患者様のお口の中の写真を撮り見ていただき、治療に対する理解を深めていただけるよう努めています
歯周病は歯垢(プラーク)に住みついた歯周病菌が歯茎(はぐき)に炎症を引き起こし、顎(あご)の骨を溶かすという病気です。初期段階では自覚症状が少なく、痛みも少ないので知らない間に進行してしまいます。歯を失う原因の多くは歯周病であると言われていますが、日本人の成人の多くが歯周病に罹患していると言われています。
コンセプトにも掲げている通り、当院が大切にしているのは、「見える・わかる治療」です。何よりも患者様ご自身の歯の状態について、理解していただくことが大切だと思っています。診察に入る際、お口の中の写真を通常5枚ほど撮影しますが、治療に対する理解を深めていただくために必要であれば、磨き残した歯垢が、硬くなってできる歯石が多く付いている部分をクローズアップして撮ることもあります。お口の中の状態を見ていただくことで、患者様の治療に対する考え方が変わると考えています。
歯周病と言っても、「歯磨きして血が出る」「歯磨きは大丈夫だが、デンタルフロスだと出血する」など進行のレベルはさまざまです。歯周病の治療には歯周病菌が住みつかないように、スケーラーという器具を使用し、歯石を除去するスケーリングや歯茎の内部に入り込んだ歯石を除去するルートプレーニングを行います。そのほか、歯石が直接確認できない歯周ポケットの奥にまでこびりついている場合は歯周病外科治療する場合もあります。
もし歯茎が腫れてしまっても、きちんと治療をすれば腫れは引きます。また、出血をしていてもお手入れをちゃんとすれば血が出にくくなります。しかし、その後放置してしまうと歯茎が腫れたり、血が出たりして、再び歯周病が進行してしまいます。ですから、予防のために定期的に検診をすることが大切です。