ノエルクリニック

マイクロスコープを使った精密治療に力を入れてきました。この治療によって、患者さまの歯にかかる負担を抑えることができます。私が東京にいたときには、まだ導入している歯科医院が少なかったので、導入しているクリニックを探して、そこでトレーニングさせてもらいました。今では私の大きな武器の一つになっています。

私が東京で働いていた時に診させていただいた患者さまの中で、愛媛で開院した後も今でも東京から通ってくださっている方が何人かいます。お口の中がひどい状態になっているわけではなく、メンテナンスや小さいむし歯の治療のために来てくださいます。わざわざ遠いところから、私の治療を受けるために時間をかけていらっしゃる方がいることは、大変名誉なことであり、自信にもつながっています。

常に基本に忠実に、本質を見極める努力をすることをモットーにしています。医療技術の進歩は著しく、新しい治療が現れては消えていきます。その中で、変わるものと変わらないものを見極めなければ、世間の流行に流されることになってしまいます。毎日何かが変わっていく時代ですが、外してはならない医療の基本、本質があるはずです。その本質を見極める努力をしつつ、常に基本に忠実な治療を提供していきます。

医院のためではなく、患者さまのために働いているところが自慢できる点です。医院側の立場に立って行動すると、自分たちにとって都合のよい選択ばかりしてしまい、患者さまへの配慮がおろそかになってしまいます。例えば、忙しいときに診療の回転の速さに重きを置いていると、診療結果に影響が出てしまい、診断ミスが生じる可能性があります。どんな状況でも、患者さまが何を欲しているかを察して、みなさまのニーズに応えられるように行動しています。

当院ではチーム医療を実施しているので、スタッフ間で方向性が同じになるように指導しています。全員で同じ価値観、治療方針を共有していなければチーム医療は達成できません。

松山は文化的な町で、住民の方もみんな優しいと思います。12年ほど離れていましたが、帰ってきたときは人の温かみを感じました。自分が生まれ育った町なので、この町のために努力していこうという気持ちに駆られます。昔からそういった思いが強くあり、何かこの町に貢献できることを求めて、東京から帰ってきて歯科医師になりました。

一つは、愛媛の経済紙に月1回のペースでコラムを書いています。他には併設している医科で勤めている父と二人で、近くの高齢者施設で定期的に講演会を行っています。少しでも地元の方に歯科医療に関して興味を持っていただきたいので、出演の依頼があれば快く受け入れています。

こういったインタビューが苦手です(笑)。何かを聞かれても、回答に詰まってしまい、うまく答えられないことが多いです。治療に来られる患者さまも緊張されると思いますが、私にも同じような事が多々ありますので、そのお気持ちはよく分かります。落ち着かない雰囲気を味わうことで、患者さまと同じ立場に立って物事を考えられるようになりました。スタッフにいつも言っていることですが、医院側ではなく、患者さまの目線に立って医療に従事していけるように、私もスタッフも全員が努力していこうと思います。

医院としての総合力が自慢です。医科と歯科が併設しているので、お互いに連携を図って患者さまに対応しています。あとは、マイクロスコープと歯科用CTなどの精密機器も充実しています。これらの機器を使う際に、菌が感染しないように衛生管理もしています。器具を使うたびに、その都度新しいものに取り替えていますので衛生面には特に気を遣っています。

医科と歯科が合わさった特殊なクリニックですので、その特長を活かした、かかりつけの歯科医院を目指していこうと考えています。現在もお互いに連携して、持病の薬を飲んでいる方、高血圧の方などのカルテを共有してリスク管理をしていますが、今以上に連携を強化していこうと思います。医科と歯科の境界線をできるだけなくして、地域に密着して、かつ包括的な治療を提供していきたいです。