今すぐチェック! ぶよぶよ歯茎になる2つの主な原因

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口の中に違和感がある……、歯磨きをしていたら出血! そんなきっかけで、歯茎がぶよぶよしているのを見つけることってありますよね。そのぶよぶよ、いずれおさまるだろうと放っておいては危険です。症状が進行すると、最悪の場合、歯を失ってしまう恐れもあるんです。

歯茎がぶよぶよしている原因は、大きくわけて2つあります。ひとつは歯茎自体に問題がある場合、もうひとつは歯の問題が歯茎に影響を及ぼしている場合です。ここではこの2つの側面から詳しく原因を掘り下げ、その対処法、予防法をご紹介していきます。

1.歯茎自体に原因がある場合

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1-1 歯周病

歯と歯茎の間に細菌が入り込んで起きる「歯肉炎」と「歯周炎」を総称して、歯周病といいます。軽度の歯周病は歯肉炎、重度の歯周病が歯周炎となります。ぶよぶよしている歯茎の範囲によって、歯肉炎か歯周炎かを判断することができます。

◆部分的、局所的にぶよぶよしている

歯肉炎の状態です。歯茎が炎症を起こし、赤く腫れたりぶよぶよしたりします。歯磨きなどにより出血をすることもあります。

◆広い範囲でぶよぶよしている

歯周炎の状態です。歯肉炎が進行したもので、歯の根の周辺組織(歯周組織)が破壊され炎症を起こし、歯茎が広範囲でぶよぶよします。さらに悪化すると膿が出たり、骨がとけて歯がグラグラし、最悪の場合には歯が抜け落ちてしまいます。

1-2 歯茎の潰瘍(急性壊死性潰瘍性歯肉炎、きゅうせいえしせいかいようせいししゅうえん)

歯と歯の間の歯茎に潰瘍ができ、その部分に限り赤く腫れたりぶよぶよしたりします。ぶよぶよしている所に灰色の膜ができていたら、この病気を疑ってみてください。灰色の膜は赤血球や白血球、細菌の塊からなるもので、歯磨きなどにより簡単にはがれます。「潰瘍」という言葉からイメージするとおり、患部は陥没しています。

重傷の場合、口の中の問題だけでなく、発熱や頭痛などを併発することもあります。

1-3 親知らずの影響

口の奥の方の歯茎がぶよぶよしていたら、親知らずの影響を疑ってみてください。親知らずは歯ブラシが届きにくい場所に生えるうえ、人によっては斜めに生えてきたり、全て出きらずに歯の一部が歯茎に覆われていたりします。これにより歯茎に細菌がすみつきやすく、炎症を起こしてしまいます。

1-4 加齢

年を重ねると体のあちこちに変化が出てきますが、それは口の中も同様です。歯茎は10年で2ミリ下がると言われています。2ミリくらいと思われる方もいるかもしれませんが、歯茎をまじまじと見てみると、2ミリでどれほど変化するかがわかると思います。歯茎が下がると歯周病にかかりやすくなります。

また最近では、歯周病菌への抗体が長年蓄積されたことによる過剰な免疫反応が原因で、抗体があるにも関わらず逆に歯周病にかかりやすくなるという研究結果も出ています。

1-5 妊娠性歯肉炎

妊娠中のホルモンバランスの変化は、歯や歯茎にも影響します。女性の体にさまざまな働きかけを行う女性ホルモンですが、実は歯茎の血管にも働きかけ、炎症を起こしやすくもするのです。

そのため女性ホルモンがたくさん分泌される妊娠中は歯茎が腫れやすく、また女性ホルモンを栄養とする歯周病菌が増え、歯肉炎にかかりやすくなります。妊娠中の歯周病は、出産や赤ちゃんの健康にも影響します。

1-6 服用している薬の影響(薬物性歯肉炎)

痙攣を止めるためのてんかんの薬や高血圧の治療薬、また臓器移植手術後や自己免疫疾患に使われる免疫抑制剤を長期間服用していると、その副作用で歯茎が腫れてしまうことがあります。

2.歯に原因がある場合

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2-1 虫歯菌が歯の根に到達

虫歯を放置し虫歯菌が歯の根まで到達してしまうと、膿んで炎症を起こします。歯茎は腫れたりぶよぶよしたりして、痛みもともないます。

2-2 歯根嚢胞(しこんのうほう)

歯根嚢胞が原因で歯茎が腫れ、痛みを感じます。歯根嚢胞とは、歯の根の先端に袋ができ、そこに膿がたまっている状態です。虫歯が原因で神経が死んでしまったり、過去に歯の根を治療した場所に何らかの理由で細菌が入り込むことで起こります。

袋に膿がたまりすぎると、それを外に排出すべく歯茎に白いできものができ、腫れたりつぶれたりを繰り返します。

3.ぶよぶよ歯茎は口臭の原因

さまざまな原因で起こる歯茎のぶよぶよは、口臭の原因にもなります。ぶよぶよしている部分を少し指でさわって、臭いを嗅いでみてください。嫌な臭いがしたら、お口が臭っているサインです。

