痛みや違和感を感じていたら…「顎偏位」かも

顎偏位(がくへんい)という言葉はあまり聞きなれないですよね。
しかし、顎偏位症(がくへんいしょう)を放置した結果、肩こりや頭痛、噛むときに歯が痛む、めまいや腰痛がでるなどさまざまな症状を引き起こしていることがあります。
まったく関係ないと思っていた症状がもしかしたら歯並びと深く関係しているかもしれませんよ。
この記事では顎偏位とは何か、どんな症状がでてくるか、治療法などを紹介します。長年、体の異常を感じていた人は歯並びや顎の影響を受けているかもしれませんのでぜひ歯医者さんに行ってみてくださいね。

顎偏位って何?

顎偏位とは

上の歯と下の歯、または上顎と下顎が正中線からずれていることを「顎変位(がくへんい)」といいます。自分の歯をチェックしてみてください。顎や歯の位置が真ん中からずれていませんか。

顎偏位は簡単にいえば「顎が曲がっていること」ですが、そのずれは数ミリなど若干のこともあれば、数センチのずれまで差があります。ものを噛んだりしたときに顎がずれてしまうケースもあれば、元の骨格からしてずれているケースもあります。
小さな頃はそこまで目立たなくても大きくなってから顎のずれが顕著になる人もいるのです。
また、顎がずれることにより体にさまざまな症状がでることがありこれを「顎変位症」といいます。

どんな症状がでてくるのか

顎変位症では以下のような症状がでます。

・ものを噛む際に痛みがでる
・知覚過敏がでる
・ものを噛むと顎がずれている違和感がある
・歯が欠けたり割れたりする
・歯ぎしりをする
・くいしばりをする
・顎の開け閉めすると音が聞こえる
・顎が痛くて口を開けられない
・顎が重くてだるい
・頭痛がある
・肩がこる
・めまいがする
・背中や腰が痛い
・手足がしびれる

顎の骨がずれることで背骨や骨盤などいろいろなところに歪みがでてきます。結果、腰の痛み、手足のしびれなど関係ないと思われるところに異常がでることもあります。顎とは違う部分に異変がでるので気付きづらく放置してしまいがちです。
歯の噛みあわせは全身の健康につながるので、上記の症状に思い当たりがある人は早めに歯医者さんに行きましょう。

顎関節症との違い

顎の異常ということで顎関節症(がくかんせつしょう)と混同してしまう人もいますが、顎偏位症と顎関節症は実は違うものとされています。

顎関節症とは顎の関節付近の組織に問題がある病気のことです。そして、顎偏位症というのは上下の顎がずれてしまったことによる症状のことです。
一般的に顎偏位症であれば矯正や外科手術などで治療していくことが多いです。しかし顎関節症の場合、原因が「噛みあわせ」だけとは限りません。その場合には矯正治療を行わないことも考えられます。

顎がずれてしまう原因

顎のずれにはそれの大きさや育ち方などが影響します。顎が小さいままで成長しなかったり、上下の顎の成長速度が違ったり、顎が元から歪んだ状態で育ったりすると顎偏位になりやすいのです。
特に最近の食事は柔らかいものが多く噛む回数が減っていますよね。これが原因で顎が十分に発達しないケースがあるのです。
また悪いクセによって左右の顎に偏りがでて、顎偏位になることもあります。たとえば、ひじをつく、姿勢が悪い、寝るときに同じ姿勢をとる習慣がある人は要注意です。

顎偏位症は何科に行けばいいの?

頭痛がある、首がこる、手足がしびれる…このような症状がある場合、何科に行ったらいいのか悩みますよね。
残念ながら日本ではまだまだ医科と歯科が連携しているクリニックが少ないです。また、医者を志すための医学部では「顎偏位症」の教育が重点的にされていないので、お医者さんに行っても適切な診断がくだされないこともあります。

そのためまずは歯医者さんの中でもホームページなどで「顎偏位症」の治療を専門に行っているところを探しましょう。また、顎偏位の治療には矯正や外科手術がもちいられますので、矯正歯科や口腔外科がある歯医者さんを選んでもよいでしょう。

顎偏位症の治療方法

矯正治療

歯並びがずれてしまっている場合には矯正治療によって歯を移動させることで正しい位置に戻していきます。一般的に外科手術よりも腫れや痛みが少なく、体への負担が少ないのが特徴です。
患者さんの歯の状態や、希望によって選ぶ矯正方法はさまざまです。たとえば、一般的なワイヤー矯正をもちいて短期間で大きく歯を動かしていくケースもあります。また「目立たない矯正治療」として歯の裏側から装置をつける裏側矯正や、透明なマウスピースをもちいて歯を動かすマウスピース矯正という選択肢もあります。
ただし、顎のずれがひどい場合はマウスピース矯正ができないこともあります。
その場合は一般的なワイヤー矯正、もしくは外科手術を必要とします。

外科手術

生まれつき骨が歪んでいる、顎が曲がっているなど歯並びを矯正しただけでは顎のずれが解消されない場合には、外科的な手術をすることもあります。
たとえば、抜歯をしたり顎の骨を削ったりして顎の歪みを治していくのです。また、外科手術の前やあとに、矯正治療をすることもあります。

矯正の前に外科手術をすることで顎の位置を整え、そのあとに矯正治療をすることを「サージェリーファースト」といいます。外科手術を先に行うことで、矯正による治療期間を短縮しつつキレイな歯並びにできるメリットがあります。
ただし、外科手術なので腫れる、痛みがでる、内出血があるなどのデメリットもあります。

顎の骨を切ったり削ったりするので歯医者さんによって仕上がりに差がでるのも事実です。治療を行うなら症例数の多いクリニックや口コミのよいクリニックを探しましょう。

治療に保険は効くの?

顎が曲がっているだけでなく、噛みあわせがひどい場合には保険が効きます。これは矯正のみではなく外科的な手術をしないと治らないケースです。ただし、すべての場合に適応されるわけではなく、医師によって顎変形症と診断をくだされ、顎離断(顎の骨を切断する)などの治療が必要な場合においてです。
自分の症状が保険適応になるか歯医者さんでカウンセリングしてもらってくださいね。

まとめ

顎偏位症は放っておいて治るものではありません。
そのまま放置することで頭痛や肩こりなどの症状が悪化することもあるのです。なるべく早く歯医者さんに行きましょう。

また、患者さんの中には虫歯の治療を繰りかえすことで歯並びや噛みあわせのバランスが変化し、顎が歪んでしまう人もいます。まずは、現時点の噛みあわせを歯医者さんでみてもらってはどうでしょうか。その上で、矯正治療や外科治療が必要であればしてもらうことも可能です。
定期的に歯医者さんに通うことはメリットも…クリーニングや検査を行うことで虫歯になりづらい口腔環境をキープできます。面倒くさいなどといわずに予約の電話を入れてみてくださいね。

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