため、目立ちやすい
・口を閉じると違和感がある
・金具が粘膜にあたりやすく、口内炎になりやすい
・金属アレルギーの方には適していない

費用
60~100万円程度
※ブラケット素材により異なります。
目立たないセラミックブラケットを使用した場合は、この金額よりも高くなることがあります。

 

■歯の裏側にブラケットをつける方法

「リンガル」「舌側矯正」とも呼ばれています。

メリット
・歯の裏側に装着するため、矯正していることが周囲から気づかれにくい
・歯磨きが難しいものの、歯の裏側は唾液の殺菌作用で、虫歯になりにくい

デメリット
・慣れるまで喋りづらく、滑舌が悪くなりやすい。
・装置が舌に当たるので、痛みが出やすい
・表側矯正よりも費用が高く、期間が長くなることが多い
・裏側矯正を行える歯医者さんが限られている

費用
110~150万程度

素材によって変わる矯正装置

矯正装置を装着する場所に加えて、装置の素材で費用、見た目、装着具合などが変わります。

■メタルブラケット

一般的なブラケットとワイヤーの矯正装置で、金属を使用しているものです。

メリット
・ほかの矯正装置に比べて経済的な負担が少ない
・ブラケットが小さいため、歯に装着したときの違和感が少ない
・丈夫なので、歯が大きく乱れているなどの状態にも対応が可能。歯の移動も比較的スムーズに進む

デメリット
・銀色の金属を使用しているために、遠くから見ても目立ってしまう

 

■セラミックブラケット

セラミックブラケットは、歯と同じ白色なため、目立ちにくいのが利点です。
ブラケットだけではなく、ブラケットに通すワイヤーも白色にすることで、さらに目立ちにくくなります。

メリット
・金属を使用した「メタルブラケット」より目立たない(セラミックブラケットは白色、または透明の素材を使用しているため)

デメリット
・「メタルブラケット」に比べて装置が大きいため、お口の中に違和感が生まれやすい
・費用が高額になってしまうため、経済面での負担が大きい

 

ニーズに合った矯正装置を選ぶ

上記でお伝えしたように、大きく分けると矯正には、表側にブラケットを装着する「表側矯正」と、裏側に装着する「裏側矯正」があります。
ほかにも、それらの矯正方法のデメリットを補う矯正方法があります。

■セルフライゲーションブラケット

従来のブラケットを使用した矯正装置は、ブラケットとワイヤーが、ゴムや細い針金で止められています。
この場合、歯を動かすときにどうしても摩擦が生じてしまいますが、「セルフライゲーションブラケット」は、ブラケットにワイヤーを止めるフタが付いているため、摩擦が生じにくく歯が動かしやすくなっています。
ただし、通常のブラケットによる矯正よりも、費用は高くなっています。

■ハーフリンガル矯正

矯正装置が目立ちやすい上の歯列には「裏側矯正」を用います。
そして、目立ちにくい下の歯列には「表側矯正」を用います。
下の歯列は裏側に装着すると発音がしにくくなるので、発音が気になる方にはおすすめです。

「表側矯正」よりは割高ですが、上下とも「裏側矯正」にした場合より費用は抑えられます。

ハーフリンガル矯正の説明画像

■マウスピース矯正

薄い、透明のマウスピースを歯に装着して矯正をする方法です。
マウスピースはずっと同じものを使い続けるわけではなく、歯の動きに合わせて10~14日ごとに新しいマウスピースに交換をします。

目立たない素材を使用しているので、周囲から気づかれることが少ないです。
食事や歯磨きのときに自分で取り外すことができるため、ブラケットを使用した矯正に比べて、不自由を感じることは少ないでしょう。

しかし、歯の状態によっては使用できない場合もあります。
また、自由に取り外しができるのは嬉しいですが、装着時間が少なくなると、矯正の作用がなくなってしまうので注意が必要です。

費用は、基本的には80〜120万程度です。(医院や症例によってかなり幅がありますので、詳しくは一度歯科医院に相談してみることをおすすめします。)

口腔機能療法(MFT)とは

「口腔機能療法(こうくうきのうりょうほう)」とは、飲食をする際に舌で歯を押し出してしまう舌癖(ぜつへき)を改善するトレーニングです。

この方法には、矯正後の歯並びの戻りを防ぐ作用もあります。
正しいトレーニングを行うことで、生活習慣や癖が原因で乱れた歯並びが改善するケースがあります。
生活習慣の中で、舌の動かし方(舌癖)は、歯並びに大きな影響があります。

舌癖のトレーニング

舌癖のトレーニングを行うことで、お口の周りの筋肉を鍛え、飲む、発音、舌の置き場所などを改善させていきます。
通常は、「口腔機能療法」を行っている歯医者さんで、指導のもとにトレーニングを行っていきますが、自宅でもできるトレーニングがあります。

・スポットとは

上顎の、前歯の後ろのふくらみを「スポット」と呼びます。スポットの位置に舌の先端をつけることを繰り返していきます。
これは、舌を正しい位置に戻す癖をつけるトレーニングです。

