若く見えるということは、どのようなものでしょうか。もちろん、見た目を若い人に近づけるという外見的な側面もあるでしょう。しかし、見た目だけでなく、内面から生き生きとした活力が湧いてくる輝きが感じられることも大切です。歯のホワイトニングには、見た目が若く見えるだけでなく、内面的な変化ももたらしてくれるものです。この記事では、ホワイトニングすることで若く見える理由や、歯の白さがもたらす数多くのメリット、目指すべき白さの基準、歯を白くするためのベストな方法などについて、詳しくご紹介します。
この記事の目次
1.ホワイトニングで5歳若く見える調査結果もある!
イギリスの男女2000人を対象とした調査では、歯が白い人は実年齢よりも5歳くらい若く見えるという結果もあります。歯の印象を重視するお国柄もありますが、日本人でも歯が白い方が、やはり若々しく健康的に見えるはずです。では、どうして歯が白いと若く見えるのでしょうか?
口元は印象に残りやすい部分です!
顔の中で、もっとも目が行くところはどこでしょうか?日本臨床矯正歯科医会によるインターネット調査(2006年)の結果では、やはり目元が一番で、次に口元に目が行くそうです。口元は、顔の中で一番変化に富んでいて、大きく動くもので、とても印象に残りやすい部分なのです。
顔全体の印象を決定づける歯
一番動く口元に目が行けば、自ずと歯にも注意が注がれます。こぼれた笑顔からチラッと覗く歯が、美しく整っていれば、それだけで、顔の印象がとても若いイメージになります。
逆に、歯がくすんでいれば、顔の印象もくすんで見えてしまうものです。歯は顔の若々しさを決定付ける1つの重要なポイントといえます。
2.ホワイトニングした白い歯はメリットばかり!
ホワイトニングした白い歯のメリットは、ただ若く見えるだけではありません。人からの見た目の印象が良くなると同時に、人と接する自信が湧いてきて、生活が活き活きとしてきます。そして、内面からも若さを感じられるものなのです。では、白い歯のさまざまなメリットについてご紹介しましょう。
第一印象が良くなる
初対面の人の第一印象は、会ってわずか3秒から5秒で決まり、そのほとんどを視覚情報から判断しているといいます。これが、1971年に米国の心理学者・アルバート・メラビアンが提唱した、「メラビアンの法則」です。視覚情報とは身なりや外見をはじめ、その人の表情や仕草、目や口の動きといった情報です。その中でも、もっとも印象に残る部分が目元や口元であり、歯の白さは、第一印象のアップにつながるといえます。
清潔感を与えられる
白い歯は第一印象をどのようにアップしてくれるのでしょう。筆頭に上げられるのは、やはり清潔感です。歯は飲食などにより、汚れなどが付きやすいところです。念入りなブラッシングが行き届かないと、すぐに歯垢や歯石もたまります。従って、歯をいつも白く保っているだけでも、とても清潔な印象を与えられるものなのです。清潔感だけでなく、誠実で信頼できる印象も与えられるものです。
メイク映えが良くなる
いくらバッチリとメイクが決まっていても、歯が黄ばんでいたり、白さがくすんでいれば台無しです。歯の白さがあることで、メイクのコントラストをくっきりと際立たせてくれます。白い歯はメイク映えが良くなる大きなポイントなのです。
明るいイメージを与えられる
歯の色を気にしていると、どうしても笑った時に歯を大きく見せることを、躊躇してしまいます。そのことで、暗い印象を与えたり、心を開いていないようなイメージを与えがちになります。白い歯であれば、人前でも満面の笑顔を作ることができますし、明るい印象を与えることができます。笑顔に自信が持てるようになると、自分自身の内面も明るくオープンになるはずです。
積極的なコミュニケーションにつながる
歯の色がくすんでいると、歯を見せないように表情がぎこちなくなり、人とのコミュニケーションもどこか億劫になりがちです。白い歯になれば、こうしたことを気に病むことなく、進んで人と接することができるので、積極的なコミュニケーションにもつながっていきます。
歯のケアをしっかりするようになる
一度、白い歯にすると、できるだけその白さを保とうとするものです。当然、日々のセルフケアも入念になってきます。少しでも気になるところがあれば、こまめに歯医者さんに相談するようになります。見た目の白さを維持するだけでなく、歯の健康自体をキープすることにもつながってくるのです。
3.あなたが目指すべき白さとは?
