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※ 掲載する平均費用はあくまでユーザー様のご参考のために提示したものであり、施術内容、症状等により、施術費用は変動することが考えられます。必ず各院の治療方針をお確かめの上、ご自身の症例にあった歯医者さんをお選びください。

この記事の目次

インプラント矯正ってどんなもの?

近年、スピード矯正という言葉が注目を集めています。矯正治療には、年単位の治療期間がかかるもので、装置をつけ続けること自体、大きなストレスにつながるものです。こうした長い治療期間の短縮を見込めるのが、外科的な処置を伴ったスピード矯正です。インプラント矯正もその1つです。

インプラント矯正とは?

一般的なブラケット矯正は、奥歯などの動きにくい歯を支点にして、動かしたい歯をワイヤーで引っ張るというものです。綱引きを想像すると分かりやすいのですが、引っ張るための奥歯も、逆に引っ張られるものです。従って、奥歯自体が前に動いてしまうリスクがあるので、引っ張る力には限界があります。

インプラント矯正は、チタン製のネジ(インプラント)を顎の骨に埋め込み、それを支点にするので、強い力で歯列全体を動かすことができ、治療期間の短縮が見込めます。

インプラント矯正で使われる装置

インプラント矯正には、主にビス型とプレート型があります。ビス型は、顎の骨の側面に、ネジ(ビス)を埋め込んで、ワイヤーを引っ張る支点にする方法で、インプラント矯正で主流となるものです。手術はネジを締めるように、ビスのスクリューを埋め込むだけなので、20分程度で済みます。

一方、プレート型は上顎の内側の中央付近に、プレート上の金具を取り付けて、それを支点にするものです。埋め込まれたインプラントは、2ヶ月程度で骨としっかり結合し、強い支点となります。

 

 

インプラント矯正のメリットやデメリットは?

顎の骨にネジを埋め込む手術をするというと、少し怖いと思うかもしれませんが、すぐにできる簡単な手術です。インプラント矯正の具体的なメリットやデメリットを上げてみましょう。

インプラント矯正のメリット

治療期間を短縮できる

奥歯などと違って、顎の骨としっかり結合したインプラントは動かないので、それを支点とすることで、強い力で歯列を改善することができます。従って、矯正期間の短縮が見込めます。

引っ張る方向が自在にできる

歯を支点にする場合には、特定の奥歯など、支点とする箇所が限られるので、引っ張る方向も限定されます。一方、インプラントの場合は、その埋め込む位置によって、歯を上下左右と立体的に力を加えることができます。

抜歯をしない矯正も可能

一般的なブラケット矯正では、歯を移動するスペースがない場合、歯を移動しやすくするために、抜歯をすることもあります。インプラント矯正は、矯正力が強く、歯列全体を大きく動かせるので、非抜歯の矯正が可能です。

難症例にも対応

大きく重なった歯列や大きな歯の捻れ、重度の出っ歯や受け口などでは、歯を移動するスペースを作るために抜歯をするなどして、歯列全体を大きく動かさなければならず、治療に時間がかかります。

また、歯並びの根本的な改善をするためには、顎の外科手術が必要となることもあります。インプラント矯正は、歯を大きく動かせるので、こうした難症例にも対応しやすくなります。

装置をシンプルにできる

重度の叢生やそれを伴った出っ歯や受け口などでは、歯をさまざまな方向に強弱を付けて引っ張る必要があり、歯の表面のブラケットだけを支点にすると、装置の組み方や調整がとても複雑になるものです。

インプラント矯正では、特に大きく動かしたい歯のみインプラントを支点にして組むことができるので、装置をシンプルにすることが可能です。

インプラント矯正のデメリット

手術が必要

インプラントを埋め込むための手術が必要となるのが、デメリットといえますが、手術自体は局所麻酔を施し、20分程度で終わる簡単な手術です。

費用が割高になる

インプラントの手術費用は、目安としてスクリュータイプ1本あたり、およそ2万円から3万円程度です。プレートタイプになるとその2~3倍程度のお値段になることが多いです。

通常のブラケット矯正よりも、その分割高にはなりますが、わずか数十分の手術で矯正の効果が高まり、治療期間の短縮が見込めることを考えると、とてもリーズナブルであるといえます。

骨質によっては抜ける場合もある

インプラント矯正では、顎の骨とチタン製のネジが、しっかりと結合することが前提です。従って、顎の骨が薄かったり、強度が不十分であったりすれば、支点としての役割を果たせず、抜けてしまうこともあります。

扱っている医院が少ない

スピード矯正の1つとして、注目度が高まっている矯正法ですが、まだまだ広く扱われている方法ではありません。インプラント治療を受けたくても、お住いの近くに扱っている歯医者さんがない場合もあります。

 

 

インプラント矯正が有効な症例は?