・ホッピング

舌の先端を「スポット」につけたまま、お口を大きく開けます。
すると、舌の裏側にある、舌小帯(ぜつしょうたい)という粘膜のひだが伸びていきます、
その後、「ポン」という音を立てるように、舌を下に落とします。

しっかりと音を出すためには、舌全体をスポットにつける必要があります。
舌小帯を伸ばすことが目的なので、ゆっくりと行っていきましょう。

これもスポットと同様、舌を正しい位置に置く癖をつけさせるためのトレーニングです。

MFTのやり方イメージ画像

・バイト

両手を、頬、こめかみ、耳の上に当てながら、舌の先端はスポットにつけたままにして、奥歯を噛みしめます。
そのときに、筋肉のバランスや、動きを確かめてみるといいでしょう。

これは、噛む力を強くするためのトレーニングです。

・スポットアンドスポット

舌を左右に大きく動かしながら、瞬時に舌の先端をスポットにつけます。これは、舌の動きを良くする作用があります。

・オープンアンドクローズ

舌をスポットにつけたまま、口を空けたり閉じたりします。
このときに唇を開けたままにすることで、噛む筋肉の力と、舌を上げる両方を鍛えることができます。

・スラープスワロー

ストローと水の入ったスプレーを用意します。
ストローをお口の両端で噛み、お口の横から水の入ったスプレーを入れて、吸い込んで飲み込みます。
舌をスポットにつけて飲み込むことで、舌の脇を使い、水を奥に集めることができます。

これは、正しい「嚥下(えんか)」(飲み込み)練習になります。

※正しい嚥下(えんか)では、お口を軽く閉じますが、この練習ではお口を開けた状態で飲み込んでいきます。
鏡の前で、嚥下時の舌の状態がチェックできますので、舌が前に出てこないよう、舌の先をスポットから離さないようにしてください。

・クイックスワロー

コップの水を一口ずつ、舌の先をスポットにつけたままできるだけ早く飲む練習をします。

・リップエクササイズ

糸を付けたボタンを用意し、お口に入れて、唇を閉じて引っ張ります。
唇を閉じて行うことで、頬の筋肉をつける練習になります。

歯並びは自力で治せる?

先天的な要因や乱れが大きい歯並びは、自力で治すことは難しいのが現状です。
「おしゃぶり」や「指しゃぶり」は一定方向に力が加えられるため、歯並びに良くない影響を与えることは広く知られており、そのことから、一定の方向に力を加え続ければ、「自力で歯並びを整えられるかも」と思う方もいるかもしれません。
しかし、しっかりと歯並びを治すには、歯医者さんでの「矯正治療」が必要です。

上記で紹介した口腔筋機能療法(MFT)は、あくまで後天的な原因で起こった歯並びの乱れを改善が期待できるトレーニングになります。

歯並びを治すには矯正装置で歯に力を加えていくことが必要

歯は、「歯槽骨(しそうこつ)」は歯の根を支える骨のことです。
そして、歯と歯槽骨の間には、「歯根膜(しこんまく)」という歯周組織があります。

歯の矯正は、この歯槽骨の代謝と、歯根膜の伸縮を利用して行っていくものです。
専用の矯正装置を歯に装着し、装置に力を加えることで、ゆっくりと歯を動かしていきます。
個人差はありますが、歯が動く幅は1ヵ月に、約0.3mm程度といわれています。

歯並びを悪くする環境とは

歯並びは、遺伝による先天的な影響と、後天的な影響を受けます。
先天的な影響は、顎の大きさ、歯の形や大きさなどです。後天的な影響は、生活習慣や癖のことです。

また、お口の周りの筋肉のバランスも、歯並びに影響を与えます。
一定の力を加え続けるような習慣や癖は、顎の形が変わり、歯並びが悪くなってしまう大きな原因となるので注意が必要です。

指しゃぶり

「おしゃぶり」や「指しゃぶり」「鉛筆を噛む」などの行為は、癖になると歯が前に突き出す「出っ歯」や、「開咬(かいこう:上下の前歯が飛び出し、きちんとかみ合っていない状態)」になってしまいます。
「指しゃぶり」は赤ちゃんのうちは問題ない行為ですが、4~5歳になって癖が抜けなければ、歯並びに影響を与える恐れがあります。

口呼吸

通常、呼吸は鼻で行います。
鼻で呼吸をすることで、鼻の空洞と繋がった上顎が成長します。
しかし、口で呼吸を行っていると、上顎が成長せず狭いままになってしまいます。
口呼吸を続けていると、空気の通り道を確保するため舌が下がることで歯を押し出し、歯並びが乱れていきます。

頬杖をつく

頬杖(ほおづえ)などで、外から大きな力が加わり続けると、奥歯のかみ合わせが悪くなります。
ただでさえ重い頭を、顎の一カ所で支えることを繰り返すことで、歯や顎は歪んでしまうのです。

頬杖をつく女性の画像

まとめ

良い歯並びは見た目だけでなく、健康状態にも影響を与えます。
矯正治療は決して安価ではないので、決断までためらう方も多いのではないでしょうか?
しかし、一生涯付き合っていく自分の歯だからこそ、しっかりと向き合いましょう。

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2022-08-16T13:17:26+00:00