みさわ歯科

噛めないとお困りの患者さまを、再びしっかりと噛める状態にするための方法は何だろうかと考えたとき、私が尽力するべきはインプラント治療だという結論に至り、学びを深めてまいりました。

インプラント治療が登場するまでは、虫歯や歯周病、事故など、さまざまな理由で歯の一部もしくは全てを失った患者さまに対して、入れ歯やブリッジなどのご提案をするほかありませんでした。しかしこれらの治療法は、噛む力が元の歯と比べて劣るうえ、隣り合う健康な歯を損なうなどのデメリットもありました。

インプラント治療にも、費用が高額になる、外科的な処置が必要になる、治療が長期間に及ぶといった欠点はあります。その一方で、もともとの歯に近い噛み心地を可能にする、見た目がとても自然という特徴は見逃せないメリットです。これまでに多くの患者さまにインプラント治療を行ってきましたが「自分の歯のような感覚でしっかり噛める」とのお喜びの声を頂戴するたびに、この分野を学んできて良かったと思っています。

当院には毎日、多くの患者さまがおいでになります。そのお悩みごとやお困りごとは十人十色で、一人ひとりに対していかに真摯に向き合い、いかにお口を噛める状態へと導いていくかが、歯科医師としての腕の見せ所だと思っています。

患者さまの中で印象深かったのは、上下ともに歯が全くなかった患者さまです。入れ歯を入れて調整を繰り返していたものの、なかなかうまくいかないと当院にいらっしゃいました。「うまく噛めず、食事が楽しくない」と嘆いておられた患者さまにご提案したのがインプラント治療です。

患者さまが治療を終えて、メンテナンスにご来院されたとき、ニコニコと笑顔を浮かべながら「しっかり食べられるようになって、すっかり太っちゃった」と幸せそうにおっしゃっていました。それは、私にとっても「幸せな光景」として強く心に残っています。

患者さまは、初めてかかる歯科医院に対して不安を抱えているものです。どんな歯科医師なのか、自分の痛みや腫れについてよく分かってくれるだろうか、どんな治療をするのだろうかといった気持ちをお持ちのことでしょう。そんな患者さまには、当院がいかに真摯に患者さまと向き合っているのかをご理解いただくこと、患者さまのお悩みを取り除き、より良い方向への道筋を示すことが大切です。

そのため当院では、初診の患者さまには、まず今現在のお口の問題を改善することからはじめます。その後、患者さまがより良く噛めるようになるにはどうすればよいのか、歯科医師としての見解と治療方法を分かりやすく丁寧にご説明いたします。

歯科医師として私が心がけているのは「患者さまに喜んでいただくこと」に他なりません。歯科医療を通して、患者さまの生活を向上させ、日々のケアをサポートを行う、言い換えれば、充実した人生設計のお手伝いをさせていただくということになるでしょう。こうしたモットーのもと、日々の学びを深め、研鑽を積んできた結果、今の当院があります。

高齢化が進む日本にあって、歯を失ったことに起因するお悩みはますます増えると感じています。そうしたお悩みの一つひとつに真摯に向き合い、より良い毎日を実現するため、今後も努めてまいります。

その仕事ぶりを見ていて実感しているのですが、当院のスタッフは仕事にとても真摯に取り組んでいて、一生懸命です。「患者さまのために、患者さまが望まれることを行う」そんな思いが、当院のスタッフには共通しており、行動に表れているのではないかと思っています。今後も、こうした一生懸命さを失わないでいてほしいと願っています。

患者さまにとって、スタッフは私たち歯科医師よりも身近な存在かもしれません。ご来院からお帰りのときまで近くにいるだけに、スタッフの言葉遣いや挨拶の言葉は、歯科医院のイメージに直結します。

私は当院のスタッフに常々、患者さまへの対応が大切だということを伝えています。緊張している患者さまをいかに迎え入れるか、治療を終えてお疲れになっている患者さまをいかにお見送りするか、その時々でいかに心を配るかというスタッフの態度次第で、患者さまの思いが大きく変化することは、想像にかたくありません。誠意をもって、毎日患者さまをお迎えするようにと、スタッフには話しています。

患者さまが治療を望まれる分野でいかにさまざまな症例をこなしているかということは、分かりやすいポイントだと思います。また、その歯科医院や歯科医師が信じるに足る存在か否かということを判断する際は、事前のご説明にどれだけ力を入れているかを見てみてください。

映像や写真といった視覚に訴える資料をご提示しながら、分かりやすい言葉で丁寧に説明してくれる歯科医師であれば、第一段階のステップはクリアしています。その後のステップは歯科医師としての技量などになりますが、どれほど知識があり技術があっても、患者さまと向き合えない歯科医師の治療は受けたくないと私自身は考えています。そういう意味で、コミュニケーションがとれるかどうかは重要です。

今後も、患者さまがインプラント治療などを通じて、お口を噛める状態に改善し、患者さまにご納得いただける結果をご提示したいという思いに変わりはありません。これまで以上に多くの患者さまに、これまでと同様にお喜びいただける対応を行い、日々の診療に取り組んでいきたいと考えています。