A.再治療を減らすために、虫歯の部分だけを削る治療を心がけています。
虫歯治療で心がけていることは、削る量を抑えながらも、削るべき所をしっかりと削ることです。私たち歯科医師がしている治療のほとんどが虫歯の再治療です。そして、その多くは虫歯の取り残しが原因です。再治療を繰り返すと歯の寿命が短くなってしまうため、歯を長持ちさせるためには、再治療を少なくする必要があります。
そのため当院では、う蝕検知液で虫歯の部分を染め出し、電動のドリルだけでなく、手動の器具を併用して、虫歯の柔らかい部分だけを削り取っています。これを丁寧に繰り返し、肉眼の約3倍に拡大できるルーペを使用して、できるだけ虫歯の取り残しをなくすよう努めています。
A.残根であっても、特殊な外科処置で、保存できるように努めています。
虫歯の症状が進むと歯はボロボロになり、歯の上部がなくなって根っこの部分だけになってしまいます。そして、そのような状態を、残根(ざんこん)と言います。残根は抜かれることがよくありますが、そのような状態であっても、歯茎を削るなど、特殊な外科処置をすることで保存が可能な場合があります。当院では虫歯が進んだ場合でも、すぐに抜歯をせずに、できるだけ歯を残すように取り組んでいます。
A.治療前に赤く染め出しをして歯磨きの練習をします。清潔な口内環境で、治療もスムーズに進みます。
お口の中が汚れた状態で治療すると、出血をするなどして治療がうまくいかないことがあります。そこで、当院では初診の患者さまに対して、治療後ではなく治療の前に、歯科衛生士が歯磨きの練習とお口のクリーニングを行っています。歯磨きの練習では、口腔内写真や、赤く染め出す薬品を使って汚れやすい部分を特定し、目で見て分かるような状態にして、しっかりと磨けるようになるまで磨き方をご説明しています。その際、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助道具の練習も行います。