これは炎症箇所から抗体などを含む歯肉溝浸出液が出ているからです。歯肉溝浸出液は歯を細菌から守る働きを持っていますが、歯茎の炎症により分泌量が増え、強い臭いを発します。

また歯根嚢胞でできた歯茎の白いできものも、歯の根にできた膿を排出するためのできものですから、臭いを発します。

4.お家でできる歯茎ぶよぶよ対策

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4-1 口の中の細菌を増やさないために

◆しっかりと歯磨きを

口の中に細菌を持ち込まない、増殖させないためにまずできることは、しっかりとした歯磨きです。1日3回を基本に、何かを食べたら必ず歯を磨くようにしましょう。もし歯磨きが難しい状況であれば、軽く口をゆすぐだけでもお口の状況は変わります。

歯ブラシだけでは磨きにくい歯と歯の間は、フロスや歯間ブラシを使って汚れが残らないようにします。フロスを使うことで、歯茎の出血や臭いをチェックすることもできます。

◆歯と歯茎の境目を清潔に

歯周病の原因となる歯と歯茎の境目(歯周ポケット)も清潔に保ちましょう。歯ブラシを歯茎に対して45度にあて、細かくマッサージをするように磨きます。この時、硬すぎる歯ブラシを使うと歯茎を痛めてしまう恐れもあるので、柔らかめ、かつ先端が細い歯ブラシを使うようにします。

◆用途に応じた歯磨き粉を使う

歯茎のぶよぶよは、大きくわけて歯茎か歯に問題があるとご紹介しました。歯茎に問題がある人は、歯茎の炎症を鎮めたり細菌を除去する歯周病予防効果のある歯磨き粉を選びましょう。また虫歯になりやすい人はフッ素が配合された歯磨き粉で予防をすることをおすすめです。

市販されている歯磨き粉にはたくさんの効果・効能が記されているので、自分のお口の状態にあったものを正しく選択することが大切です。

◆鼻呼吸を意識

口の中に細菌を持ち込まないよう、口で呼吸する癖のある人は鼻呼吸を意識しましょう。口呼吸により常に口内が乾燥していると、細菌も増殖しやすくなります。

4-2 免疫力の低下を防ぐために

歯周病は免疫力の低下やホルモンバランスの乱れによっても進行します。適度な運動や休息、健康的な食生活を意識して自己免疫力を高め、日常生活から歯周病予防を行っていくことが大切です。

4-3 歯茎を健康な状態に保つために

指の腹を使って歯茎をマッサージしたり、粒の粗い歯磨き粉の使用で歯茎を傷つけないようにするなど、歯だけでなく歯茎のケアにも力を注いでいきましょう。

5.歯医者さんに行くべきタイミング

5-1 定期的な歯医者さん受診

◆歯石除去 保険診療

虫歯等の問題がなくても、定期的に歯医者さんを受診してお口の中をチェックしてもらいつつ、歯石を除去してもらいましょう。歯石は自分ではなかなか取りにくいうえ、歯石があることで歯と歯茎の間に汚れがたまりやすくなってしまいます。

◆PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)自費診療

PMTCは、専門機器をもちいた質の高いホワイトニングです。保険診療でおこなう歯石除去とは異なり、虫歯の予防、歯周病予防、歯のクリーニング、歯面の強化効果が期待できます。

◆3DS(Dental Drug Delivery System)自費診療

虫歯や歯周病にかかりやすい人には、予防・除菌効果のある3DS治療があります。これは型取りをして自分専用のマウスピースを作り、そこに薬剤を入れて装着することで、口の中にある虫歯菌や歯周病菌を除去するものです。

この治療は口の中の細菌の量を測定し、歯医者さんが必要と判断した場合に用いられます。

※妊娠中の場合

妊娠中はつわりや体調不良で、お口のケアまで十分に行えないこともあると思います。しかし前述したとおり、妊娠中は歯肉炎になりやすい時期でもあります。普段歯医者さんを受診しない人でも、妊娠中は定期的に受診し、口の中のクリーニングを行ってください。

5-2 早いタイミングでの受診推奨

◆親知らずが生えてきたら

親知らずは、虫歯や歯周病などの問題を起こすリスクを抱えた歯です。生えてきたら早めに歯医者さんを受診し、抜いた方がよい状態か、またはこのまま残しておいても問題ないかを診察してもらいましょう。

◆歯が原因で歯茎がぶよぶよしている場合

可能な限り早く歯医者さんを受診し、虫歯自体や、歯根嚢胞となってしまった歯の根の治療を行いましょう。

◆薬物性歯肉炎の場合

原因となっている薬を処方されている病院で、薬の変更が可能かを相談してください。変更が難しい場合には、少しでも症状が進行しないよう歯医者さんで歯石や歯垢を除去してもらうことで、お口の環境を整えていきましょう。

6.まとめ

歯茎がぶよぶよしたり腫れたりしていると、口臭も気になるし、痛みや違和感で食事もおいしくとれませんよね。自分は何が原因でぶよぶよ歯茎になっているのかを見極め、適切な対処をしてお口の健康を保っていきましょう。

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