いぐみ歯科　矯正歯科

私自身歯が悪くて、どこの歯科医院に行ったらいいのか分からないくらいの歯科医院不信、歯科恐怖症でした。そのため、いつしか自分の歯にコンプレックスを抱くようになりました。最初は生物の教師を目指していたのですが、将来自分は社会に対して何の役に立てるだろう、と考えるようになりました。

そう考えたときに、私と同じようなコンプレックス、歯科医院が怖い、苦手だと感じている歯科医院があっても良いのではないか、同じ悩みを持っていたほうが相手の気持ちがよく分かるのではないか、と思うようになりました。そして自分と同じような境遇の人を助けてあげたいという気持ちから、歯科医師を目指すことにしました。

私は歯の痛みの経験を通して、予防が大事だということを身をもって知りました。そして虫歯や歯周病を予防するために、どのようなことをすれば良いかというと、お口に合ったケアと、定期的な検診です。私はこれに加えて、歯並びをきちんと整える矯正治療も含まれると考えています。

痛みが出てから治療するのでは遅いので、痛みが出る前に予防して、患者さまの不安や痛みに関する負担を少しでも減らすことを目標にしています。最終的には治療のためではなく、定期検診のためだけに通院してもらえる状態にもっていきたいです。

患者さまの多くが、自分が今どのような治療を受けていて、今後どうなっていくのか、いつまで通院しなければいけないのかという、治療のゴールが見えないことに不安を抱えています。

この不安を和らげるために、最初に患者さまの口内写真を撮影して、お口の中がどのような状態になっているかを視覚的にお伝えします。そのあとに「今からこういうことをします」「何回くらい回数を分けて、このくらいかかります」と具体的な治療内容、その回数と費やす時間を説明します。そして、患者さまが治療計画をご理解なさったうえで、治療を始めていきます。

治療が始まったあとは、患者さまの性格やパーソナリティーを意識しながらコミュニケーションをとり、気軽に相談できるような環境を提供できるようにしています。

私自身が大学生のときに矯正治療をしていましたが、口の中が切れたり、針金が引っかかったり、歯磨きをするときも大変苦労をしました。もっといい矯正方法がないのかと探していたところ、現在行っているマウスピース型の矯正治療に出会いました。

新しい矯正にしてからは歯磨きもしやすくなり、痛みも以前より少なくなりました。私は自分の納得がいく治療、自分が受けたい治療を行うようにしているので、マウスピース型の矯正を始めて、ほかの人にもおすすめしたいと決めました。歯科医師を目指したきっかけと同じで、マウスピース型の矯正を始めたのも私の実体験の影響が大きいです。

私が以前働いていた病院は、朝7時から診療を行っていました。朝早くから患者さまがいらっしゃるのかと半信半疑に思っていましたが、仕事に行く前に通う方が案外いらっしゃったのです。また、夜に歯が痛くなって眠れなかった方が、一刻も早く歯科医院に行きたいというケースも多かったです。

そしていざ開業するときに、周りに早い時間から診療を行っている歯科医院があまりなかったので、朝早く通いたいというニーズを満たせればいいなと思い、朝8時からの早朝診療を始めました。

70歳を過ぎてから矯正治療を始めた患者さまがいらっしゃいました。その方は長い間歯並びがコンプレックスで、自分の人生でやり残したことは何だろうと考えたときに「歯並びをきれいにしたい」と思い立ち、治療を決心されたと聞きました。

そのときに、矯正がその方の心の中のわだかまり、悩みを改善できる大きな手段なのだと考えるようになりました。私と似たようなコンプレックスを抱いている方を治療したことは、私が歯科医師を目指したきっかけにつながることだったので、印象に残っています。

患者さまと気楽にお話しして、いい空気、アットホーム雰囲気をつくってくれることが自慢です。患者さまをリラックスさせる温かいオーラをスタッフは持っており、私の目の行き届かないところでも丁寧に対応してくれるので助かっています。

私だけだと、どうしても治療がメインになってしまい、患者さまとのコミュニケーションがうまくいきません。この不足している点を、スタッフがみんなで補助してくれています。

現在マウスピース型の矯正治療をもっと広めていきたいというのが一つです。もう一つは海外で働きたいと考えています。海外に駐在していた方が、歯科治療を受けるためにわざわざ日本に帰ってきたことがあります。そういう方を一人でも減らしたいと思ったのが理由の一つです。

中野を拠点として世界に目を向けて、さまざまな場所で、さまざまな形で働きたい願望が心の中にあり、いつか達成したいと考えています。