おばたデンタルクリニック

当院でおすすめしているのは予防診療です。予防診療と言っても、難しいことを考える必要はありません。当院で考えている予防診療とは、「削らなくても良い歯は削らない」ということ。現状維持ができる虫歯については、定期的なメンテナンスを当院で行っていただききながら、治療時期を極力後に延ばすように努めています。

削って治療した歯は、その時には一旦症状は鎮まりますが、どんな修復素材を使っても何百万回という咀嚼（そしゃく）や何万回という温度変化を経れば、隙間が生まれ、そこから虫歯が再発します。一度削った歯は、いつか再治療するという前提なのです。私達は歯科医師の管理のもとで、その最初の治療のタイミングをできるだけ遅くすることが、私たちの予防診療であると考えています。

虫歯の現状維持や、虫歯や歯周病の再発防止のためには、ご家庭でのケアと、歯科医院での定期的なチェックが不可欠です。 特に歯周病に関しては、治療によって一度は症状が改善されますが、メンテナンスを怠れば再発してしまいます。歯周病菌を駆除することは不可能だからです。

そのためには、ご家庭での日常的なケアで歯周病菌の増加を抑え、定期的な来院で、歯周ポケット内に増えた歯周病菌を再び治療直後の水準に戻す必要があります。

虫歯の治療箇所についても同様です。修復物はいつまでも機能するものではありません。日常的なケアで治療箇所への侵襲を抑え、かつ、定期的な来院による“状態のチェック”を行うことが必要です。怠れば虫歯の再発を見逃し、大きな治療へとつながってしまいます。

当院では虫歯も歯周病も、治療後のメンテナンスも含めた全体像を把握していただけるよう、丁寧な説明を心がけております。 当院でおすすめしている治療法は、「できるだけ削らない、抜かない」というものですが、それは患者様との協力関係があって初めて成り立つものです。

患者様にご協力いただくためには、私たちは何も包み隠さず、メンテナンスを含めた治療の全体像についてこと細かにご説明し、不明な点、不安な点をしっかり無くしてから、治療に入る必要があると考えています。

当院では患者様の気持ちをしっかり考えています。「削りたくない」という歯を無理に削ることは致しません。削らなくても現状維持ができる歯については、その方法をしっかりと説明したうえで、ご家庭での日常的なケアと、定期的な来院によるチェックをしていただくという条件で、削らなくて済むような方法をご提案します。

もちろん、中にはどうしても削る必要がある場合もあります。そのような時も、「なぜ削る必要があるのか」という理由を説明し、ご納得いただいた場合にのみ、削る治療を行います。

患者様の気持ちに反した治療を行わないこと。それが「来てよかった」の気持ちにつながり、歯科医師と患者様の信頼関係を築くことであると考えています。