1章、2章で、白い歯が若くみえるだけでなく、外見的にも内面的にも、多大なメリットがあることを、ご理解いただけたはずです。では、一体どの程度、歯を白くすれば、誰から見ても、美しく白い歯と認められるものでしょうか?その具体的な基準を示すものがシェードガイドです。
VITAシェードガイドを基準にしよう
世界的に広く普及しているのは、ドイツのVITA社のシェードガイドです。シェードガイドとは、さまざまな歯の明るさや色味を陶器で再現したもので、歯の白さの基準となる物差しのようなものです。VITAのシェードガイドは、白さの明るい順に16段階で並べたものとなります。今の自分の歯の色を知り、あと何段階白さをアップすれば良いのかといった、ホワイトニングの具体的な目標を示してくれます。
日本人の平均はA3からA3.5
VITAのシェードガイドは、白の明るさだけでなく、その色味も示しています。赤系をA、黄色系をB、灰色系をC、茶色系をDとして、各色味ごとに数字を付けて、数字が若いほど明るくなります。こうして、色見ごとの明るさに名前を付け、それらすべてを明るい順番で並べ直すと、16段階の物差しができ上がります。VITAシェードガイドでは、明るい順に下記のような並びになります。日本人の平均的な歯の色はA3からA3.5で、A3であれば、シェードガイドで9番目の明るさとなり、A3.5であれば、12番目の明るさになります。
日本人はA1を目指そう!
VITAのシェードガイドで、日本人が目標とすべきはA1からB1の明るさです。つまり、ホワイトニング前のスタートラインがA3であれば、7段階の白さのアップを目指します。
A3.5が出発点であれば、10段階のアップが必要となります。A1レベルの白さであれば、自分でも白いと感じる明るさであることはもちろん、誰から見ても白く美しい歯と言えます。ただし、シェードガイドの範囲以上に白くなってしまうと、逆に白さが不自然になる可能性もあります。
4.ホワイトニングがなぜ良いの?
歯を白くするのに、もっとも効果的な方法は、やはり過酸化水素の薬剤をベースにしたホワイトニングです。歯を白くするさまざまな方法や、その特徴について知っておきましょう。
過酸化水素系のホワイトニング
ホワイトニング効果のある薬剤は、過酸化水素を使ったものが現在主流となっており、歯医者さんで提供される主なホワイトニングの薬剤となっています。過酸化水素は、歯の表面のタンパク質の皮膜(ペリクル層)に付いた着色汚れ(ステイン)はもとより、歯の内部に沈着した色素を分解することができるものです。VITAシェードガイドに従った、もともとの歯の白さ自体をアップすることが可能なのです。
過酸化水素以外のホワイトニング
過酸化水素以外のホワイトニング薬剤としては、酸化チタン、ポリリン酸、メタリン酸などが上げられます。これらの成分は、主にステインを除去するもので、歯に深く沈着した色素を分解するものではありません。ホワイトニング後の、ステインを除去するなど、白さを保つものという位置づけとなります。
歯のクリーニング
歯医者さんで提供する歯のクリーニングは、主に、セルフケアでは落としきれなかった歯垢や、歯垢が固まって形成された歯石、歯の表面に付いた着色汚れを取り除くものです。歯の色自体を白くするものではありませんが、定期的にクリーニングを行うことで、着色汚れが歯の内部に沈着するのを防ぎ、歯垢や歯石を取り除くことで、虫歯や歯周病などを予防できます。
ラミネートベニア
いわば、つけ爪のように、歯の表面にセラミックなどの人工素材を接着する方法がラミネートベニアです。セラミック素材であれば、仕上がりは天然歯に近い質感となりますが、セラミックを接着ためには、健康な歯を削って整える必要があり、天然歯を損なうリスクがあります。
歯のマニキュアやホワイトコーティング
歯に白い塗料を塗る方法もあります。ただし、市販の歯のマニキュアは、色味自体も良いものが少なく、自分で塗るのでムラができ、不自然な白さになりがちです。また、歯医者さんでも同様のホワイトコーティングを提供しており、仕上がりは比較的きれいなものですが、歯自体を白くするものではありません。
5.まとめ
ホワイトニングには、若く見えるだけでなく、健康的に見えたり、人に清潔感を印象づけるメリットがあります。そして、口元を気にせず、歯を見せて笑うことができるので、積極的にコミュニケーションができるなど、内面的にも変わってくるものです。こんな白さを目指すなら、A1の明るさを目標にしましょう。過酸化水素をベースにした薬剤を使うことで、歯のもともとの色を明るくしていくことができます。
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監修医本部悠一郎先生
東葉デンタルオフィス 院長
1993年 明海大学歯学部卒業後、千葉県内歯科医院勤務
1995年 すまいる歯科分院長就任
1998年 あすか歯科クリニック分院長就任
2012年 東葉デンタルオフィスを開設