赤ちゃん 生え始め

赤ちゃんの“歯の生え始め”に知っておきたい大切なコト3つ


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赤ちゃんの口の中に白い小さな乳歯が見え始める頃は、かわいさもひときわという時期です。実は、この生え始めの乳歯は虫歯になりやすいため、細心の注意を払ってケアしなくてはなりません。この記事では、赤ちゃんの歯が生え始めたときに知っておきたい大切なこととして下記の3つについて紹介していきます。

赤ちゃんの歯の生え初めの特徴

乳歯は生後6ヶ月ごろ、前歯から生え始める

赤ちゃんの歯は、生後3~9ヶ月くらいに生え始めます。個人差もかなりあるので、多少前後してもまったく問題ありません。生え始めが早い子も遅い子も、前歯から生え始める点は共通しています。

下の前歯から生えるのが一般的ですが、上の前歯から生えるケースもあります。いきなり奥歯から生えるということはほぼありません。前歯から奥歯へと順番に生えていき、奥歯まで生えそろうには約2年かかるのが一般的です。

歯が生え始める兆候

生後3~9ヶ月くらいの赤ちゃんのよだれの量が急に増えだしたら、歯が生え始めるサインです。これは、母乳だけではなく離乳食を摂取する準備に入ってはいるものの、まだ口を閉じて唾液を飲み込む機能が発達していないため、よだれをたらしてしまうからです。

また、歯茎に痛みや、むず痒さがあるらしく、泣いたりぐずったりすることも多くなります。いわゆる「歯ぐずり」と呼ばれるもので、夜泣きが増えたりすることもあります。

乳歯は身体の成長や永久歯に影響する

この時期の赤ちゃんの身体は、成長が著しく、身体が大きくなるのはもちろん、運動機能も発達し、何でも自分でやりたがる心の成長も見られるでしょう。

そういった成長を、もはや母乳だけでは支えきれないため、生え始めた歯を健やかに保ち、しっかりと離乳食で栄養をとらなくてはなりません。乳歯に何らかのトラブルが出てしまっては、栄養摂取が十分できず、身体の成長にも悪影響が出てしまいます。

また、乳歯の健康状態は、後に生えてくる永久歯にも影響を及ぼします。乳歯がひどい虫歯にかかると、永久歯の歯並びや形、質が悪くなり、発音にも不備が出てしまうリスクがあるのです。

赤ちゃんの歯の健康は、健全な身体の成長や、生涯を通して口内を健やかに保つためにも必要不可欠だということを心得ておきましょう。

歯医者さんに行かなければならないケース

歯が生えてこない場合

乳歯が生え始める時期には個人差があるので1歳近くまで何の兆候も見られない場合もあり、急いで病院にいく必要はありません。

しかし、もし1歳3ヶ月を過ぎても歯が顔を出さないのであれば、歯科医への相談をおすすめします。先天性欠如などの何らかの問題を抱えているかもしれないからです。

産まれたときから歯が生えている場合

ごくまれにですが、生まれた時から歯が生えている赤ちゃんもいます。これは『先天性歯』といわれるもので、授乳時に赤ちゃんが乳首を噛んでしまい、お母さんが乳腺炎を起こす可能性が高くなります。できるだけ早く歯医者さんで処置してもらいましょう。

歯医者さんでは状況に応じて、抜歯をしたり、歯の先を削ったりコーティングをして、歯の先をまるく加工する処置が行われます。

生える順番がずれている場合

前述の通り、乳歯は前歯から奥歯へと順番に生えそろっていくのが普通です。個人差はありますが、あまりにもランダムな生え方をしていると、将来的に歯ならびで問題を起こす可能性もあるので、歯医者さんで診てもらうことをおすすめします。

多少順番がズレたとしても、2歳半~3歳半までに生えそろえば問題ありません。しかし、その時期になってもまだ全部の歯が生えていないようならば、やはり歯医者さんの診断が必要になってきます。

歯の裏側に白い歯石がある

赤ちゃんの歯をよく観察すると、裏側にびっしりと白い歯石がついていることがあります。赤ちゃんの場合は、歯石によるトラブルはほとんど起きませんので、歯が生え揃うまで放っておいても問題ありません。