インプラント矯正の大きなメリットは、前述した通り、大きく歯列を移動できることと、引っ張る方向を自在にコントロールできることです。一般的なブラケット矯正で治療することが可能であっても、インプラント矯正をすることで、より効率的に治療できる症例があります。

重度の叢生

叢生とは、顎のスペースが狭いことが主な原因となり、歯が重なって生えたり、斜めに生えたり、捻れて生えたりする、いわゆる乱杭歯のことです。この程度が大きい場合には、抜歯をするなど、まず歯を移動するスペースを確保する必要があります。

インプラント矯正であれば、歯列全体を大きく後方に移動することで、抜歯をしなくても前歯を整えるスペースを作ることが可能です。

ガミーフェイス(ガミースマイル)

ガミーフェイスとは、笑ったときに上顎の歯茎まで大きく見えてしまうような歯並びで、出っ歯(上顎前突)1つです。インプラント矯正では、前歯の上部にインプラントを埋め込んで、前歯全体を上方に引き上げることで、ガミーフェイスの効果的な治療が可能です。

開咬(開口、オープンバイト)

開咬(開口)とは、噛み込んでも奥歯付近の歯しか接触せず、歯の前方が開いてしまう不正咬合です。さまざまな不正咬合の中でも、治療が難しいものの1つです。インプラント矯正では、奥歯付近にインプラントを埋め込み、奥歯の歯列全体を歯茎方向に引っ張ることで治療します。

出っ歯や受け口

出っ歯(上顎前突)とは、上顎の歯列が大きく突出するものです。また、受け口(下顎前突、反対咬合)は、その逆に下顎の歯列が前方になり、噛み合わせが反対になる不正咬合です。どちらもインプラントを奥歯付近に埋め込んで、出ている歯を後方に強く引っ張ることで、歯列全体を大きく改善することができます。

 

 

インプラント矯正の手術とはどんなもの?

局所麻酔による簡単な手術

矯正用のインプラントは、長さ10ミリ程度、直径1.5ミリ程度のチタン製のネジです。顎の骨に1ミリくらいの穴を開けた後、インプラントを埋め込みます。手術といっても、局所麻 酔を施すので、もちろんほとんど痛みは感じず、およそ20~30分程度で終わります。

埋め込むところや本数は?

前述した通り、インプラントは症例に応じて、適切なポジションへ自由に埋め込むことができます。もちろん、顎の骨の神経を避けるように埋め込むので安心です。また、本数も症例によって異なりますが、左右の適切な位置に、通常は2本から4本程度と埋め込む形になります。

術後の痛みなどは?

インプラントの手術後は、腫れや痛み、出血などもほとんどないものです。また、埋入した後の違和感にもすぐに慣れてしまうものです。ただし、口内を不衛生にしている場合、インプラントの周囲が炎症を起こすこともあるので、インプラント周囲の適切なセルフケアが必要です。

インプラント矯正の対象年齢

顎の骨が成長を終えて、骨がしっかりとしていることが条件なので、16歳以上の方がインプラント矯正の対象となります。また、インプラントを埋め込む顎の骨に、十分な厚みや強度があることも条件の1つとなります。

費用の目安

1本あたりおよそ2万円から3万円程度

 

 

まとめ

インプラントを埋め込む手術をすると聞くと、恐怖心を抱く方もいると思いますが、矯正に併用される手術としては、もっとも簡単で、安全性の高いものです。

矯正で健康な歯を抜歯したくない、できるだけ治療期間を短縮したい、顎の切断など大掛かりな外科手術をしたくない、といったニーズを叶える可能性を広げてくれる優れた矯正法なのです。まだ、広く一般的に普及している方法ではありませんが、扱っている歯医者さんを見つけたら、相談してみる価値ありです。

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2022-08-16T14:55:25+00:00