しかし、歯垢は歯肉炎や歯周病の原因となるので、気になるようであれば、歯が生え揃った段階で日々のケア方法について歯医者さんに相談してみてもよいでしょう。

歯の形に違和感がある

時期的には問題なく生えてきた歯でも、形に違和感がある場合もあります。たとえば、歯どうしが密着したまま結合してしまう『癒合歯(ゆごうし)』などもそのひとつです。これは下の歯によく見られる症状ですが、乳歯の段階ではさほど気にする必要はありません。

ただ、癒着している歯の下から永久歯が生えてくるときに、歯根が適切に吸収されず、生えかわりの時期になってもなかなか抜けないこともあります。永久歯の歯並びに影響が出る可能性があるので、生え変わるタイミングで必ず診断を受けるようにしましょう。

歯の色が黄色や茶色に見える

通常の乳歯は乳白色をしていますが、まれに黄色や茶色の歯が生えてくることがあります。これは『エナメル質形成不全』といわれる症状です。通常、歯の表面はエナメル質によってコーティングされていますが、エナメル質形成不全の場合はそれが上手く作られません。

そのため、歯が柔らかく、弱い状態となり、非常に虫歯になりやすくなっています。 気がついた時点ですぐに、歯医者さんで診てもらいましょう。

家庭でのケアの方法

赤ちゃんの全身を健やかに保つためは、生え始めの歯はしっかりとケアしなくてはいけません。成長段階に応じてケアの方法は異なってくるので注意してください。

生後5ヶ月前後まで

離乳食を始める前までの段階では、赤ちゃんの食事は主に母乳です。歯が生え始めていても離乳食を始めるまでは、ガーゼや滅菌シートで拭き取る程度のケアで十分です。

ただ、粉ミルクを飲ませている場合は、乳糖以外の糖分も含まれていることもあるので、より虫歯になりやすい傾向があります。拭き取り忘れに気をつけましょう。

※離乳時期の目安は​厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」の記述に基づきます。(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/s0314-17.html

生後10ヶ月前後から

生後10ヶ月を過ぎると離乳食を口にする機会も格段に増えます。赤ちゃん用の歯ブラシで丁寧に磨くようにしましょう。最初は口の中に歯ブラシを入れるのを嫌がるかもしれませんが、だんだん慣らしていくことが大切です。

乳歯が生え揃った2歳頃から

乳歯が生え揃ったら、赤ちゃん用の歯ブラシから子供用の歯ブラシに移行します。子供用歯みがき粉や歯みがきジェルを使用しましょう。乳歯が生え揃っても、赤ちゃんが自分で歯磨きをするだけでは磨きのこしが出やすいので、母親がきちんと磨いてあげるようにしてあげてください。

どの時期にも共通する乳歯のケア

きれいに磨いているつもりなのに、虫歯ができてしまうことがあります。それは、歯と歯の間に磨きのこしが原因である可能性が高いです。

歯のすき間は、どうしても細菌がたまりやすくなっています。歯医者さんやドラッグストアで販売されている子供用デンタルフロスは、歯のすき間にたまった細菌をきれいにする助けとなるアイテムなので、歯ブラシとあわせて使ってみてください。

親もするべき口腔ケア

虫歯の原因となる虫歯菌は人から人へとうつります。親子で安全にスキンシップを取るために、親も口腔ケアをしっかりおこなっていきましょう。

もし、自分が虫歯や歯周病になっているかもしれないと心当たりがある方は、子供のためにも歯医者さんで診察を受け、適切な処置をしてもらうようにしてください。

また、一昔前は、離乳食を親が噛んでから与えるのが推奨されていたこともありましたが、絶対にしないようにしましょう。

菌は唾液を介してうつります。大人が使ったコップやスプーンを、そのまま洗わずに赤ちゃんに使うのはやめましょう。

まとめ

乳歯はとてもデリケートで、虫歯にならないように健康な状態を保つことは、親にとって大変なことですが、赤ちゃんの成長のためには大切なことなのです。

乳歯の健康状態は、永久歯にまで影響をおよぼし、生え始めの乳歯を守ることは、生涯の口内健康を保つことにもつながります。

この記事を読んでもまだ不安が残るという方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、歯科指導を行っている小児歯科に相談することをおすすめします。

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監修医 矢島昇悟先生

青山通り歯科

住所
東京都港区赤坂4-9-25 新東洋赤坂ビルB1F